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ゼロ

原種洋ランが好きで、
中でも唇弁が袋状になる種類(シプリペディウム亜科)が
たまらなく大好きであることは、今までにも何度か書いて来ました。

この仲間は離れた地域で別々の属に進化したと考えられていますが、
元が同じところから出発しているので、いくつかの種類においては
全く離れた場所に生育しているのに、種分化の結果、
距離と属分類を超えた形態的類似が見られるところがとても興味深いです。

例えば、シプリペディウム属には今生育している株の次の新株が
地中を伸びたランナー(走出枝)の先端、
つまり親株から離れた場所にワープして出来るタイプがあります。
日本に自生するクマガイソウやキバナノアツモリソウがこれにあたり、
ランナーの長さはクマガイソウで30〜60センチ、
キバナノアツモリソウでは100センチを超えることもあるようです。

同じ様なタイプがパフィオペディラム属にもあります。
有名なのは中国の雲南などに生育するアルメニアカム、ミクランサムで
どちらも5〜30センチ程度まではランナーが伸びるようです。
花の形や弁質もシプリペディウム属によく似ています。

一方中南米で進化したフラグミペディウム属には数センチ程度の
ランナーを形成する種類は知られていましたが、長いランナーを延ばし、
親株からワープするタイプは知られていませんでした。
しかし、今日の写真のラン、フラグミペディウム・ゼロフィティカムが
1990年に発見され、ついにフラグミペディウム属にも
長くランナーを伸ばすタイプが登場しました。

直径2センチに満たない純白の花は、
中央部に紅紫が差しとてもかわいらしい花ですが、やはり、
シプリペディウム属の花に似ています。
ランナーのみならず葉の様子も
フラグミペディウムとしてはかなり変わっていて、
パフィオのベラチュラムやニビウムの様な多肉質。
ゆえに「こりゃあフラグミペディウムに入れておくのも無理がある」
とのことで、最近では自生地のメキシコにちなんだ新しい属名、
メキシペディウム・ゼロフィティカム(Mexipedium xerophiticum)
とされているようですね。
最近流行だからでもありませんが、我が家での愛称はわかりやすく「ゼロ」。

この花、小さい割にとても花茎が長いので、
なかなか上手く全体が写せません。特徴的な多肉っぽい葉質と、
珍しいランナーがよくわかる画像を見つけちゃいましたので、
興味のある方はこちらで見せてもらってください。↓

http://blog.goo.ne.jp/chawanmushi7/

Phragxerophiticum

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栽培と飼育」カテゴリの記事

コメント

どもです。
私のブログに来てくれてありがとでした。
これからもよろしくです。
ゼロフィティカムが開花していいですね~。
うらやましいです。
うちのはほんとランナーばっかだして開花しないんですよ~。
環境が悪いのかなぁ。

茨城にお住まいなんですね、学生の時に両親が一時茨城に住んでいたので
夏休みなんかにいったことがありました。
実は私は茨城の出島の水族館でアルバイトもやったことがありまーす。
昨年も出張で土浦まで行きました。そして学生時代に通っていた
駅の近くの熱帯魚屋さんに仕事が終わったあとに行ってたんですよ~。

投稿: こー | 2008年8月25日 (月) 21時15分

こーさん、ようこそ!こちらこそよろしくお願いします。
なんと、茨城にずいぶん深いご縁があるのですね!!
私も「ツチカン」は、時々行きますよ。

こーさんは北海道でしたね。アツモリストの私には憧れの地です。
当地は温暖化が進み、いろいろな洋ランで栽培に支障が出始めています。
ランを作っていると、気温の本道傾向に敏感になりなすね〜。

ゼロは「光」と「乾湿のメリハリ」が好きみたいですね。
うちでは毎年5月頃に咲くのですが、
今年はどういう訳か遅かったのですよ。

また、コーサンのブログにもお邪魔させてくださいね。

投稿: ぐりお | 2008年8月25日 (月) 22時59分

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