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これも花、これもラン

今日の写真はランの一種、パフィオペディラム・タイランデンセ。
(Paphiopedilum thailandense)
もちろん花で、咲いている状態です。決して食虫植物ではありません。

かつてパフィオペディラムは栽培される洋ランの中でも
とても人気の高いグループでした。
その一番の理由は個人向けの温室や保温器具が普及しない時代にあっても
冬季室内に取り込めば栽培が可能であるという、耐寒性の高さにありました。
また、花の渋い色調が骨董的な独特の魅力を醸し出し、
一部のマニア心をくすぐったようです。

今日では、栽培アイテムが発達、普及し、ランの方も品種改良が進んで
栽培しやすくなったため、シンビジウムやデンドロビウムはもちろん、
カトレヤやファレノプシス(胡蝶蘭)も
多くの人が気軽に楽しめるようになりました。

こうなると、洋ランにして地味なパフィオペディラムは、
徐々にマイナーな洋ランという位置づけになり、愛好家もやや減少。
そしてパフィオペディラムの栽培にとって決定的な転機をもたらしたのが
属ごとすべてワシントン条約により国際的な取引が規制され、
自由な流通ができなくなったという現実です。
(まあ、あくまでタテマエなんですが・・・)

こうして今やパフィオペディラムは洋ランの世界でもすっかり日陰者。
私の様にいまだにこれや近縁属のフラグミペディウムばかりを栽培している人は
本当に少数派になってしまいました。

しかし、個人的にはやはりパフィオペディラムには魅力を感じてやみません。
ランの花として見るとやはり「なんじゃこりゃ」の話だと思いますが、
極めて微妙な造形・色彩の美を感じます。

このタイランデンセはその名の通りタイに分布する原種です。
マレー半島の近隣地域にはごく近いほかのパフィオペディラムもあって、
コレクション栽培は楽しいものです。
もっとも今や国際流通が無いので、昔から国内に入っていた株と、
その実生株しか収集の範囲になりませんが・・・

ですから今手元に持っている種類は本当に大切です。
大事に大事に育てたいのですが、寒さに強い洋ランのパフィオペディラムは、
今となっては温暖化の暑さに弱い洋ランでもあり、
夏越しの難しさが年々増して来ているようです。

Paphthailandense

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