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熱帯の高地

今朝の最低気温は-3℃、
さすがに寒の入、ばりばりに霜柱が立ち池も全面に氷が張りました。
それでも日中は穏やかな快晴となり、
日差しにはぽかぽかとした暖かさを感じました。

お昼過ぎのこと、温室の換気扇が回っているのに気が付き、慌てて温室へ・・・
というのも、換気扇の作動温度を30℃に設定していたためです。
「いくら何でもまさか30℃オーバーなんて!」実は今、温室内で写真のラン
プレウロタリス・ミスタクス(=Pleurothallis mystax)が開花中。
このラン、とても小さな原種洋ランの一種なのですが高温が苦手で、
28℃を越えるととたんに不機嫌になるのです。
幸い、換気扇の作動は温度設定ダイヤルが低い方に回っていたためでした。
どうやら先日拭き掃除をした際に、雑巾で引っ掛けてしまったようです。
温室内の気温は26℃でした。

プレウロタリス・ミスタクスはパナマの高地に産するランです。
とても小さいのですよ、花の直径は100円玉くらいです。
開花している時の高さもせいぜい5〜6センチくらいでしょうか。
かなり変てこりんな形でしょう。プレウロタリスは1100種を越える
ランの中でも特大のグループで、他にも変てこりんが沢山・・・魅力的です。

パナマといえば赤道の近く、赤道の近くと言えば
常夏の熱帯をイメージする方が多いと思います。確かにそうなのですが、
実はこのランはパナマの高い山岳に自生しているようで、
下が常夏でも標高が高いぶん常春状態、寒いのは全くダメですが暑さも大嫌い!
実は原種洋ランのほとんどが熱帯地域の平地ではなくこうした山地のもので、
一般の洋ランのトロピカルなイメージとはちょっと違う実態があるのです。
つまり、多くの洋ランにとって日本の冬は寒すぎ、夏は暑すぎるわけです。

ではお金に任せて夏場クーラーをガンガンかければ栽培できるかというと、
自生地は常夏の平地で湧いた水蒸気が冷えて雲霧帯となり
常に湿度が飽和状態になっているような環境ですから、
今度は湿度不足で作れない種類も多く、
プレウロタリスはそんな洋ランの代表格です。

なんと難しい栽培環境!!でも当たり前ですよね。
だからこそ、「そこにしかない」稀少なランが多いのですから。
おまけに、人間はそんな自生環境を壊すことばかりやっています。
いくら買って手に入るからといって、
いい加減な気持ちで付き合うべき植物ではないのだとあらためて思うのでした。

Pleumystax

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