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コシマです。産み込んでます。

台風5号は予報通り低気圧になって今日もジメジメの空気をもたらしました。
まあ、風雨の被害がなかっただけよしですね。
この時期直撃なんかされようものなら、果樹をはじめ農作物がえらいことです。

今日の写真は室内の飼育水槽から。
数種類のゲンゴロウを飼育しているリビングの水槽内では、
繁殖期を迎え各種ゲンゴロウの産卵の様子が連日観察できます。
写真のゲンゴロウはコシマゲンゴロウ、この角度では見えませんが
背中(前翅)に黄色い縦スジが沢山あるのでこの名がついています。
我が家では「パジャマ」の愛称で呼ばれています。

このコシマゲンゴロウ、ただ今産卵中。
お尻の先端を水生植物の組織内に差し込んでいるのがわかると思います。
卵は長さ2ミリあまりのとても細長い楕円形で、
植物の茎と平行に1個ずつていねいに産み込まれます。

いくつかの資料にこのコシマゲンゴロウのような中型ゲンゴロウは、
大型のゲンゴロウのように植物の組織内に卵を産み込むのではなく
水生植物の表皮に卵をくっ付けて産卵すると記載されています。
ところがご覧の通り、大型種同様水生植物の組織内に1個ずつ産み込んでいます。

じつは資料の記載が全く間違っているという訳ではなく、
私の飼育経験では、少なくともコシマゲンゴロウとシマゲンゴロウは
両方の産卵スタイルをとるようです。(シマゲンゴロウは殆ど産み込み型)
ゲンゴロウが卵を産み込める水生植物は限られていて、
ひとつひとつの組織が大きく、空気を含んだ「浮き」のように柔らかくて
ブカブカした種類が選ばれます。
例えば、オモダカ、ヘラオモダカ、コナギ、ミズアオイ、クログワイ・・・
飼育下では、ホテイアオイがよく使われます。
写真の植物はトチカガミで、やはり大きな柔らかい組織構造をしています。

しかしコシマゲンゴロウやシマゲンゴロウの生息する小水域には
必ずしも好都合な水生植物が生えておらず、
産み込む以外の産卵法・・・表皮付着型にも適応しているのでしょう。
でも産み込み型の産卵の方がやはり安全は担保されるようで、
表皮に付いた卵は水槽内で他の成虫によく食べられますし、
野外でもコガムシが食べているのを観察したことがあります。
表皮付着型の産卵法は、ギリギリの選択なのかもしれません。

同じ水槽内にマルガタゲンゴロウもいますが、
この種では表皮付着型の産卵を見たことがありません。
以前ブログに書いたように、マルガタゲンゴロウは各地で激減していますが、
もしかすると産卵法の幅の違いが、減少要因のひとつかも知れませんね。
でも、彼らもちょっと工夫しているようです。
その話はいずれ機会があったら書いてみましょう。

Koshimagensanran

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