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水路の帝王 -クロスジギンヤンマ-

今日は早くもちょっと暑さを感じてしまいました。
最高気温は18℃、午後から南風が強くなりましたが、
吹かれても全く変わらぬ温かさでした。

水路の中では早くに産まれたアカガエルの卵塊から
すでに小さなオタマジャクシが飛び出ていて
自分たちの卵塊にたくさん吸い付いています。
この行動は、なんか初期の栄養摂取なんでしょうね。

まだ泳ぐのもままならないほど動きが鈍いのですが、
それでも時々ちょろちょろっと動いてみます。
それをすかさずパクリとやるのが写真のクロスジギンヤンマのヤゴ。

この大きなヤゴ、昨年の春には数匹しかいませんでした。
それが羽化して、還って来て産卵し、さらにもう1サイクルして
秋にはごった返すほどの数になっていました。
その時点ですでに水路のメダカは食べ尽くされてほぼ絶滅状態、
他のトンボのヤゴもかなりやられているようでした。

水路には水生植物もたくさんあり、メダカは生き残るだろうと思っていました。
しかし、昨年の春に150匹あまりに殖えていたメダカは
一年後の現在、たった1匹になってしまいました。

一方、クロスジギンヤンマのヤゴはうじゃうじゃいます。
水温が上がってお腹が減るようになったところへちょうどこのオタマジャクシ。
おかげで皆、命をつなぐ事ができました。
随分大きくなりました。さすがにもう食べる量も限られてきます。
4月には大空に飛び立つはずですから。

アメリカザリガニやウシガエル、ブルーギルなどは別として、
今迄、在来の生物同士の関係で
ここまで一種独占の構図ができるとは思っていませんでした。
この水路にはまだ重要な要素の何かが足りないのかもしれません。
クロスジギンヤンマのヤゴは、大きく、速く、強い昆虫です。
これを下支えする生態系は想像以上に豊かさが必要なようですね。

Kuroginyago

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コメント

こんばんは。またひとつ勉強させていただきました。

クロスジギンヤンマのヤゴのことなんて、飼ってみなければ分からないことですからね。しかも、水槽じゃなく、自分で餌を捕らえる環境下に置いてみて発見できること。とても貴重な報告だと思います。

「彼らが生きるには豊かな生態系が必要である」。これって意外と重要な発見ではないでしょうか? この点を考えると、彼らはまさしく環境指標生物として重要な役割を果たすと思います。

一方ではメダカの激減も興味あることです。何かが欠けているから、この結果になるわけですから…。さくら上池のミッシングピースが早く見つかることを期待しています。

よろしかったら、推測などをきかせてください。

投稿: mushizuki | 2008年3月26日 (水) 23時35分

mushizukiさんこんばんは。クロスジギンヤンマの件は、まだ謎が多いんですよ〜。しかし、これほど迄に殖えるとは思っていませんでした。

原因を考える切り口はいくつかあると思うのですが、まず、産卵に来る成虫が多く集中したのは確かだと思います。これは、産卵に適した環境が限られた結果とも、昨年は近隣での発生数がたまたま多かったためとも考えられます。何年か様子を見ないと結論は出せません。

ヤゴとメダカの関係でいえば、メダカとミジンコ類の中間に位置する生物がまだ少ないのでは、と推測しています。例えばユスリカや小型のガガンボ類など・・・いわゆるベントス(底生生物)や遊泳性の小型水生昆虫など。これは腐植の分解が進んで熟成した底泥ができてくると解決に向かうようです。環境が成熟する過程でのゆらぎのようなものかもしれませんね。

クロスジギンヤンマは他のトンボのヤゴもよくターゲットにしていますから、やはりつなぎ生物の穴が適量にて埋まると解決に向かうかなあと期待しています。

投稿: ぐりお | 2008年3月27日 (木) 23時22分

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