« 2007年11月 | トップページ | 2008年1月 »

2007年12月

2007年、暮れました

2007年の大晦日は冬晴れの一日でした。
寒かったけれど、風が弱かったのでまずまずの大掃除日和。
でも、何だか寝違えたらしく首が痛くて動きません。
少々情けないですが照明器具の掃除は諦めました。

庭は相変わらず鳥たちで賑やかですが、
昨日のブログで紹介した果実の餌かごが壊されてしまい、
朝から応急修理に追われました。
犯人はタヌキです。実は昨年もやられたので、
今年は少し高めにかごを設置したのですが、
まだ高さが足りなかったようです。

本日最後のお客さんはメジロで、日没直前までリンゴをついばんでいました。
ピピリッと鳴いて姿を消したころ、夕日は地平線近くの雲に隠れ、
2007年の日が暮れました。

秋も終わるという頃から書き始めたこのブログも
せ〜のの勢いで年末まで走り切りました。
ネタが少ない時期に始めてどのくらい書けるのか不安でしたが
色々な方からコメントや個別のメールを通じて、
時に教えをいただき、時に励まされながら積み重ねることができました。
なかなかお会いできない方とも定点で手を振り合う様なつながり感が持て、
こういうのもいいもんだなあ・・・と感じています。

このブログの開設にあたって背中を押してくれた
(押してくれたって言うか、ほぼいきなりバンジージャンプ)友人と、
つたない記事を訪ねてくださった多くの方の幸せを祈りつつ
暮れる日に感謝して今年を締めくくります。

よいお年を。

2007sunset

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ひよべえ

今日は忙しい天気でした。
朝は昨夜の雨で濡れそぼった景色を遅い朝日が輝かせていました。
びっくりするほど温かく、師走の三十日とは思えない陽気でした。
ターニングポイントはお昼を回った12時39分、
一陣の北風がびょうと吹き抜け、瞬く間に黒雲に覆われました。
突風、雷鳴、稲光・・・その後強い雨が短時間落ちると気温が劇的に急降下!
今まで覆っていた温かい空気に北からの寒気がぶつかった様子が
理科的によく説明された空模様でした。
その後夕方前にはまた晴れましたが、もう寒気が居座った晴れですから
きーんとした身の引き締まる空気で「つかの間の幻の春だったなあ・・・」と
名残惜しさはかくせません。

写真は春の様な午前の空気の中、果実の餌かごに来たヒヨドリ。
まだ巣立ったばかりの頃から常連だったひよべえ君です。
最初は他のヒヨドリたちにいじめられていましたが、
近頃はすっかりタイムシェアリングが上手になって、
ゆとりを持って自分だけのお食事を楽しんでいます。
ひよべえに限っては他のヒヨドリと違い、メジロがきても追い払わず
並んで一緒に果物をつついています。
やさしい子・・・と感じるのはこちらの感情移入でしょうかね。
ヒヨドリはみんなきつい性格ではない、と思っている私です。

Hiyobe

| | コメント (0) | トラックバック (0)

蛾の美しさ1 -ヒトリガ-

展翅という言葉を聞いて、「あぁあれだな」とわかる方は本当に少ないです。
蝶や蛾のようにはねの大きな昆虫は、このはねをきっちり見せるように
標本を作らねばなりません。このため、虫を溝の空いた桐の板に並べ、
はねを水平に開いて固定した状態で乾燥し、
全てのはねがきちっと開いた形に整える作業・・・これが展翅です。

写真は今日、展翅板からはずしたヒトリガの標本です。
少し傷の多い個体ですが、きっちり展翅できました。
別に標本コレクターではないので、これで充分です。
実は私、とても蝶好きですが、蛾の方はもっと好きだったりします。
話すと非常に長くなりますが、蝶には無い魅力を感じています。
このヒトリガは、秋も深まった頃に登場する蛾ですが、
少し山地に多く見られ、身近な平地ではほとんど見かけません。
夜ともなると結構冷える時期ですので、灯火の近くでひっそり止まっています。

止まる時は前のはねを三角に伏せていて、後のはねはその下にかくれています。
ですから止まった姿をただ見ただけでは、白黒の石垣模様が見えるだけで
地味な蛾に見えるのですが、実は隠れた後ばねがこの色と模様です。
この想像外の展開が蛾の魅力のひとつです。
展翅して全貌を現したその姿は実にサイケデリックではありますが、
同時に「和の美」も感じます。
地味に見えた前バネの色と模様も、柿色の後ばねと合わせるとぐっとモダン!
ダークブルーに輝く蛇の目も効いています。

ヒトリガとは「灯取蛾」、「一人蛾」ではありません。
「飛んで火にいる夏の虫」といいますが、
大昔は電灯なんて無かった訳ですから、ひとの暮らしを照らす微かな灯りでも
虫たちの走光性をかき立てるには充分すぎたのでしょう。
ヒトリガも油の灯す僅かな光に反応して飛び込み、
灯りが消えてしまい「灯を取られた!」なんてこともよくあったのでしょうね。
ひとの暮らしと自然の距離がとても近かった時代の昔語りですね・・・

Hitorigatenshi

| | コメント (2) | トラックバック (0)

春待つ蜜源 -レンゲソウ-

霜につかれたら、いっぺんでダメになりそうな柔らかな葉なのに、
毎朝しおっとなって真っ平らに伏しているのに、
ひとたび陽が射すとすぐ元のピンとした姿に戻るたくましさ。

レンゲソウの葉は、凍結でダメになるのを防ぐために
細胞内の水分を積極的に排出して、一時的な脱水状態で寒さをやり過ごします。
「もう大丈夫だな」と思ったら高性能の根からすぐに水分を補給、
力に抗わず、柔軟にやり過ごしつつも決して己を失わない・・・
なかなか学ぶべき点がありそうです。

よくレンゲといいますが、これを漢字で書くと「蓮華」即ち蓮の花を指します。
花の見た目が蓮の花に似ているのでこう呼ばれる訳ですが、
それに似た草という意味であえてこの記事ではレンゲソウと書きました。
げんげという呼び方もあるようですが私はあまり耳にした経験がありません。
しかし分類上はマメ科のゲンゲ属ということで、
同じゲンゲ属には○○ゲンゲという名の植物がいくつかありますから、
げんげという呼び方も通りは悪くないはずですね。

案外知られていないことですが、中国原産の外来種です。
マメ科の特性である根粒菌との共生で、土中に窒素を固定する働きがあるため
耕作前の水田の緑肥として利用されてきたほか、
二次的に養蜂の蜜源植物としても利用され
日本の里山にもすっかり馴染み深い植物となっています。結構年配の方でも、
原風景の中にこの植物が存在する方が多いのではないでしょうか?

最近では「景観作物」という考え方も一般的になってきて、
ハナナ(=菜の花)やコスモスと並んで
このレンゲソウも休耕地に植えられることが多いようです。
我が家では石積みのクレーターの中に植えています。
今年は葉伸びのいい苗ができたようなので、5月の花が今から楽しみです。

Rengeshimo


| | コメント (0) | トラックバック (0)

独自戦略 -ヒガンバナ-

植物はそれぞれの事情に合わせて光合成を有利に行うため
さまざまな工夫を凝らした生活戦略を持っていますが、
その多くは冬場に活動を休止し、春から秋までの間に成長活動をします。
寒く日照時間の短い冬、あるものは落葉したり地下部を残して枯れてしまい、
またあるものは寒さに耐える堅い葉を用意して春を待ちます。

ところが写真のヒガンバナは、晩秋に芽を出し冬の間に光合成を行い、
春になると地上部は枯れて姿を消してしまいます。
冬を耐えるための緑ではなく、まさに冬に光合成の時期を当てている訳です。

ご存知のようにヒガンバナが鮮やかに咲き誇るのは秋の彼岸前後、
その時は葉が全くありません。
まるで腐生植物(光合成をせず特定の菌類と共生して栄養を得る植物)のように
いきなり花とそれを支える花茎だけの姿は、あらためて見ると妙な感じですね。

ヒガンバナは田畑の周囲や土手に群生している姿が一般的ですが、
明るめの落葉樹林内にもけっこう入り込んでいて、
ともすると「案外暗い環境でも自生するんだなあ」と思ってしまいますが、
よく考えてみるとこういった林内も彼らの葉が茂る時期は木が落葉していて
地面まで陽光が充分届くことに気付きます。

実際には日陰でも育ちますが、そういった場所では花付きが悪く、
栄養繁殖による球根の分球も遅くなるようです。
秋にあの花の群像を見たかったら、
やはり葉のある冬に充分な光を当ててあげるのがいいようですね。

Higanbanaha

| | コメント (0) | トラックバック (0)

テンションワイヤー -タカサゴユリ-

底冷えで何とも寒い日でした。
朝はいかにも一日晴れそうな勢いの日差しだったのですが、
その後間もなくどんよりとして、結局そのまま終わりました。
写真は貴重な朝の光を浴びて、ひと際目立つユリの実、
おそらく外来種のタカサゴユリです。
植えた憶えは全くありませんが何かに混じって入ってきたようです。

そういえば近所の道ばたや空き地にもちらほら咲いていました。
高速道路の法面なんかでもよく見かけますね、とても強い植物のようです。
この時期にはもう葉がなくて、きびがらのような乾いた茎をまっすぐに立て、
先端にご覧の実を開いています。

すでに大量の種子がばらまかれたようで、中は殆ど空っぽ。
この種子なかなか発芽率がよく、発芽後の成長の速さにもびっくりです。
どうやら早いと発芽した翌年には咲いているみたいです。
日本のヤマユリなんかだと、発芽した株が開花するまでには4〜5年掛かります。

注目は割れたさやの隙間に張られたレース状の繊維。
乾燥したさやが一気に開くのをセーブしているかのように見えますが、
本当のところ一体何の役目を果たしているのかよく分りません。
種子が同じ日の風向きで同じ方向に飛ばされないよう、
毎日少しずつ風に乗って多方向に飛ばされるようなリスク回避なのでしょうか?
それとも鱗状の軽い種子を水平に保ったまま風を受けるシステムでしょうか?
謎は深まるばかりですが、何やら力学的な仕掛けがありそうですね。

Takasagoyurimi

| | コメント (0) | トラックバック (0)

天体望遠鏡

今日はよく晴れましたが西風が強く、洗濯物が乾く乾く・・・
でも案外気温が高くて、朝の最低気温は3℃、日中は12℃まで上がりました。
この風は夕方前にぴたりと止みましたが、代わりに冷え始めました。
今日の最低気温は今現在の0.5℃です。

それにしても空が明るい!満月のせいです。
イヴには星のまたたきの方が似合うのかもしれませんが
サンタさんは助かってるでしょうね。
偶然ですが、私が小二の時のクリスマスプレゼントが天体望遠鏡でした。
といっても安物のなんちゃって望遠鏡でしたけど・・・
それでも何とか最低限見える物は見え、興奮しつつ初めて見たのはやはり月、
その明るさやクレーターの様子には驚きました。
丁度アポロ計画の真ただ中で、私も多くの子供たちと同様、
宇宙や天体に大きな夢を持っていた頃です。
しかも望遠鏡で見る月は輪郭が虹色ににじんでいて、望遠鏡は凄い!と大感激。
まあ、虹色の正体は安物のレンズが見せた周辺色収差だったんですけど。

それでも、理科的好奇心に火を着けるには充分でした。
以来東京のおばあちゃんちに行くと、必死でおねだりして
渋谷の今は無き五島プラネタリウムに連れてってもらうのが定番になりました。
おかげでギリシャ神話や星座なんかは、今でも結構詳しい方です。

今宵の月はカメラの望遠レンズで撮影、高い月に三脚の仰角が追いつかず
斜めの一脚状態で無理矢理シャッター・・・やっぱりブレちゃいました。
よく見るといわゆる「月の海」が
そりに乗って右手で帽子を押さえているサンタさんに
見えなくもないような・・・ちょっと無理があるでしょうか?
聖夜に免じてお許しを・・・メリークリスマス!

Moon07eve

| | コメント (0) | トラックバック (0)

冬芽拝見 -ハンノキ-

ゆうべは随分な雨量が降ったようで、
下がっていた池の水位が一気に上がってオーバーフローしていました。
朝方残っていた雨も昼前には上がって、眩しい日差しが・・・
こりゃあ北風が吹くかなと思ったのですが、
はずれて穏やか、嬉しかったです。

画像は一昨日の記事で池に映っていたハンノキの枝。
ぶら下がっているのが雄花のまだ固い花序、
中央のやや太い枝についた小枝が先まで写っている範囲で
一番元側から左に出ている小枝と、次に右に出ている小枝の先端には
マッチの先の様な雌花の花序も見えます。
それ以外のつやがあって動物の爪みたいなのは来年葉を茂らす冬芽です。
雌花の花序は受粉した後秋まで掛けてゆっくり成長し、
まるで小さな松ぼっくりの様な実になり、種をこぼします。
この実はちょっと洒落た感じで、よくリースやクラフトに使われています。

ハンノキの冬芽は鱗片がなく、今見えている部分がそのまま
柔らかく大きく広がって春の最初の葉になります。
しかし今触っても、そんな事は信じられないくらい固く小さく、赤いです。
絶対に冬を耐え抜く!という並々ならぬ決意が伝わってくる感じです。

冬芽は木々の巧みな防寒対策の賜物ですね。
その防寒対策は種類によって手法が異なるので、
なかなか面白い観察対象です。
春までの間、折に触れて色々な冬芽を紹介していきたいと思います。

Hannokihuyume

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ある個体群 -ヒタチマイマイ-

ここへきてなんと時期外れな・・・と言われてしまいそうですが、
ちょっとカタツムリのお話を。

写真のカタツムリはヒタチマイマイ、茨城では割合普通に見られる種類ですが
どこにでもたくさん・・・という訳ではなく、
身近で何気なく目にする時はだいたい1匹から数匹程度です。
しかしこのカタツムリ、桑の木がとても好きなようで
大きくて古い桑が何本かある様なところでは大量に見つかる事があります。

この写真のものは石岡市(旧八郷町)の一カ所でまとめて見つかったものです。
そこは数年前に「整備に先立つ生物調査」を行った際に沢山いる事を知り、
ヒタチマイマイ、というとすぐ頭に連想する産地だったのですが、
11月に通りかかった際、工事が始まっていたので立ち寄って様子を見ました。
ヒタチマイマイが沢山見つかった桑の木は全部で十数本あったのですが、
水路沿いの5本ほどが解体抜根されていて、そこらじゅうに粉々につぶされた
ヒタチマイマイが散らばっていました。

この中から、まだ生きている19個体を拾って帰ったのですが、
殻が割れ、かなり重傷を負っているものもいて何とも見るに耐えません。
ネットで知り合ったカタツムリに詳しい方のお話では、
越冬させなくても温度と湿度を保全してやれば通年活動状態で飼育できる
とのことでしたので、何とか温室で元気になってもらおうと思っています。
飼育環境は簡単な滅菌をして極力健全に飼育するつもりですが、
生息地の工事が終了した後、戻せるかどうかは不明です。

ここのヒタチマイマイは殻に通ったラインが大胆なステッチ状に
途切れるタイプと、ラインそのものが見当たらないタイプがいて、
後者にはややピンク掛かった美しい殻のものもいます。
前者はこの産地の特徴かなと思い、
地名をとって勝手に高友タイプと呼んでいます。
我が家の庭や近所で見るヒタチマイマイは、もう少しラインの途切れ幅が狭く、
ラインがぐりぐりと目立つものが多いです。

このように、近い場所でも微妙な違いがあるのは、カタツムリのような
移動能力の低い生物が、地域によって細かく種分化していることを
端的に表した現象です。同じヒタチマイマイでも相当の年数をかけて、
その地に適応している事がわかります。
日本全国的に見るとカタツムリの種類は800種前後いるという事ですが、
絶滅が危惧されている種類も少なくないようですね。
どちらかというと地味で研究者も少なく、スポットの当たらない生物ですが、
地域の地域らしさをよく表した「もの言わぬ語り部」・・・
私も調査の担当がなければ、そこにいた事を知る由もなかったわけで、
こんな風に誰にも知られず存在自体が抹消された生き物たちも
少なくないのだろうな・・・としみじみ思いました。

Hitachimaimai9

| | コメント (4) | トラックバック (0)

師走の水面

忙中閑あり、と申しましょうか
ふと、日没前の暮れなずむ庭に目が行きました。
まだ低い月が水面に映っています。

こんな低い月が映って見えるのは、冬の時期ならではです。
池畔のハンノキが奇麗に落葉してからでないと、低い月は映ってくれません。
昨日少し落ち葉さらいをしたので、水面が確保されたこともあり、
落ち葉の多い岸近くでも、ちゃんと映って見えました。
今日はこの時間でもちょっと空気にぬるさが残っていて
啓蟄を迎えた頃のようなほんわり感があります。

月のある東の空はもう群青が迫っていますが、
南寄りの西の空には少し伸びた夕日がまだ残っています。
たしか今日の日没は16時31分、4分伸びたのですね。
水は冷たく、時折ヨシノボリ(ハゼ科)が動く以外は静まり返っています。
あと2ヶ月足らずでまたアカガエルが産卵に来るなんて嘘みたいですが
木々の冬姿は春への準備でもあります。

左のハンノキの枝に鳴子の様なものがぶら下がっているのがわかるでしょうか?
これ、まだ固いハンノキの雄花の蕾なんです。
アカガエルの第一陣が産卵を済ませ、かわりにヒキガエルで賑わう頃に
黄色い花粉をいっぱいこぼすための準備が、もう出来ています。

Minamoshiwasu

| | コメント (0) | トラックバック (0)

X'mas間近 -ツルリンドウ-

雑木林の縁をあるいていて、かわいい赤紫の実を見つけました。
ツルリンドウの実です。

文字通りつるになるリンドウ科の多年草で
このような実をつけるところから普通のリンドウ属(Gentiana属)とは
分けられていますが、花の形はリンドウによく似ています。
その花はごく薄いブルーをにじませる程度の色なので
見慣れたリンドウのイメージとは少し異なりあまり目立ちません。

ところが実の方は他に似た色の実がなく、
一度おぼえてしまうとけっこう目に付きます。
もう葉がすっかり霜枯れてしまっているのに、
まだ張りのあるつややかな実をたくさん付けていました。
部屋に飾ってから実生してみようと思い、少しもらってきました。

それにしても、あらためて見るとなんとも似ていませんか?
クリスマスイルミネーションの小さなランプに。
つるに規則的に付いているので余計似ているのでしょう。
本当に光って赤紫が透けて見えたらさぞ美しいと思います。

近頃はこの時期になると、住宅の庭や玄関先を
賑やかにデコレーションするお宅がふえましたね。
我が家も玄関のもみの木がもう少し大きくなったら、
そこだけはやってみようかと話していますが、
まだまだ小さいのでいったい何年先になるやらわかりません。
とりあえず今年は、このツルリンドウを
リースにあしらってみようかと考えています。

Tsururindoumi

| | コメント (2) | トラックバック (0)

化石風生きた化石

ニュースや新聞などで生物を紹介する際にしばしば、
「生きた化石」という表現が用いられます。
代表的なところではやはりシーラカンスやカブトガニが有名ですよね。
他にも植物のメタセコイアや昆虫のガロアムシ、
アンモナイトによく似たオウムガイなどご存知の方もいらっしゃるでしょう。
要はとても古い時代から姿を殆ど変える事なく
現生している生物種である、ということを
わかりやすく示した代名詞みたいなものですね。

写真の生物はカブトエビ、これも「生きた化石」のひとつです。
正式にはアメリカカブトエビ(Triops longicaudatus)という種類で、
日本各地の水田でみられますが、基本的には外来種といわれています。
先述のカブトガニにくらべるとかなり知名度が低く、
ひとに話すといい確率で「え、エビですか?カブト・・・ガニじゃなくて?」
なんて聞き返されます。
写真は抜け殻で、私が今まで飼育した中でギネスサイズのもの。
尾鞭(びべん)というしっぽ状の部分の先まで入れて108ミリ、
もう7年以上飼育していますが、ここまで大きく育ったのはこの1個体だけです。

立派に天寿を全うした後、標本として保存していますが、
抜け殻も迫力があったので化石風オブジェにしてみました。
化石風の生きた化石、なかなか様になってるでしょ。
表面保護の樹脂を入れたあと、石ごと透明のアクリル板にボルト止めして
飾ってみようと思っています。

ところでこのカブトエビ、日本ではメスしかいなくて
短い一生のうちに交尾をせず単為生殖で産卵します。
つまり自分のコピーが翌年産まれてくるわけです。
今年も沢山産卵したので、来年も5月頃からまた飼育が始められるでしょう。
きっと今度は生きている姿をこのブログで紹介できると思います。

Triopsnukegara

| | コメント (2) | トラックバック (0)

うちのシリミィズ

毎日こう寒いと温室が恋しくてなりません。
というわけで、今日の話題は南米原産のラン「フラグミペディウム・シリミィ」
(Phragmipedium schlimii)です。

私が初めてランの花にインパクトを受けたのは高校時代に登った
山梨から長野にかけての山で、アツモリソウの花に出会ったときでした。
とても奇異な形でありながら、淡いピンクの可愛らしい色調と草姿の気高さに
「こんな植物があったのか!」と強い衝撃を受けました。
ところがアツモリソウは全国的に盗掘で激減しており、かつ持っていっても
暑い平地では栽培が非常に困難であることを知り、「やはり野におけ・・・」の
代名詞みたいな植物である事も同時に知りました。

それから何年か過ぎて、友人の母上が見せてくれた洋ランの写真集の中に、
南米に自生するというアツモリソウにとてもよく似た花を見つけました。
それが写真の右側の花、当時の名称で
「フラグミペディウム・シリミィ・ウィルコックス」です。
原種「フラグミペディウム・シリミィ」の中から花が特に大きく、
色合いも素晴らしいものを選抜した個体との事でした。

ぜひ自分で育ててみたいと思いましたが、
当時1芽の価格が2万から2.5万円もする文字通りの「高値(峰)の花」。
ようやく買えたのは更に数年後のことでした。
ところがその直後、ウィルコックスは真のシリミィの選抜個体ではなく
交配種であるとのニュースが流れました。
当時から“植物は原種派”の私は、ショックでかなり落ち込みました。
「2万円も払って交配種を買ってしまった」と。
どうもランの世界ではこういうことが時々あるようです。

今なら、基本種のシリミィを沢山見ているので、
ウィルコックスがシリミィであるはずがない、とたやすくわかります。
ちなみに、写真の左の花が原種シリミィ(Phragmipedium schlimii)です。
ウィルコックスよりずっと小さく、花の形も異なります。かわいいでしょ。
しかし、今ではどちらも好きです。
嘘のシリミィ、ウィルコックスは確かに嘘の原種ですが、温帯域の
アツモリソウと同じルーツから、南米の熱帯域に適応したランがあること、
隔離分化の神秘を私に教えてくれた花です。そしてアジアの熱帯域には
同じように分化したパフィオペディルム属もあり、興味は尽きません。

この仲間(=シプリペディウム亜科)は初めて栽培を始めてから
20年以上経った今でも、褪せない魅力で私を虜にし続けているのです。

※文中のウィルコックス(=Phragmipedium schlimii `Wilcox')は
現在では交配種としてフラグミペディウム・カーディナル・ウィルコックス
 (=Phragmipedium Cardinale `Wilcox')の名称で流通しています。

Schlimiis

| | コメント (0) | トラックバック (0)

池の初氷

今朝はビシッと冷え込みました、実に−4℃。
小さな器や水路の表面には幾日も前から薄氷が張っていましたが
池の水面は今日が初氷です。

まだ本格的な結氷ではないので、若くて薄い氷らしく、
成長過程の結晶がよく観察できます。

自然界の全てのものはちゃんとした法則に基づいて現象となる訳ですが
その多くがあまりにも複雑で多要素なため、
なかなか法則的なものに目が届きません。しかし
水滴の作る波紋、砂の風紋、岩石や鉱物、霜や氷の結晶などは
見た目にとても数学的で「ああ、摂理があるなぁ・・・」と感じます。

写真の左端にある落ち葉の周りには表面張力の干渉が見られますし、
右端にも魚の鱗のような成長線があります。
右の方はおそらく氷が出来つつある時に風が吹いて、
凍っていない下層の水がプツプツ揺れ動いて作った模様でしょう。
よく目立つ三角定規の様な部分は、いくつかの方向から成長して来た
結晶同士がせめぎあって出来たのではないかと想像します。
辺がぶつかり合って中間的なベクトルに成長の方向を転換した様子が
額縁の角のような部分に見て取れます。

何と美しい力の調和!なんてはまり込んでいる間に、
すっかり冷えきってしまいました。
いけない、身体の摂理が膀胱の内圧を高めています・・・ちょっと失礼。

Hatsugouriike

| | コメント (4) | トラックバック (0)

エンコウカエデ

今日は乾いた風が竹林を騒がせています。
エンコウカエデの下の方に残っていた黄色い葉も木枯らしに落とされ
地面にささやかな黄葉の余韻をとどめています。

楓の仲間はみな秋の紅葉や黄葉が美しいので庭に植えてみたくなるのですが、
どうも「この種は必ずこの色に紅葉・黄葉する」という訳ではないようで
同じ種でも彩りは様々、加えて地域による違いやその年の気象条件によっても
変化するとのことで、よほど個性のはっきりした園芸品種でない限り、
狙った通りの色合いにはならないようです。

写真のエンコウカエデ、枝先の葉は深紅に染まりましたが(11/29記事)、
下の方の太い幹から直接出た小枝の葉は、黄色くなりました。
途中にはオレンジのグラデーションが挟まって美しいのですが、枝先の紅葉は
早くに落ちてしまうため、黄色と紅が同時に現れません。
庭木として多用されるイロハモミジはさすがこのような事はなく
ちゃんと整ったグラデーションを一時に見せてくれます。

山で見るエンコウカエデは圧倒的に紅葉で、母種であるイタヤカエデは
ほとんどが黄色く染まるように記憶していましたが、
目の前の黄色い落ち葉を見ているとなんだかこの記憶も曖昧に思えて来ました。
もしかしたら幼木と老成木でも違うのかもしれませんね。

このエンコウカエデは種から実生で育てたものですが、
実に成長が早く4年足らずで4.5メートルを越えました。
こんなに黄色い葉も、葉柄だけが赤いのが印象的です。

Enkouochiba

| | コメント (0) | トラックバック (0)

完売 -ガマズミのその後-

今日は予報よりも穏やかな天気で、霜も降り気温こそ平年並みでしたが、
風がないというだけでほっとした空気でした。

こんな日は冷たい雨だった一昨日とは異なり、鳥も賑やかです。
完熟してジューシーなガマズミレストランも早朝から大繁盛で
このカットを撮影するほんの少し前に最後の一粒が摘まれて無くなりました。
一番売れ行きのいいこの株はこれで完売、ごちそうの中に託された小さな未来も
鳥が新天地に運んでくれるはずです。

実がなくなった花序は低い朝の太陽に照らされ、
細かい毛が銀色に光っていました。
なんだかちょっとクリスマスっぽくも見えるかな?

お得意様のヒヨドリ様、ツグミ様、アカハラ様はじめ
大勢のお客様に感謝感謝で安心して冬の眠りに就きます。

「毎度有り難うございました」・・・・・・ガマズミ亭 亭主啓白

Gamazumikanbai

| | コメント (0) | トラックバック (0)

冷たい雨

今日は冷たいになりました。
こんな日は鳥の動きが鈍くなります。餌が採りにくいからでしょうね。
いろんな鳥が来てはいますが、賑やかでありません。

鳥は優れた飛行能力を確保するために、常に身体を軽く保つ必要があるため、
いわゆる「食い溜め」ができません。
こまめに食べ、こまめに排泄し、一定の体重を保つことが必須なわけです。
このため、鳥は餌不足に非常に弱い生き物でもあります。

餌が採りにくいときは動きを節約し、運動エネルギーの消費を抑えるのが一番。
結果、たやすく安全を確保できる
見通しの良い枝などでじっとしている時間が長くなります。

写真のキジバトは常連のカップルですが、マニュアル通りの節約モード。
冷たい雨の中、体温保持のためにふっくらと羽毛を立てて
天候の回復を待っているようです。
スズメもこんな日は同じような様子で、
こういう姿を「ふくらすずめ」なんていいますね。

本人たちはこれで温かいのでしょうが、見ているこちらは、
ああ、今日はさむいなぁ・・・とあらためて感じ入ります。

Kijibatohisame

| | コメント (0) | トラックバック (0)

アイスバーグ

昨夜は上がった雨の湿り気が夜霧になっていましたが、
朝の冷え込みでみんな露になってしまいました。
気温は低くないのですが、湿り気が肌から体温を持っていく様な冷えを感じ、
ちょっと疑似雪国な空気感です。

写真はバラの園芸品種「アイスバーグ」(=iceberg)
小輪ですがすこぶる丈夫で花付きのよい、ミリオンセラーの品種です。
原種好きな私と違って、こだわらない家人は気に入った品種を求めるため
バラとランに限りいくつかの園芸品種も栽培しています。
しかし園芸品種は強い!
ここまで冬が進んでもまだいくつも蕾を持っています。
さすがに朝露が重くてうつむいてしまいましたが、それでも
何とか花のフォルムを保っています。人気品種のプライドを感じました。

ところで今日の当地での日没は16時28分、昨日までは16時27分でした。
そう、一番早い日没の期間を抜けだし、たった1分ですが日が延びました。
これ以上早く日が沈む事は来年の秋までありません。
こんな事で喜んでいます。それほど春は待ち遠しい!!
もっとも朝日が昇るのは正月明けまで遅くなり続けるので、
一日の昼間の長さは冬至に向かってまだ短くなるわけですが・・・
でもやっぱり、早い日暮れはさびしいものですから、
これから徐々に遅くなる日没を心から歓迎します。

Ice_barg


| | コメント (2) | トラックバック (0)

吸盤は五角形の器

今朝は早起きしましたが割合温かい朝で、霜も氷もありませんでした。
逆光の朝日に浮かぶシルエットは「タコノアシ」なる植物の実の部分です。
写真には写っていませんが
4本の花穂は1本の茎の先から上向きの放射状に分かれたもので、
その様子がタコの足を逆さに見た様子に似ているため名付けられました。
だいぶ本数が足りませんけどね。

種子の入れ物は1本の花穂の上にジグザグに並んでいます。
当然花もこの並びで咲いていた訳ですが、はっきり言って地味です。
しかし全体的な分かれ方、並び方はなかなかおちゃめで
いいネーミングだなあ、と思います。

既に枯れて乾いた実はちょうどタコの吸盤にあたる部分ですが、
ひとつひとつ見ると結構凝った作りになっています。
五角形の側壁とふたの隙間からごく小さな種子がこぼれ出る仕掛けですが、
はじき飛ばしたり、撒き散しとたりいう積極性はないようです。
湿ったところが大好きで、池の岸辺に生えていますが、
植えた覚えは全くありません。
何か他の水生植物に種子が混ざっていたのでしょう。
条件さえ合えばとても丈夫な植物ですが、湿地の開発や除草剤により
すっかり見かけない植物になってしまいました。
今や環境省レッドデータブックで絶滅危惧II類に指定されているほか、
都道府県や市町村がまとめたレッドデータブックにもしばしば登場しています。

今年は紹介しそびれましたが、サーモンピンクに染まる紅葉が奇麗で
水辺の草もみじではあでやかな役者です。

●昨日の記事に登場したマメ科の植物はノササゲと判明しました。
 情報を寄せてくださったMushizukiさん、有り難うございました。

Takonoashifuyu

| | コメント (0) | トラックバック (0)

実生症候群

先日、山歩きの好きな母が筑波山の北麓に近い里山を歩いていて、
道ばたに落ちている豆を見つけました。写真はその現物です。

私の動植物好きは実家の親はもちろんのこと、親戚にも良く知られていて、
野外で不明なものを見つけると今回の様な現物、あるいは写真、
あるいは発見者の主観に基づいた口頭レポートで
「それは一体なんなのか」を尋ねられます。
三番目の口頭レポートはともかく、現物がある場合は、大抵答えられます。
しかし、今回は現物を眼前にして答えられませんでした。
ツルフジバカマ?クサフジ?せめて小葉が残っていれば・・・

いままでこの辺りで見られる豆は把握していたつもりでしたが、
それは花の方で、実やさやをすべからく見届けていないことに気がつきました。
なんと片手落ちな・・・

それにしても何と美しい青紫のさやなのでしょう、ビロードの質感もグー!
実も青みがかった黒でコーディネートされています。
この美しさが、私の体内に潜伏している病魔を刺激しました。
「実生症候群」・・・わからんものは播け!

なんだかとっても発芽率が良さそうな気がします。 ワクワク
腐植たっぷりで育てたら、当歳で開花結実するかな。 ワクワクワク
花は何色なんだろう? ワクワクワクワク
赤いさやのトキリマメとセットで飾ったら奇麗かもしれません。
半分は春まき用に残すとして、
あとの半分をさっそく畑に豆を播く時のように水でふやかしてみましょう。
10分間、仕事忘れる事にします。

Mishoumame

| | コメント (2) | トラックバック (0)

広葉樹自治区

茨城県の最高峰は1022.2メートルの八溝山。
最高標高の低さでは千葉県、沖縄県、京都府に次いで4位だったと思います。
それでもこの八溝山の山頂付近にはブナ、ミズナラ、ダケカンバなどが生育し、
これらの落葉広葉樹が支える自然には、
より北方に分布の中心を置く珍しい動植物も多く見られます。
また、八溝山は良質の湧水群を持つ事でも知られていて、
その水を生み出すのは先に記したブナを中心とした落葉広葉樹林です。

一方、八溝山の一帯は優良な杉の産地でもあり、
茨城県の林業を支える大規模な植林地帯が広がっています。

写真は八溝山から谷を挟んだ向かいの山を撮ったもので、
ほぼ山全体が杉の植林地となっていますが、
ほんの一角にだけ八溝山に見られるのと同じ落葉広葉樹林が残っています。

本来、この辺りの潜在自然植生(自然状態で成り立つ植物の生え方)は
この落葉広葉樹林なはずで、周囲の杉林は人による改革がもたらした樹林です。
落葉広葉樹たちは四方を杉に包囲され、少々窮屈そう。
しかし、見方を変えると初冬の日差しをたっぷりと受けて、
歌っている様な賑やかさも感じます。
まるで少数民族が自治区内で昔ながらの暮らしを営んでいるように・・・

樹林帯の保全が地球温暖化対策のひとつである事は間違いありませんが、
私たちの国の、私たちの地域の山林がどのようなものであるべきか
国策・地域策としてもう少し考えた方がいいのでは・・・とつくづく思います。
林業の今後はどうなるのか、建築材だけが林業を支えるのか、
自然との共生、水源涵養能力、防災・・・

生き物たちがつくりあげる生態系や少数民族たちの持続的な暮らしには、
いつも学ぶべきことが多いように思いますね。

Kouyoupachi


| | コメント (4) | トラックバック (0)

黄昏のイマジン -キチョウ-

今日、12月8日と言えば旧日本軍が真珠湾を奇襲攻撃して
太平洋戦争が始まった日であるという事は、
昭和30年代終盤生まれの私の世代だと、まだ半分常識みたいなものです。
加えて高校2年の年以来この日は、
「ジョンレノンが凶弾に倒れた日」として忘れられない日でもあります。

私がジョンの件を知ったのは渋谷公園通りの楽器屋さんの前でした。
店員のお兄ちゃんが泣きながら訃報の張り紙を店頭に貼っていた姿は
今でもはっきり憶えています。
その日は初めてのアルバイトの初めての給料日で、
ずっと欲しかったあこがれのカメラ、
オリンパスOM-1と50ミリマクロレンズを、どちらも中古ですが
やっと手に入れた帰り道の出来事でした。

翌日、そのカメラとレンズを持って川崎の生田緑地にゆき、
初めての一眼レフ接写を試みました。
そして最初の被写体が枯れ葉の日だまりで見つけたキチョウだったのです。
時折ゆるやかに飛んでは枯れ葉に止まるレモン色のはねは
動いていると鮮やかに目立つのに、
とまってしまうと意外に周囲に溶け込んでしまい、
目で追っていたはずなのに一瞬どこにとまったかわからなくなります。
夢中でシャッターを押しているうちに24枚撮りのエクタクロームは
もう残り数枚になっていました。
フィルムの1シャッターの重みは今のデジカメ撮影では考えられないものです。
そして、撮影が済んで取り出したフィルムが
現像されてくるまでのワクワク感も・・・

キチョウは蝶の姿で冬を越します。
あのレモン色は、やはり春にこそ似つかわしい色だと思います。
今でもこの時期にキチョウを見かけると
なぜかセットでイマジンのメロディーが流れてきます。
そして、無事に春を迎えてほしいと願わずにはいられません。

Kichou

| | コメント (0) | トラックバック (0)

企画展に行こう

そろそろ紅葉も見頃を過ぎて、さてどこにお出かけしようかという方、
博物館はいかがでしょうか?

今、ミュージアムパーク茨城県自然博物館では、
茨城県の自然について調査した結果をわかりやすくまとめて報告する
企画展「ミヤマスカシユリの薫る里」を開催中です。
今回は茨城県内を4つのブロックに分けて細かく調査した調査報告展の第四弾。
県北部を横断する久慈川流域の自然を中心に、
茨城の自然を貴重な標本や生体展示で紹介していて、見応えありです。

画像はこの企画展のポスター。
私が作りました、何を隠そう実はこれが本業です。
テーマカラーのグリーンは久慈川の清らかな流れと深い森を象徴したものです。
濃度が高く、難しい変調のグラデーションなのですが、
印刷会社さんもきっちり刷り上げてくださいました。(大富印刷株式会社)

博物館のお仕事は、仕事の流れそのものも楽しいのですが、
やはり学芸員の皆さんに貴重なお話を伺ったり、
標本やデータで勉強させてもらえたりして一粒でいくつも美味しい仕事です。
一回の企画展が形になるまでに担当学芸員やスタッフの方々が
どれほど苦労をしているかもわかりますし、その苦労を支える思い入れが
いかに大きいかも感じます。
ポスターはそれを一枚の画面にまとめる作業ですから、かなり緊張しますが
当然やりがいも大きいものです。
今回も担当スタッフの方に随分助けていただき、スムーズにまとまりました。
あとは企画展の大成功を祈るばかりです。

Posblog_41


| | コメント (0) | トラックバック (0)

若葉一徹 -ワカバグモ-

枯れ葉の上にこれはみずみずしい緑色!思いっきり目立ってます。
その名もワカバグモ。
以前に紹介したホソミオツネントンボと異なり、この色のまま越冬します。
樹上性の蜘蛛で、冬以外は木の枝や高い草の上にじっとしている事が多く、
人の気配を感じるとササッと葉影に隠れます。
越冬は落ち葉に糸を縢って隠れ家をつくり、その中で春まで過ごすのですが
急な風で葉が落ちた際に、隠れ家が壊れてしまったようです。
早く作り直して潜り込まないと、鳥に見つかっちゃうぞ。

黄色の土台に黒いレンズがマウントされた眼がよく目立ちますね。
蜘蛛は昆虫の様な「複眼」ではなく、
ひとつのレンズでできた「単眼」を何対か組み合わせて持つ生き物ですが、
その数や並び方が分類上の大きなポイントになっています。
眼が一対しかない人間から見ると「どこ見てんのさ」という感じですが、
並びの位置や角度が微妙に異なり、視野を分担し合っているのがわかります。
昆虫と違い、「首が動いて視野を調節することができない」という点が
この眼のつくりと関係しているのかもしれません。

ところで、この手の蜘蛛を見るといつも思うのですが、
細長い腹部を除いたら、なんだか北陸で今が旬の「あれ」ににていませんか?
脚のぷっくり感が何ともたまりません。
今夜も冷えそうだし、海鮮鍋であったまりたいなぁ・・・

Wakabagumo_2


| | コメント (0) | トラックバック (0)

霜の華五分咲き -ウツボグサ-

寒い寒いといいながらも、
霜が降りるような冷え込みはここ暫くなかったのですが
今朝はパリッと冷え込みました。

本当は早起きできれば良かったのですが、
ギリギリまで布団に居座り、いつも通りドタバタした後で外に出たので
霜は早くも解け始めています。
それでも隣家の影になる一角は薄化粧のように残っていて
冬の日陰独特の蒼い空間を演出していました。

写真はウツボグサのロゼット。
葉の表面に生えたまばらな毛が霜の足掛かりになって、洒落た装いになります。
古い葉の赤紫と若い葉のモスグリーンの対比もいい感じ。
霜の結晶がもっとシャープに写るとよかったのですが、手持ちの限界・・・
撮影している間にもどんどん消えてゆくパフォーマンスは
三脚を用意するいとまを許してくれませんでした。

Utsubosimo


| | コメント (2) | トラックバック (0)

普通の脇役 -コゴメウツギ-

結局昨日は夕方から一段とすごい濃霧が出て
あたり一面を真っ白に覆い隠し、それは夢のような風景でしたが、
朝には魔法の粉も全部腰を下ろして光る露になっていました。

どの枝葉もきらきら光って自己主張していましたが、
繊細なギザギザを黄色に染めたコゴメウツギが目に止まりました。
どこの里山にでもありそうなバラ科の低木ですが、
あまりスポットがあたらない植物です。
刈れば刈るほどぼうぼうに新梢を伸ばす性質があるので
むしろ雑木林の下草刈りでは嫌われることも多いようですね。

私はこの繊細な感じの葉と、
初夏に咲くこれまた繊細な小花がお気に入りなので
枝の本数をセーブしつつ、程よいお付き合いをさせてもらっています。
葉の散り際にレモン色の黄葉をすることが多いのですが、
この枝は日当りが良いせいか少し濃い黄色です。
この複雑な輪郭の葉が、すでに敷かれている茶色い落ち葉の上にあるかないかで
落ち葉の印象が違って感じる、と思うのはひいき目でしょうか。

ガマズミやコムラサキのような雑木林の名脇役には数えられてはいませんが
コゴメウツギは私にとって、いないと物足りないキャストです。

Kogomeutugi

| | コメント (0) | トラックバック (0)

霧の朝

今朝は霧に包まれました。
このあたりは10月から12月にかけてよく濃霧が発生しますが
今年は少なかったような気がします。
今朝の霧もそれほどすごい濃霧ではありません。
こんな朝霧の日はたいてい良く晴れるものですが、
今日の予報は曇り一時雨、どうやら当たったようですね。

昨日から池畔の2本のハンノキが葉を落とし始めました。
この木、決して紅葉も黄葉もせず、
それまで緑色を保っていた葉が落葉寸前にいきなり茶色になり
ばらばらと葉を落とします。
庭の中央にでんと構えている木なので、
落葉するといきなり庭の見通しが良くなります。

この霧が晴れると風が吹くようですから、今日のうちに風景が変わりそうです。
寂しいけれど、庭は明るくなって小鳥の姿もよく見えるように・・・
訪れる野鳥が主役となる、本格的なウインターシーズンのスタートです。

Kirinoasa

| | コメント (2) | トラックバック (0)

まだ頑張ってる -ベニシジミ-

もし、身近な蝶で春をイメージする種類は?と人に訊かれたら
ツマキチョウ、モンシロチョウ・・・と始まって
5、6番目に名前がでてくるのがこのベニシジミだと思います。

実際は冬以外ずっと見られるありふれた蝶ですが、
タンポポやヒメジョオンに止まっている姿が印象的なためか、
はたまたオレンジを基調とした暖色系の色合いが春の到来を感じさせるのか、
春の記憶にはいつもこの蝶がくっついています。

これは先日ホソミオツネントンボを紹介した時の場所で撮影したカット。
成虫で冬越しできる蝶ではないので、「生き残り」という表現になりますか
春は3月から見られますから、低い気温もそう苦手ではないのでしょうが
さすがに師走ですから、もう何日頑張れるのでしょう。
羽の模様もだいぶかすれていますが、飛び方はしっかりしていました。
寒さより、花がほとんど無くなってしまった事の方がこたえそうですね。

ここにはまだノコンギクの花が少し残っているから
残り少ない蜜をしっかり吸って体力を落とさないように。
気温が下がる前に霜が当たらない葉陰に隠れるように・・・などなど
診察を終えたお医者さんのようにいい訊かせつつシャッターを押しました。

Benisijimi

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ロックガーデン計画始動!

今週、玄関前の一角に石の山ができました。
懇意の工事屋さんに頼んだ、小さなダンプに1杯分の砕石が届いたのです。

実は以前住んでいた家には小さなロックガーデンがあり、
高山植物とまでは言えませんが、コンパクトな草姿の野草を育てていました。
引っ越し以来、このような野草は鉢植えで維持していましたが、
足掛け4年が経ち、ここの四季の風や日差し、水はけなどの条件が
少しずつ把握できるようになったので、
いよいよ念願だったロックガーデンの再設置をしようと思い立ったのです。

本格的なロックガーデンは大きな庭石をいくつも使って豪快に造作しますが、
とてもじゃないけどそんな予算も敷地もありません。
そこで私が得意の超格安な方法、
【基礎用の大割栗石でなんちゃってロックガーデン】です。
小さく作るのなら、使う石もそれほど大きい必要はありません。
むしろ石が小さい方が、コンパクトながらも多様な作りにできます。
ちなみに、小さなダンプに1杯分の石が今回は25,000円
この値段はほとんど車の燃料代と人件費で、石を買える場所が近いと
もっと安くなる可能性があります。
この値段をどう見るかは人それぞれだと思いますが、
私は石が可哀想なくらい安いと思います。

届いた石は割れたばかりといった風情で真新しいライトグレーですが、
写真の山の奥を見てください。あちらは同じ材料で4年前に作った
カナヘビやカエルのための石組みのクレーター。
コケや地衣類が付いて鉄分の錆も浮き、いい感じでしょ。
だいたい2年もするとこんな感じで落ち着いてきます。
冬の間に植え込みベンチを組み上げて、
春には苗の植え付けを楽しみたいと目論んでいます。
工事の様子も含め、経過はまたここでアップします。

Wariguri

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2007年11月 | トップページ | 2008年1月 »