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2008年4月

意外な受粉者 -アトボシハムシ-

現在23時38分、庭をぶらっとしてきました。
クビキリギスのジーンという鳴き声に春を実感しますが
ひんやりとした空気が心地よい宵でした。
いや日中は暑かった!23℃に達しました。各地で25℃を超えたようですね。
四国などでは30℃を超えたところもあったとか・・・
いつもなら4月の中頃までにも飛び抜けて気温の高い日があるものですが、
今年はそういう日が無かったので少々体がぎくしゃくしています。

さてさて、今日の写真もヤマブキソウ、どアップです。
昨日ちょっとお話しした意外なポリネーターですが
正体は写真の小さな昆虫、アトボシハムシといいます。
付いているのはこの花だけでなく、撮影時開花していた16輪のうち
7輪に、それぞれ1匹ずつ付いていました。
そのどれもが体を花粉まみれにして花弁や雄しべを齧っています。
写真の下側の花弁にある穴は彼が齧った痕。
その上に落ちている葯(雄しべの先の部分)もそうです。

写真を撮ろうと近づくと、
彼らは上から忍び寄る影に敏感に反応し、ごそごそと雄しべの中、
すなはち柱頭(雌しべの先)のある花の中心に潜り込みます。
なかなか手っ取り早い隠れ家になっているようです。
なあるほど!これでヤマブキソウの受粉が成立しているのかも知れません。
そういえば穴だらけなのにアトボシハムシのいない花も見られます。
彼らがこうしてヤマブキソウの花を渡り歩くことは、
ヤマブキソウにとってたとえ花弁や雄しべを齧られても
おつりが来るだけのメリットがあるのかもしれませんね。

アトボシハムシは2枚の上翅にある
地図記号の「名所・旧跡のマーク」みたいな3つの黒点が特徴、
上の1点が消失したり、小さく、あるいは薄くなったりする個体もいて、
写真のものはだいぶ薄いかな?
図鑑にはウリ科のアマチャヅル、カラスウリを食べると記載されていて、
ヤマブキソウのことには触れていません。

しかし、アマチャヅルやカラスウリがその葉を充分に展開するのは
もう少し季節が進んでからなので、それまでの間、
こうした隠れメニューも存在しているのでしょう。
少なくとも、何匹も来ているのですから「たまたま」ではないようです。
私にとってはかなり意外なコンビだったのですが、
両者にとって互いにメリットのある、
ビジネスライクな関係が成立しているようでした。

Atoboshihamushi

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「○○の草版」という命名

今日は気温が上がりましたね。
関東地方各地で20℃に達したようですが、当地は19.5℃。僅かに及ばずでした。
久しぶりに家族で県北部の山間をドライブし、
まばゆいばかりの新緑を満喫してきました。
そこで写真の植物の花も見ることができましたが、この写真は庭の株です。

植物の名はヤマブキソウなの由来はご覧の通り、
ヤマブキのような花だからです。
しかし、ヤマブキはバラ科、ヤマブキソウはなんとケシ科。
でもここ暫くでブログに掲載しているコリダリス属にくらべれば、
まあケシ科といってもそれほど違和感はないと思います。
よく見ると花弁が4枚ですね。本物のヤマブキは5枚です。
ヤマブキソウは草(草本)ですが、ヤマブキは木(低木)ですので、
「ヤマブキみたいな花を咲かせる草」ということでしょう。

こういう命名は他にもあります。例えばシモツケに対してシモツケソウ、
これはどちらもバラ科ですがやはりシモツケは低木、シモツケソウは草本。
ネムに対してクサネム、これはどちらもマメ科。
クワに対してクワクサ、エノキに対してエノキグサなんていうのもあります。
きっとまだまだありますよ・・・

ところでヤマブキソウは、
ヤマブキと同じ様な少し暗い湿り気の多いところに自生し、
花の時期もヤマブキとほぼ同じです。
これには何か訳があるのかもしれませんね。
ヤマブキに似せて、ヤマブキを訪れるポリネーター(受粉者)を
誘導しようという作戦でしょうか?
花の側で時間をかけて観察すれば、何か判るかもしれません。

我が家の庭に咲くヤマブキソウには、
ちょっと風変わりなポリネーターが登場していますが、
その話は、また次回・・・ということにいたしましょう。

●本日の県北部への遠征において、新たなナガハシスミレの自生地を
 確認しました。いままで訪ねていた場所からは5kmほど離れています。
 発見したのは私ではなく今回も家人。またやられました〜。

Yamabukisou

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小兵なれども -ジロボウエンゴサク-

ジロボウとは漢字で書くと「次郎坊」、お相撲さんです。
ちなみに「太郎坊」がスミレのことだそうで、
どちらも後方に距が突き出した花ですが、
互いの距を引っ掛けて引き、切れた方が負け。
草相撲ならぬ草花相撲ですね。

私はやってみたことがないのですが、
柄の太さではスミレの方が圧倒的に太くて丈夫そう。
だから、スミレが太郎坊なのでしょうか。

このブログをちょいちょい覗いてくださる方なら花の形を見て
お察しのことでしょうが、そう、これもケシ科のキケマン属。
日本の野生コリダリスの一種です。
我が家のものは種から育てて3年目、今年初めて花を付けました。
本当は一茎にもっとたくさん花が付くのですが
それは来年以降、株が充実してからのお楽しみです。

花色はごく僅かに青味が強い薄紫のものから
殆ど白に近いものまで幅がありますが、
先端に赤紫が強く出るので後が白い方が口紅咲きのようになります。
写真の個体はそういうタイプですね。
花は他のコリダリスと比べると小兵ですが、
葉の若々しい緑によく映えるのでぱっと浮いて案外目立ちます。
ヤマエンゴサクの花が終わってしまい少し寂しくなった場所に咲いてくれるので
何だかとっても可愛く思えるドワーフコリダリスです。

●何とニホンアカガエルの産卵はまだ続いていて、累計卵塊数は今日現在で
 70個!ただ今頃の卵塊はみなとても小さく、産んだメスは初めての産卵と
 思われる小振りなメスばかりです。

Jirobouengosaku

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リスキーゾーン -クロスジギンヤンマ-

今日は午後から何とか晴れ、気温も少し高めとなりました。
おかげで庭の篠刈りを少しだけすることが出来ました。
篠(アズマネザサ)は庭を作る前に出来るだけ抜根排除したのですが、
庭の北東と南東の角から侵入してきます。
油断するとすぐに地下茎を数メートル延長して、
その所々から茎を立ち上げて侵略を開始するため、
冬以外の時期、防衛最前線は多忙を極めます。

写真の昆虫はクロスジギンヤンマ、以前ヤゴ(幼虫)をここで紹介しました。
4月になり、オタマジャクシを食べて成長の総仕上げをした彼らが
今、大空への挑戦を次々に行っています。
写真の個体は、いよいよ羽化を開始したところ・・・と言いたいのですが、
観察眼の鋭い方ならお分かりでしょう、
幼虫の殻から抜け出たばかりのトンボの体はもっと白っぽいはず。
そう、彼の羽化も命も、既に終わっています。

何が起こったのかハッキリとはわかりませんが、原因は2つほど考えられます。
一つは、羽化の最中に体(特に胴体)のどこかを破損したため。
もう一つは、羽化に最適な体内の状態が過ぎてしまったため。

前者も後者も、そう珍しい事故ではありません。
幼虫から一回り大きな幼虫へ脱皮するときもリスクはあるのですが、
基本的には同じ構造でひとまわり大きくなるだけです。しかし、
幼虫から成虫への脱皮は体のつくりを劇的に変化させるトランスフォーム。
脱皮の直前にはこの変化に備え、表皮となるキチン質はフニャフニャに軟化し、
内部はドロドロに溶けたようになり、それを循環系を使って移動し、
成虫の体のバランスに再構築します。
この移動は循環系をポンプとして駆動させるので、
表皮が柔らかいにもかかわらず内圧はとても高く(いうなれば高血圧状態)
非常に危険な状態です。

この時表皮のどこかに破損が生じると体液となった体の構成物質が
一気に流失してしまい、羽化はそれ以上進められず程なく死んでしまいます。
羽化の途中で急に強く風が吹いたりしてダメになるケースが少なくないようです。

また、体が軟化する羽化適期はタイムリミットのある一過的な状態でもあり、
タイミングを逃してしまうと羽化の作業よりも体が硬化する方が先行し、
やはり死んでしまうようです。
天候、時間、天敵、ロケーションなど
当人の努力を超えた様々なファクターが羽化の成否を左右するわけですから、
これはもう「運」といってもいいのかも知れません。

だから皆さん、脱皮している昆虫を見かけたら、
どうかやさしく、そっと見守ってあげてくださいね。

Kuroginukasippai

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「蜜」はじめました -レンゲソウ-

このところ少し風が冷たく感じます。
今日は曇りのち雨の冴えないお天気でしたが、晴れても空気が冷たくて、
温室の暖房がまた動き出しました。

とはいえ春もここまで進んでいますから、日増しに昆虫たちも増えて来ました。
昨年末、霜にしおれていたレンゲソウも毎日ぽんぽん咲いて
ミツバチを誘惑しています。

レンゲソウはマメ科、遠目で見るとぼんぼりのように見える花も
アップで見るとたくさんの花が輪になって外向きに咲いているのが分ります。
その一つ一つはいかにもマメ科らしい蝶形の花です。

マメの花は、一見大きく二つの部分に分かれて見えますね。
バスケットボールのゴールに例えるとバックボードとバスケット。
バックボードに相当する部分は大きな1枚の花弁で、旗弁(きべん)といいます。
文字通り花のありかを広告する旗印で、ミツバチをはじめとするポリネーターに
「蜜、はじめました」と知らせています。
バスケット一式の部分は左右2枚ずつ、合計4枚の花弁が合わさったもので、
上が翼弁(よくべん)、下が舟弁(しゅうべん)といい、
おしべ、めしべを包み込んでいます。
レンゲソウでは翼弁が白なのに対し舟弁はピンクなのでわかりやすいですね。
基本的に殆どのマメの花は同じ様なつくりなので、これから花が咲く
スイートピーやソラマメやフジが身近にあったら、よく覗いて見てください。

花は充実して蜜腺から充分な蜜が分泌すると受粉の体制も整い、
「いつでもどうぞ」とばかりに花粉のついたおしべの先をちょこんと覗かせ、
やって来た昆虫の体にもれなく花粉を預けます。
一方、昆虫が蜜をもらうためには舟弁を足場にしてふんばり、
翼弁を左右にかき分けて潜り込まねばなりません。
この時既に他の花から預かった花粉がめしべの先にくっつくという仕掛けです。

レンゲソウに限らず、虫媒花はみな自分のため昆虫に仕事をしてもらえるよう
蜜を振る舞ったり、デザインを工夫したりと随分努力をしています。
これはもうマーケティング戦略!
そもそも、自然界には競争と共生が両立した市場原理が存在するのですよね。
それが持続可能なのですから見習うところは大きいです。

Rengeup

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最小のオダマキ -ヒメウズ-

オダマキ(Aquilegia属)はガーデニングプランツとして、
また山野草として多くの人に愛されている人気者ですね。
日本のヤマオダマキやミヤマオダマキは世界に知られる名花ですが、
北アメリカやユーラシアにも、
日本には見られない美しい種類がいくつもあります。
大体の種類は強健で育てやすいですね。

じつは今日の写真もこのオダマキの仲間、ヒメウズです。
ヒメウズは「姫烏頭」。烏頭はトリカブトを指しますから
和名の由来は「小さなトリカブトのようだね」ということ。そうかなぁ?

かわいいけど地味目な花の直径はなんと5ミリ前後・・・小さっ!
おそらく世界で一番花の小さなオダマキではないでしょうか?
自生環境は山地というより、人里の道ばたや空き地など。
ゆえにあまり顧みられることもなく、どちらかというと雑草扱いかも・・・

それでも花の構造はちゃあんとオダマキしてます。
白から薄ピンクの顎片が5枚、花びら状に開き、
本当の花弁はその内側で筒状に立った5枚、こちらはクリーム色です。
オダマキの花のよく目立つ特徴として、
花弁の付け根近くが顎片の間から後方に突き出した「距」がありますが、
ヒメウズは距が目立たず一見、
フウリンオダマキ(Semiaquilegia属)のようです。しかし、よ〜く見ると、
顎片の間からごく短いながらもこぶ状の距が覗いています。
葉や蕾、花後にできる実やその中の種子まで、まさにオダマキそのものです。

小さな鉢で栽培していても、株が充実すると実にたくさんの花をつけ、
まるでかすみ草のようになります。
草姿が美しくまとまっていて風情があるため、
最近では和風の寄せ植えに用いられることも多いようです。
ぜひ写真をクリックして大きくしてご覧ください。
小さな小さな花ですが、キリッとしたオダマキの風格を見せてくれますよ。

Himeuzu

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東欧のロゼ -コリダリス・ソリダ-

昨日に引き続き、今日も庭のコリダリスをアップしました。
種名はコリダリス・ソリダ「ジョージベーカー」。
(=Corydalis solida `Jeorge Baker')

最近の文献やリストでは、ソリダよりも
トランシルバニカ(=Corydalis transylvanica)という種名の方が
通りが良いかも知れません。

タイトルに東欧、と付けましたがどうやら分布は広いようで、
ヨーロッパでは広く栽培されているものの、自然分布の範囲はよく分りません。
私が初めて本種を知ったのは今からちょうど10年前のこと、
ガーデニング雑誌に掲載された記事でした。
それまで知っていた日本のコリダリスには無い鮮やかなロゼの花色に惹かれ、
ぜひこの目で見てみたいと思ったものです。
その時の原産地はルーマニアと記載されていました。

その後、導入されたソリダがそれほど栽培しにくい種ではないことがわかり、
一昨年の秋に思い切って苗を購入。
昨春は未熟な初花でしたが、今年は見事な花穂になりました。
実は写真はメインの花穂を撮影しそびれてしまい、
脇から遅れて飛び出した「おまけ」の花です。
色のせいか、コリダリスの花型をしていますが
同じケシ科のコマクサやケマンソウを連想します。
しかしこれは園芸種として優れた花色のものを
原種の中から選抜した品種ですので、
もともとのソリダにはピンク系だけでなく、薄紫のものも多いようです。

このソリダ(トランシルバニカ)以外にも
海外には魅力的なコリダリスが沢山あり、栽培意欲をそそられます。
現在工事中のロックガーデンが完成したら、
栽培できそうな何種類かを植えてみたいと思っています。

Jeorge_baker


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神出鬼没 -ミヤマキケマン-

今日は明け方冷え込みました。
昨日のブログで外気温が6.5℃とレポートしましたが、
今朝方はなんと4℃まで下がりました。
そんな寒い中、今年最初のクロスジギンヤンマの羽化がはじまりました。
初日の今日は7匹。うち6匹は未明から午前中で、
残念ながら1匹が途中で水に落ちてしまい、空を舞うことは叶いませんでした。
7匹目は今しがた(23時43分)池を覗いたら羽化している最中でした。

一方ニホンアカガエルの卵塊はトータルで63個、
過去最多でしたが、もうさすがに打ち止めでしょう。

写真は一昨日の続き、日本の野生コリダリスのミヤマキケマンです。
花の形は先に紹介したヤマエンゴサク、エゾエンゴサクとほぼ同じですが、
見ての通り明るい黄色をしています。
葉も前2種と異なり羽状に細かく切れ込んでいます。
葉も花もそれらを支える軸は赤みを帯びていて、これが黄緑だったりしたら
全体が浮いた感じの軽い印象になったところでしょうが
この色だと株がぐっと締まって見え、
高山植物のようでなかなかかっこいいです。

ミヤマキケマンは2年草、花が終わるとやがて沢山の黒い種子を飛び散らせ、
株は枯れてしまいます。
種子は発芽率が良いのですがその後の生育環境にデリケートな面があるようで、
気に入った場所にしか残りません。
またケシ科によくある連作障害が見られ、
親株の場所に種子を採り播きしてもうまく育たないようです。
ですから毎年庭の違った場所に残り、まさに神出鬼没な植物。

我が家のこの植物のルーツは、私が東京から茨城にやってきたばかりの
学生時代(うわっ、かれこれ25〜26年前になるっ!)
バイクで筑波山麓をまわった際に、
山麓の田んぼの畦で種子を採取してきたもの。とても長い付き合いですが、
肝心の筑波山麓では、もうこの植物を見かけることは無くなりました。
県内の植物に詳しい方でも、筑波山麓では見ていないとおっしゃいます。
いや、かつては確かにあったのですが、正式な記録文献が無いようなのです。
もしかしたら、我が家にあるものは
唯一生き残った筑波のミヤマキケマンなのでしょうか?
だとしたら、とても寂しい話です。
今はもう幻ですか?もしご存じの方がいたら教えてください。

Miyamakikeman

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どっきりアゲハ

なんだかここへ来てちょっと気温が低めですね。
今、23時ですが、外気温は6.5℃まで下がっています。
このところ3日連続で夕方から冷え込み、最低気温は夜に出ています。

さて、写真の話ですが、今朝は本当にびっくりしました。
この時期のアゲハはとても小型で、飛んでいるところを見ると
夏のものとは別種のように見えます。
おまけにこの写真の個体はその特徴とも言うべき部分、すなはち
後翅の尾状突起(いわゆるスワローテールの部分)が欠けていて、
羽ばたいて通り過ぎる瞬間、同じアゲハチョウ科の別の種に見えました。

別の種とはウスバシロチョウです。
いや、あらためて見ると翅型も模様も全く違うのですが、
飛んでいるところを離れて見ていたのですっかり騙され大慌て、
ぶっ飛んでカメラを取りに走りました。というのも、
ウスバシロチョウは茨城県では継続的な生息が確認されていないので
ここにいるはずがないチョウだったのです。
食草はここ2日でブログに掲載した花と同じケシ科のコリダリスの一種、
ムラサキケマンです。
この植物は近所にも県内にも沢山あり、食草には困ることが無いはず、
でもなぜか茨城県には見られません。どうしてなのでしょうね。

とにもかくにも自分のそこつさが露見した一件でした。
ついさっきまで「大発見かも!!」なんて思っていたのは誰かしら(赤)
誰かが一緒にいたら大騒ぎして恥をかいていたかもね・・・(汗)

Agehatsurugumi

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北の空色 -エゾエンゴサク-

昨日に続いてケシ科キケマン属(Corydalis)の2回目。
この仲間きっての人気者、エゾエンゴサクです。

エゾエンゴサクの特徴は何と言っても花の空色、
ぱっと澄み切っている気持ちの良いスカイブルーです。
北海道や東北地方など、いわゆる北国ではこの花の大群落が見られ、
春の林床が一面空色で覆われる様子は実に素晴らしいものです。

花のプロポーションは昨日紹介したヤマエンゴサクによく似ていますが
充実した株になるとヤマエンゴサクより花数が多く、
より縦長の穂状に花を咲かせます。
葉も一枚一枚の小葉が丸みを帯びていて、栄養状態がいいと、
この葉もかなり大きくなります。

暑がりな北国の植物なので鉢で栽培するのは難しいようですが、
落葉樹の下などに肥えた土壌があれば、地植えで育てるのは割合簡単です。
同じように暑がりで有名なアツモリソウやコマクサにくらべるとずっと楽。
初夏までに活動を終了し地上部が消えてしまうので、
それまでに来年の栄養を蓄えることさえ出来れば、
あとは夏の乾燥に注意するだけ、低地・暖地栽培にはずっと有利なわけです。

そのかわり、葉のある時期には極力養分をサプリメントします。
たとえ地植えでも、1000倍に薄めた液肥を水やりがわりに毎日施します。
決して、濃くして回数を減らす、などということをしてはいけません。
他のスプリング・エフェメラルもおしなべてそうなのですが、
彼らの育つ林床は土壌生物が豊富で、土中に素晴らしい生態系を持っています。
春、植物が活動するのと同時に、土壌の生態系も活発に動きだし、
毎日一定量でかつ充分な栄養を生産し、植物体に供給します。
だから、短い活動期に安定的で一定量の栄養供給が欠かせないのです。

そんなんで効果があるのか信じられないですって?
実は私もそうでした。でもスポットでサプリメントしている部分には
周囲の他の部分と同じ植物・・・例えば、
ノコンギク、オミナエシ、ノダケ、ツリフネソウなどが生えているのですが
サプリメントしているところは、周囲より明らかに成長が良いです。
1000倍でもちゃんと摂取して、成長に反映している・・・効果アリ!です。

なんだか今日は栽培テクの話になってしまいました。
でもこの施肥法で栽培したら、
我が家にあるすべてのスプリング・エフェメラルで効果が見られました。
まあ、考えてみれば当たり前のことなんですけどネ。

Ezoengosaku

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はいあかむらさき -ヤマエンゴサク-

皆さんは ケシの仲間というと、どのような花を思い浮かべるでしょう。
私の世代だとアグネス・チャンの歌にでてくるような(んまっ!古いこと!)
ヒナゲシのような花弁の大きな丸い花を思い浮かべる方が
多いかも知れませんね。
最近だとガーデニング通の方ならヒマラヤの青いケシなんてのもありかな?
麻薬の方を連想する方もいらっしゃるでしょう、
あのケシも派手な色で大きな丸い花ですよね。

ところが分類学でいうケシ科には、
それとは全く違うタイプのケシ科植物があります。
「高山植物の女王」と呼ばれるコマクサや
イングリッシュガーデンによく用いられる
ケマンソウ、タケニグサ(なんだかカッチョいい英名が別にあったですよね)
などもみなケシ科の植物です。

今日写真で紹介する植物、ヤマエンゴサクもケシ科の1グループで、
ガーデニングの世界では学名のコリダリス(Corydalis)で知られる仲間。
いわゆるケシのイメージとはほど遠いですが、
コマクサやケマンソウ(Dicentra)にはどことなく似ています。

私はこのヤマエンゴサクの属するコリダリスの仲間が大好きで、
何種類かを栽培しています。
そのいくつかを数回に分けて掲載してみたいと思います。

ヤマエンゴサクは低山から山地に見られるスプリング・エフェメラルの一種で
茨城県内でもぽつぽつながら広く分布しています。
ニリンソウ、キクザキイチゲなど
他のスプリング・エフェメラルと混生していることが多いので、
相性がいいのかな?と思い、我が家ではニリンソウの群落内に植えたところ
調子良く育っています。

この花の色は青みが強いものから赤紫っぽいものまで少々幅がありますが、
どれも僅かに灰色を帯びた濁りがあり、これが独特の風情を醸し出しています。
個人的には赤紫系が好きで、きっと日本人の遺伝的感性を象徴する
高貴な色「はいあかむらさき」とは、こんな色ではないかと思っています。

本当は葉とのバランスがまた美しいのですが、
この株はニリンソウたちに埋もれてしまい、なんだかよくわかりませんね。
咲き始めの頃はまだニリンソウもキクザキイチゲも小さかったのですが、
あっという間にこんなになっちゃいました。
ちょっとあっぷあっぷ苦しそう、今年できた種は外側に播いてあげましょう。

Yamaengosaku

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春眠暁を・・・なんて言ってられないぞ!

春本番とはいいながら、まだ時折風が冷たいですね。
今日も少し冷たい北風が昨日の嵐の余韻を残していました。
今日は午後から回復するはずのお天気が、逆にちょっと下り坂、
風でもひいたら厄介ですから、外出するにも装いに気を遣います。

写真のニホンアマガエルもそんなところでしょうか?
動きが鈍くて目の前に手をかざしてもボンヤリしてて動きません。
まだ冬眠明けの寝起きで目もうつろな感じ。まさに春眠暁を覚えず、ですね。
このカエルは体色と模様をコントロールできる擬態の名手ですが、
どうやら本日の装いを決めかねている様子。
とりあえず柄物でいくことは決まったようですが、春らしいグリーンを選ぶか、
周りの落ち葉に合わせてシックなベージュでキメるか、迷っているようです。

それでも時々のどの鳴嚢を膨らませて鳴く準備をしていますから
やはり気持ちはうきうきの春なんでしょうね。
これから、今いる丘の雑木林から300メートルほど南に降りた谷津田まで
繁殖のために移動するところです。
彼らは移動の途中も「クェッ・クェッ・クェッ・クェッ・クェッ・クェッ」と
鳴きながら、メスに自分の存在を知らせます。
田んぼに辿り着くまで、どのくらい掛かるのでしょう。
おそらく数日掛けるのだと思いますが、途中には危険がいっぱい!
ヘビにも鳥にも見つからずに無事田んぼで仲間たちと合流できるでしょうか?
命がけの大冒険は、間もなくスタートします。

Amagaeru0804

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池畔の花見

今日は一日中雨風ともに強く、台風みたいでした。
(そういえばフィリピンの方で台風1号が発生したようです)
我が家には3.9kwの発電能力の太陽光発電システムが付いていて、
雨天曇天でも3〜4kw程度は発電するんですが、今日は一日でわずか1kw、
いかに暗い空模様だったかがわかります。

写真は先週のもの。やや開花のピークを過ぎた、池畔のクサボケです。
我が家にはヤマザクラが2本あるのですが、
まだまだ小さな木で花を楽しむに至っていません。
他にも色々な花が咲いてくれますが、
離れて観ても1種類でワーッとボリュームの感じられる花というと
今のところ写真のクサボケだけです。

クサボケは大変丈夫で旺盛な植物ですから、年々勢力を拡大しています。
花付きも大変良く、リビングから池を観ると左右両岸が
明るい朱色に染まります。しかも晴天だと水面に写り込んでボリュームは2倍!
今のところ我が家の春の色はピンクでも黄色でもなくこの朱色です。
ちょっと暑苦しくて昔は好きでなかったのですが、
最近は青い空に映えるクサボケの朱色を、ちょっと楽しみにしています。

●仲良くおつきあいさせていただいているお友達のブログを、
 リンクとして表示させていただきました。紹介コメントが
 なかなか表示できなかったのですが、本日遂に完全表示に
 成功!(Web音痴なり)
 どれも面白い情報、専門的視点をわかりやすい表現で綴っ
 たおいしいブログです。是非とんでみてくださいね!

Kusabokechihan

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背伸びするナルシスト -ツボスミレ-

寒くはありませんが・・・いやむしろ、
少しむしっとする感じで日射しは全く無し。
午後3時過ぎからは、とうとう雨が降り出しました。

写真はその直前に撮影した、池の畔のツボスミレ(別名ニョイスミレ)。
このスミレは水辺の湿ったところが大好きで、植えた覚えはないのですが、
池を作ると池の周りに、水路が出来たら水路沿いに、
とにかくいつの間にか沢山生えています。
性質は強く大株になるのですが、花は遠慮がちな大きさ、でも沢山咲きます。
ひとしきり咲いた後は匍匐する茎を四方八方に伸ばし、
他の草が大きく育つところでは、負けじとその茎を立てて頑張ります。
どこかやんちゃで子供っぽいイメージ。
そのくせいつも咲かせた花を水面に映して覗き込んでる・・・
う〜ん、結構おませでナルシストですね。

しかしこのスミレが沢山あることで、
庭に2種類のヒョウモンチョウがやってきます、
メスグロヒョウモン、そして昨年から加わったツマグロヒョウモン。
どちらもスミレ類が食草です。
そろそろ、まるまる太って大きくなったツマグロヒョウモンの幼虫たちが
ツボスミレの株を離れて蛹になる場所を探し始めています。
蝶にとっては、ツボスミレはお母さんですね。
子供っぽいなんて言ったら、叱られそうですね。

Tsubosumire

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春を告げるティディ・ベア

本日の写真は ビロードツリアブ、もちろん昆虫です。
3月から登場する春告げ虫の一つで、
アブといっても人を刺したりすることはなく、花を専門に訪ねるハト派で
長い口吻は筒状の花から蜜をもらうためのものです。
この容姿ですからアブの仲間としてはかなりの人気者で、
この虫を知らない人でも観察会などで初めて見た瞬間に
「なんかカワイイのがいた!」なんて声をあげます。

和名ですがビロードの方は見ての通りの毛むくじゃらに付いた表現、
ツリアブはホバリングが得意でよく空中静止している様子から
吊っているみたい・・・ということです。
ビロードツリアブは複眼を見ると雌雄が判別できます。
二つの複眼がオスはくっついていて、メスでは離れています。
日本人の感覚だとメスの方が「カワイイ」と言われそうですが、
私はこのオスのくっついた複眼もサングラスっぽくて好きです。
この写真はオスですね。
ティディ・ベアがなつかしいレイバンのモデルを掛けているみたいで、
とってもユーモラスです。

実はこの虫、幼虫時代はヒメハナバチの仲間の幼虫や蛹に寄生して育つとか。
ヒメハナバチの巣は地中にありますが、
一体どうやってそこに辿り着くのでしょう?
同じ様な生態を持つ甲虫類のハナノミは生まれたての幼虫が花に待機していて
ハナバチが訪花した際に飛びつき、巣に侵入することが知られていますが、
同じ方法なのでしょうか?
それとも巣の入り口近くに産卵するのでしょうか?
いずれにせよ、寄生に成功する確率はものすごく低いのだと思います。
ほんわりした外見からは想像し難い、苦難の生活誌が垣間見えますね。
短い春を精一杯生きるティディ・ベアに
ファインダーごしのエールを送りました。

Biroudoturiabu

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山頂の貴婦人 -マキノスミレ-

今日は暑いくらいの陽気のもと、友人と石岡市郊外のとある山を訪ねました。
友人曰く、「マキノスミレがある」とのこと。
実はこのスミレ、私は茨城県内ではまだ見たことがありません。

マキノスミレは西日本に広く分布するシハイスミレの東・北日本型で
かの牧野富太郎博士をその名の由来とします。
すらりと極端に細長いハート形の葉を花の上に掲げるように広げ、
花の色は少し濃いピンク、知っていればまず見間違うことの無いスミレです。
既に友人のブログで昨年見ていたので
半信半疑などということは全くありませんでしたが、
茨城県南部で見られるとは思っていなかったのでワクワクドキドキです。

案内された山はおそらく標高100メートルあるかないかの小さな山ですが
なかなかの急傾斜で、短い道のりでも息が切れます。
周囲はコナラやイヌシデにカシ類が混じる混交林。
比較的乾いているように思えます。ゆえに落ち葉の量の割には腐植層が薄く
まるで熱帯地方のようなやせた表土でした。
この山を6〜7割登ったあたりに最初の一株を発見!なるほど、マキノスミレ。
さらに登ると徐々に株数も増え始め、山頂付近に最も多く見られました。
先週掲載したナガハシスミレほどではありませんが、
自生地はかなりスポットエリア、いやいや珍しいものを見せてもらいました。
案内してくれた友人に感謝、感謝です。

実はこの友人、私の仕事のパートナーでこのブログにも度々コメントを
書いてくれているmushizukiさんです。
彼は大変特殊な能力を持っていて、野外を一緒に歩いていると、
なぜか実に面白いものを見つけます。どうも私にはこの能力が無いらしく、
側を歩いているにも関わらず、見つけることができません。
正直はじめは少々悔しい気持ちもあったのですが、
最近は開き直って重宝させてもらっています。
どうもこういう能力をもっている人は時々いるようで、
何を隠そううちの家人(こちらは即ち人生のパートナー)もその一人、
白状するとナガハシスミレは彼女が見つけたものです。
ついでにその少し先にたった二株だけの大物、
ヤマシャクヤクまで見つけられちゃいました。さっきそこ見てた筈なのに・・・
欲しくても手に入らないこの能力、仕方が無いので
面白そうなフィールドに出掛ける時はどちらかを同伴することに決めました。

Makinosumire


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若葉マークの女社長

朝起きるとまだ冷たい雨が降っていて、どうなることかと思いましたが
午後には明るい日射しが戻って、気温も急上昇!やれやれ。
ここへきてニホンアカガエルの産卵は後発隊がピークを迎えたようです。
昨夜の様な雨の晩は一気に産卵が進み、今朝は産みたてが水路にぼこぼこ。
今日までの合計卵塊数は59個、今までで最多記録です。
この記録、どこまで伸びるか楽しみです。

写真はキバナカタクリの葉上で一休みするフタモンアシナガバチ。
この時期に見かけるアシナガバチやスズメバチは
まず女王とみて間違いありません。
この仲間のハチは秋に新女王とオスが結婚飛行し、
交尾を終えたメスが無事に冬を越すと今頃から活動を開始し、
巣作りの準備に掛かります。

このハチを産んだ昨年の女王はもう天国、
ミツバチのように何年も巣が継続することはありません。
もちろんこのハチも残された時間は晩秋まで。それまでにノウハウを活かして
一人で興した商店を立派な子孫を輩出する大会社に育てなければなりません。
無一文からスタートする新米女社長一代記のはじまりはじまりです。

まずは社屋を建てる場所選び、気候天候の変化に強く、エサが得やすく、
敵(主にスズメバチ)に襲われにくく・・・となかなか難しい土地探しです。
しかしここが最も肝心で、
上手くいけば増築を繰り返し大きなビルにできますが
失敗すると一人の社員(働き蜂)も育ちません。
無一文ですから最初の社屋作りも自分一人。まさにふんばりどころです。

地主の私としては、物置の軒下か
井戸ポンプ小屋の内側あたりがおすすめの物件。
それより東側はクヌギ酒場のゾーンなので、スズメバチが多いですよ〜。

ファインダーの向こうで、一瞬カメラ目線をくれましたが、
落ち着いた様子で、色々と思案している風です。
がんばれー!商売繁盛、お祈りしてますよ。

Futamonashinagajoou

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クロモジの花

一日中シトシト雨が降ったりやんだり・・・今は霧雨になっています。
とても寒く感じた一日でした。

という訳で、すかっと気持ちのよい写真を・・・
数日前に撮影した、クロモジの花です。
1月25日に冬芽拝見で掲載した写真とくらべると、変化がよく分ります。
やや緑色味の強いレモン色の花は、さほど主張しない花ですがさわやかな印象、
バックの青空によく映えています。
わずかに香気を感じました。
同じ仲間のアブラチャンよりは地味ですが、花も咲き方もよく似ています。
あの下を向いたボールのような花芽には、複数の蕾が詰まっていたのですね。

上向きの尖った葉芽から姿を現した新葉は
まだ銀色の密な毛に覆われてしなやかに輝いています。
このつんと尖った新葉を朝の逆光で見ると
沢山のキャンドルのように見えて素晴らしいのですが、
小さくて可愛い花も見ていただきたくてこちらのカットをアップしました。

雑木林の脇役的な低木類も、季節で、時間で、
みなそれぞれに個性を発揮して輝く一瞬があるようです。
なるべく見逃さずに紹介できたらと思っています。

Kuromojihana

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丸みのある白花 -マルバスミレ-

今日は午前中、阿見町の小池城趾公園で
㈳霞ヶ浦市民協会主催の春の植物観察会でした。
穏やかな春の日射しの下、ヤマザクラをバックに実に気持ちのいい観察会。
沢山の方に参加していただき、
みんなで四方山話を交えながらの楽しいひとときを過ごすことが出来ました。

ここは人気のフィールドで毎年参加者も多いため、
今年は観察・調査仲間の松田浩二氏と私のダブル講師で
2班に分かれて移動しました。
植物の様子はいつもより遅れ気味で、今までは必ず見られたジュウニヒトエが
まだ開花していませんでしたが、いろいろな植物の芽出しを観察できました。

写真はこのフィールドの一部にのみ見られる
花弁が丸い白い花のスミレ、マルバスミレです。
4日前のブログで紹介した我が家の ケマルバスミレと比べると
ほぼ純白といえる花色、写真ではわかりませんが、
全体に毛がほとんど無く、葉面にわずかにある程度です。

ケマルバスミレはマルバスミレの変種、すなわち大枠で見ると同じ種です。
毛の量も中間的な段階があって、どこからケマルバスミレとするかは微妙。
我が家のケマルバスミレはフリルがかかって僅かにピンクを帯びますが
これも個体の変異の範疇です。
ただ、マルバスミレでフリルがかかるものは見たことがありますが、
我が家のケマルバスミレのような色のものは見たことがありません。
大体白い花ですね。
個人的には今日紹介した花の方が媚びていないような気がして好きなのですが、
きっと人によって意見の分かれるところでしょう。

でも、どちらも可愛いですよね。
やっぱりスミレは野歩きを楽しくしてくれる花です。

Marubasumire

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ちょっと洋風? -ニオイタチツボスミレ-

朝は湿っぽい冷え込みを感じましたが、
ひとたび晴れると気温が急上昇、少し暑い位でした。

本当に久しぶりに里山へ出掛けました。
我が家から比較的近隣のちょいといい里山、阿見町の小池城趾公園です。
実は明日、ここで春の植物観察会を行うことになっていて、
その下見がてら、草花の様子を観察しました。

昨年の今頃と比べると、植物の動きは遅いようです。
フデリンドウはまだ一輪しか咲いていませんでした。
明日は晴れてくれたらもう少し咲きそうです。
キジムシロもまだ咲き始めの小さな花でした。
そのかわりヤマザクラがまだ見頃で、こちらは楽しめそうです。
ルリシジミやミヤマセセリ、ツマキチョウなど、春の蝶が沢山見られました。

写真はニオイタチツボスミレ。
タチツボスミレと同じ様な草姿ですが、花びら、全体の花型とも丸っこく、
花色も気持ち濃いめなのでタチツボスミレの様に薄紫とは表現できない色です。
特に唇弁の紫色と白のコントラストがはっきりしているため、
ちょっと園芸種のビオラに似た印象があります。
完全な日本の野草なのですが、
洋風な花壇に混じっていても違和感がなさそうです。
ふつう雑木林の中など、タチツボスミレより暗いところによく見られますが
この公園ではご覧のように開けた芝地でも咲いていました。
むしろ日当りが良くて早く咲いたようで、林の中の株はまだ小さな蕾でした。
こちらはもう少ししてから、
ジュウニヒトエとのデュエットで楽しめそうです。

Nioitachitsubo

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学校ビオトープ07 -ポンプユニット-

今日も春雨というにはボリュームがある雨降りでした。
ラジオで気象予報士の方が言っていましたが、昔とは気候が違ってきているので
春の雨の降り方も雨量が多く変わって来たとのこと。
確かに、特に今年感じるのですが、
低気圧がこの時期にしては強く発達する傾向にないでしょうか?
ラジオでも別に地球温暖化とは表現していませんでしたが、
いろいろな現象に急激な変化を感じてしまうこの頃、なんだか気になります。

さて、時々聞かれるので今日はビオトープ用ポンプユニットの種明かし。
ビオトープに水中ポンプを組み込む場合、設計により用途も条件も様々なので、
ひとつひとつオーダーメイドになってしまうことを
以前このブログで書きました。
その際なるべく汎用部品を組み合わせて、
交換部品の入手やメンテナンス性を楽にすることも書きましたよね。

それがすなわち、写真の様な・・・こういう事です。
ポンプはニッソーの観賞魚用水中ポンプSQ-10型、(写真の黒い部分)
とても小さくて力も弱いのですが、その分電気を食わず経済的、
加えて安価で安定した性能、交換部品も入手が簡単です。
セットされているジョイントを使って、水道用の配管パイプがぴたりと繋がり
いろんな設計バリエーションに対応できます。

家庭園芸用のビオトープシステムには海外の製品が多く、
パワーがあったりオプションが多かったりと魅力的なのですが、
何しろ生産や輸入が不安定で、消耗品のパーツが
交換期にはもう入手できなかったりして、何度も裏切られました。

ポンプの下の金属製ストレーナーは農業用ポンプのもので、
これも昔からある汎用品です。今回の設計ではポンプの台座もかねています。
それを納めるのが横に寝ているモーターポスト。
ご覧の通りどこのホームセンターでも手に入る
100ミリ径の塩ビ管とそのジョイントパーツ。
ドリルで密に穴をあけ、二次ストレーナーになります。
これにポンプを組み込んで、ビオトープの砂中に埋め込んだコンクリート升の
一次ストレーナーの中央に立て、その間を濾材で埋めます。

簡単なつくりですが、だからバラして手入れするのも、交換修理も簡単!
ニッソーさんが頑張ってポンプの生産を継続してさえくれれば
今後も入手が難しくなるようなものはないはずです。

Pomp_unit

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鼻(花)高々 -ナガハシスミレ-

自然界には時々極端な形が存在しますが、今日紹介するスミレもかなり極端。
距と呼ばれる花の後方への出っ張りがとにかく長い!
その名もナガハシスミレ(別名テングスミレ)、
そのまんまの、分りやすいネーミングです。

全体の特徴や花の色は タチツボスミレによく似ているのですが、
何しろ花の形がこれですし、葉もハート型というにはちょっと横広がり。
葉の質感もタチツボスミレよりはパリッとして若干つやがあるので
見間違えることはなさそうです。

主に日本海側に分布しているスミレですが、
太平洋側にも限られた小さな自生地が点在していて、
茨城県にどの程度の自生地があるかは分りませんが
私自身は県北部にたった1カ所だけ自生を確認しています。
そこは未舗装の作業用林道の脇で、せいぜい20〜30メートルほどの範囲。
そのごく小さなエリアに30株足らずが生えています。
でもそこを少しでも外れると、タチツボスミレやフモトスミレはあっても
このナガハシスミレは全く見られません。
(でも、少し距が長めのタチツボがあるので、交雑しているのかも・・・)

4年前に林道の拡幅整備があって、一度全滅しました。
毎年確認していたので、そりゃもう大ショック!
今生えている個体は、
その時点で周辺に僅かに残っていた種子から育った貴重な株です。
全滅の翌年、小さな苗を見つけた時には心からホッとしました。
今年はまだ見に行っていませんが、少しは殖えてるかなあ・・・

我が家で育った写真の株は、8年前に現地で採取した種子を育てて以来、
ずっと付き合っているものです。栽培してみると思ったより丈夫。
このスミレは、少し湿っぽくて暗めのところが好きなようですね。
極力交雑を避けるため、近くに同属の他のスミレが来ないようにしています。

Nagahashisumire

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プチゴージャス -ケマルバスミレ-

今日は花散らしの嵐でした。
北よりの風がものすごく強くて、雨がほとんど真横に降っていましたよ。

というわけで昨日撮った写真です。
このスミレはケマルバスミレ。
マルバスミレの葉や茎に毛が多いタイプをこう呼びますが、
中間的なものも多くて、人に言う時はどちらにするかいつも迷ってしまいます。
野生のスミレにしては花が大きい方で、花の直径は2センチを超えます。
特徴は何といってもまるっこい花型とフリルの入った花弁、
なかなかゴージャスな感じでしょ、ちょっと少女漫画が入っていますよね。

これも植えたものではなく、元々あった株です。
昨日紹介したタチツボスミレと異なり、こぼれ種から実に良く殖えます。
ちょっと気になるのはごく淡くですがピンクを帯びていること。
手元の資料では、みな花色は白と書いてありますが、我が家のものは
もっと薄い殆ど白のものからこの写真の様なものまで、
個体差こそあれ若干ピンク味を感じます。

ひょっとしたら他の種類と交雑しているのかも知れませんが、
実生株もすべて安定してピンクを帯びるので、
こういう個体群がもともとあったのかなあ、という気もします。
庭のスミレでは園芸外来種のニオイスミレに次いで二番目に開花する
ちょっとゴージャスな可愛らしいスミレです。

Kemarubasumire

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スタンダードofスミレ -タチツボスミレ-

今日は午後から雨になりました。
明日に掛け風雨が強まるとの事、また低気圧が発達しそうです。
この間の雨は久しぶりにたっぷり降ったのですが、翌日通り過ぎた低気圧が
ものすごい風を置き土産にしてくれたので、またすぐにカラカラでした。
今回もあのパターンでなければいいのですが・・・

さて、それでも今朝はぼんやりとした日射しがあって、
春の花たちが撮影向きの色合いでした。
花って、ぴーかんの晴れだとあまり上手く撮れないですね。
強い日射しで表面反射がきつくなるせいか、しっとりと写りません。
完全な曇天だと今度は色がくすむし周囲の色がかぶるし、やはりいまいち・・・
今日のぼやけた日射しはある意味ちょうどよかったです。

写真はタチツボスミレ、関東地方の平野部だと最もスタンダードなスミレです。
道ばたにも雑木林のフチにもありふれたスミレですが、
群生すると遠くから見てもそれとわかるくらい、見事に咲き揃います。
このあまり主張しない薄紫が好きで、毎年写真を撮っているのに
見るとまた繰り返しシャッターを押してしまいます。
我が家のものは植えたのではなく、
元々土地にあったものが芽を出してあちこちに点在しているのですが
好きな花なので踏んだり抜いたりしないように家族共々気をつけています。
それでも、なかなか野山で見る様な大群落にはなりそうもありません。
花の後の若い果実がキジバトの好物のようで、
毎年かなり食べられてしまいます。

近所の林で見る群落も、
できあがるまでにはかなりの年月が必要なのではないでしょうか。
その間、草刈りなど人が行う手入れも、この背が低い春の花には必要なはず。
やはりタチツボスミレも、人の暮らしの側にある里山の植物なのですね。

Tachitsubosumire

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原種チューリップ -トルケスタニカ-

一日春らしかったものの、午後3時を回ると風が冷たくなりました。
この風で、当地のソメイヨシノもあちこちで花吹雪に・・・
もうですか?もうちょっと待って・・・というところが
桜のいいところなのですよね。
軽い軽い桜の花びらは、ほんの少しの風で思いがけないところまで運ばれ、
時には家の中に居てさえ、名残りの春を届けてくれます。

写真は長いおつきあいをしている原種チューリップの
ツリパ・トルケスタニカ(Tulipa turkestanica)。
鮮赤色の花が咲くリニフォリアとともに、
もう13年も前に入手した初めての原種チューリップです。

このトルケスタニカは咲き方にとても変わった特徴があります。
写真中央の下の方をご覧ください、茎が一本にまとまっているでしょう。
実は一つの球根から出た一本の花茎が途中でいくつかに分かれて蕾をつける
クラスター咲きのチューリップです。
しかし、よく見ると花の中心にめしべがあるのは最も高い位置に咲く一輪のみ、
あとの花はおしべがあってもめしべは欠けています。

3月30日に掲載したアマナの時に述べた通り、
3枚の顎片の内側に3枚の花弁があり、この写真だと
付け根の重なりでどちらがどちらだか区別できると思います。
花弁の方が、微妙に幅が広いですね。
頂部の花を見ると、顎片の外側は赤紫色をしているのが見えます。
この辺はアマナにも少し似ています。

他のチューリップに比べ、あまり分球して殖えませんが、
清楚で強健なおすすめの原種です。

Tulipa

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第五の草はどこへ -コオニタビラコ-

せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、
すずな、すずしろ、春の七草・・・お馴染みの文句ですが、
皆さんは今年、七草粥を食されたでしょうか?
我が家では苦労の探索もむなしく六草粥、
スーパーの「今日だけセット」を利用して、何とかかんとか七草粥でした。

六・七番目のスズナ(カブ)スズシロ(ダイコン)は、まあ野菜として入手し、
(本当は食べるところが違うのですが、料理として美味しくなるので)
セリ、ナズナ、ハハコグサ、ハコベ迄は庭や近所すぐに見つかるのですが、
五番目に登場する「ほとけのざ」がなかなか手に入りません。

いわゆる普通のホトケノザ(シソ科)はたくさんありますが、
七草で言うところの「ほとけのざ」はキク科のコオニタビラコのこと。
以前はその辺で沢山見ていた様な気がするのですが、
これが近年本当に見つからない!

ちょうど今から1年前に七草の下敷をつくる仕事を請け負って、
このコオニタビラコが近隣で全く見つからず、写真撮影に困ったあげく、
知り合いの動植物の師匠ともいうべき知人に相談し、
土浦市内の自生地を教えてもらってようやく写真が撮れました。
そこは河川敷に作られた水田の畦でしたが、
そこにはまさに溢れるほど自生していました。でも、隣の田んぼに移動すると
もう全く見られませんでした。

今日の写真は、そこからいただいた苗の種子を
我が家の水路の端に播いて咲かせたものです。
どうです?何だかどこにでもありそうな草でしょう。
これによく似ていて花茎がすらりと高くなるオニタビラコは
まさにどこにでもあるのですが、コオニタビラコは同じようにあるでしょうか?
この2種で決定的に違うのは、オニタビラコがキク科によくある
綿毛付きの種子で遠くに移動できるのに対し、
コオニタビラコの方は綿毛がなく、親株の周りにしか種子散布できません。
もしかしたらこの辺に、我が家の近所から姿を消した理由があるのかも・・・

またオニタビラコが春から秋迄花を咲かせ、いろんな世代の株が存在するのに
コオニタビラコは完全な二年草(越年草)の形態をとっていて、
秋に発芽し、小苗で冬を越して春に開花し、種子を散布すると親株が枯れる、
というパターンに徹している事も関係ありそうな気がします。

何となく除草剤とかにはすごーく弱そうな感じがありますね。
正直殆ど存在感の無い草ですが、七草という文化を支えて来たメンバーの一員、
もっと大事にしなくちゃいけませんよねぇ。

Koonitabirako


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お帰りなさい -カワセミ-

庭のあちこちにだいぶ春の花が咲き始めたので、
今日はそんなことをアップしようと珍しく夕方にブログの作業を開始しました。
と、程なく「ピピリリリーッ!」と、
耳に馴染みの有る、しかし久しぶりに聞く澄んだ高い鳴き声。
カワセミが池に戻ってきました!

この前最後に見たのは昨年の11月。
あんなに秋遅くまで来ていたのは昨年が初めてですが、
これほど早く現れたのも初めて。今迄は4月下旬頃でした。
今年は寒さに区切りがつくと一気に春になったので、
繁殖の始まりも早いのかもしれません。

一方、先月記事を書いたジョウビタキがまだ庭に来ています。
こちらは、いつもならだいたい3月末前後に姿を見せなくなるので、
今年は旅立ちが遅れているようです。
この写真を撮影した時にも、夕方最後のミルワームを食べに来ていましたが、
(カワセミのバックの大きな鉢がミルワームのえさ台です)
お気に入りのハンノキの枝をカワセミに取られてしまい、
傍らでおとなしく遠慮していました。
この2種のツーショットは初めて見ました。
お腹が同じ様にオレンジ色の鳥が2羽で体をこっくりこっくり振る様子は
アイドル競演といった感じで見応えがありました。

カワセミは、こちらも繁殖期に入って無防備に泳ぐ大きなオスのモツゴを
続けざまに2匹も捕まえて丸呑み!
1匹が自分の体の半分以上もあるような魚が2匹も
よくこの小柄な体に収まるものだと感心しました。
しかしさすがに食べ過ぎたのか、
パンパンに膨らんだお腹で暫くまったりしてました。
また毎日のように来るんでしょうねえ・・・モツゴには受難の季節の到来です。

写真の言い訳:夕方で暗かったのでデジカメの感度設定を400に、さらに部屋の
       網戸ごしだったので、見苦しいカットになってしまいました。
       もやっとした冴えない画像でごめんなさいっ。

Kawasemi080404

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蝦蟇の聖地

昨日に続いて筑波山麓すそみの田んぼのレポートです。
すそみの田んぼは、谷津のほぼ最上部にあるため、
筑波山の豊かな森が生み出す豊富で清らかな沢水に恵まれています。
このような沢水は夏場でも水温が一定して低いため、
田んぼに入れる前にため池に一旦溜めたり、堀を切ってそこを通したりして
水温を上げます。そしてやがて水田を潤し、
オーバーフローして川に合流します。
この過程で自然のままとは違う様々な水環境が作り出され、結果、
多様な水生生物の生態系が健全に保たれています。

人がかかわる事で豊かな生態系が持続されているという点では、
雑木林とよく似ていますね。
そしてこの水の生態系と周囲の山麓の森の生態系も
互いに深くかかわりあっています。

その代表例がカエル。
中でもヒキガエルは筑波山を代表するキャラクターとしてちょっと特別です。
筑波山には多くの蝦蟇(アズマヒキガエル)がいますが、
特に筑波山だから多いという訳ではないようです。
おそらく、「蝦蟇の油売り」があっての筑波の蝦蟇なのでしょう。
生物学的な根拠で名物になったというより、
民俗学的に派生した地域生物キャラ・・・珍しいかも知れませんね。

写真はすそみの田んぼの最上部にあるしぼれ水の溜まりの光景です。
蝦蟇の聖地の貫禄充分なこのおびただしい卵塊の数。圧倒されそうです。
我が家の池に集まった20〜30匹でもかなりの迫力でしたから、
ここの蝦蟇合戦は相当なものでしょうね、一見の価値がありそうです。
筑波山麓の懐の深さが伺い知れる光景でした。

Susomigamatama


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薫春のすそみ

今日はさほど風も無く、春の空気が戻ってきましたね。
でも、朝は1.5℃まで下がりました。まだ油断は出来ないようです。

今日は仕事?を兼ねつつ我が家のジュンサイを里子に出すため
筑波山麓の谷津田に出掛けました。
先月紹介した「NPO法人つくば環境フォーラム」が活動展開する
「筑波山すそみの田んぼ」です。
昨年ここの一角につくったビオトープ池に環境の多様性の創出のため
(いえ、本当は栽培収穫が目的の半分以上かもしれない・・・)
ジュンサイを移植するのです。

このジュンサイの由来は牛久沼の流入水系のとある池。
ちょっと遠隔地の個体なのでビオトープ用の種苗としては
あまり適当ではないのですが、純粋な自然再生というのではなく、
栽培種苗と捉えて導入を提案したものです。
栄養たっぷりな底泥+溶存酸素たっぷりの山麓の冷たい湧き水、
という環境ならきっと機嫌良く育ってくれるはずです。

筑波山麓の桜はこれからが見頃ですが、最下部のこのあたりでは
写真の通りちょうど良い開き具合でした。
バックの筑波山のパノラマが雄大なのですが、
青空じゃなかったのがちょっと残念でした。

桜の右隣りはケヤキですが、冬芽の鱗片が膨らんでスライドしているので、
冬の枯れ枝とは少し色合いが違いますね。
この明るい赤茶色は鱗片の重なって隠れていた部分の色です。
ほかの落葉樹もこの時期同じように色が変化して
「芽吹きの前触れ」を見せてくれますが、色合いは木によって
紫がかっていたり、黄色っぽかったりと様々です。
いよいよ生き物たちで賑わう季節が始まりました。
すうっと吸い込む空気にも花や土や新緑など、
甦った生命の薫りが感じられます。

Susomiharu


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風ニモ負ケズ

今日の風はものすごかったですね。
ゴミバケツ、農業用ビニール、自転車カバー・・・
なんだか色々なものが飛んで来ました。
正午発表の雲の影像を見たら今回も描いた様に見事な低気圧の渦巻きが・・・
956hpaですって、ちょっと発達しすぎじゃないですかね。
しかも今日はおんなじ様なのが中国大陸にもあって、
向こうもすごい風なんだろうと余計な心配までしちゃいました。

コブシもハクモクレンも風ニ負ケテました。
花弁が大きくて、高い位置に咲いているのですから無理もありません。
この時期はしょっちゅう荒れた天気に見舞われるので、
毎年の事ながらコブシやハクモクレンには気の毒です。
都内ではソメイヨシノもダメージを負ったのではないでしょうか?
こちらの桜はまだ1〜2分咲きなので助かったようです。

写真は今が満開のシュンラン、庭のあちこちで咲いていますが
これはかなり大株な方です。
西風がよく当たる位置にありますが、けなげに頑張ってました。
ちょっと濡れているのは、土埃がきなこのようにまぶされていて
あまりに可哀想なので、じょうろで洗い流したためです。

葉と同じ様な緑色の花は一見地味ですが、
花の形も咲き方も日本人好みの品格を感じます。
意外と知られていないことですが、シュンランは原種のシンビジウムです。
学名はシンビジウム・ゲーリンギィ(Cymbidium goeringii)、
見慣れた洋ランのシンビジウムはひとつの花茎に沢山の花を咲かせますが
シュンランは基本的に1茎1花、シンビジウム属の中にあっては小数派です。
日本には他にもカンラン、ヘツカランなどのシンビジウムがありますが、
これらは1茎に複数の花を咲かせます。

シュンランは側花弁や唇弁に赤紫色の斑点が入るため
これをお年寄りの顔のしみ・ほくろに見立てて別名
ジジババ、ホクロなんて呼ばれます。
身近な里山のランらしくて、この呼び方もなかなかいいですよね。

Shunranmankai

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