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春を告げるティディ・ベア

本日の写真は ビロードツリアブ、もちろん昆虫です。
3月から登場する春告げ虫の一つで、
アブといっても人を刺したりすることはなく、花を専門に訪ねるハト派で
長い口吻は筒状の花から蜜をもらうためのものです。
この容姿ですからアブの仲間としてはかなりの人気者で、
この虫を知らない人でも観察会などで初めて見た瞬間に
「なんかカワイイのがいた!」なんて声をあげます。

和名ですがビロードの方は見ての通りの毛むくじゃらに付いた表現、
ツリアブはホバリングが得意でよく空中静止している様子から
吊っているみたい・・・ということです。
ビロードツリアブは複眼を見ると雌雄が判別できます。
二つの複眼がオスはくっついていて、メスでは離れています。
日本人の感覚だとメスの方が「カワイイ」と言われそうですが、
私はこのオスのくっついた複眼もサングラスっぽくて好きです。
この写真はオスですね。
ティディ・ベアがなつかしいレイバンのモデルを掛けているみたいで、
とってもユーモラスです。

実はこの虫、幼虫時代はヒメハナバチの仲間の幼虫や蛹に寄生して育つとか。
ヒメハナバチの巣は地中にありますが、
一体どうやってそこに辿り着くのでしょう?
同じ様な生態を持つ甲虫類のハナノミは生まれたての幼虫が花に待機していて
ハナバチが訪花した際に飛びつき、巣に侵入することが知られていますが、
同じ方法なのでしょうか?
それとも巣の入り口近くに産卵するのでしょうか?
いずれにせよ、寄生に成功する確率はものすごく低いのだと思います。
ほんわりした外見からは想像し難い、苦難の生活誌が垣間見えますね。
短い春を精一杯生きるティディ・ベアに
ファインダーごしのエールを送りました。

Biroudoturiabu

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