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閣下との約束 -コムラサキ-

昨日のにわか嵐が連れて来た冷たい空気は今日も居座ったままで、
8月なのによそよそしい風が吹く涼しい一日でした。
うっかりすると風邪をひいてしまいそう・・・注意しましょう。

写真はコムラサキ(別名コシキブ)。
よく庭に植えられお馴染みのクマツヅラ科の低木ですが、
葉よりも花よりも、紫色の実で有名な植物ですよね。
庭木として売られる場合、コムラサキで売っている場合よりも、
ムラサキシキブという名前がつけられていることが多いようです。
本物のムラサキシキブは、木が一回り大きくなり実がコムラサキより
パラリと少々ばらけた感じに付きます。
こちらも庭木として多用されますが、この2種は本当によく似ているので、
どちらもまとめて名前がよく通っている
「ムラサキシキブ」としちゃっているのでしょう。

樹形が小さくこんもりまとまっていて、枝が弓なりに枝垂れ
実のつぶつぶがブドウの様にぎゅっとまとまって見えたら、
それは多分ムラサキシキブではなく、コムラサキです。
(確実なところでは、雌しべが雄しべよりぴっと長く飛び出しているのが
ムラサキシキブです。)

花はとても小さいのですが、葉の付け根から束になって出ていて、
それが二度ほど枝分かれした先に付く(=集散花序)ので、
それなりにまとまり感があります。
花の色はいずれ実る実の色を予感させるような薄紫、かわいいですよ。
対生する葉の付け根ごとに開花しますが、枝の元側から開花するため、
枝先の花が最後に咲きます。写真の花がそうですね。
既に咲き終わった元側には、もう若い実の姿が確認できます。

この木は私が植えたものではありません。
4年前、庭に来たジョウビタキが持って来たものです。
ジョウビタキはこの実が大好きで、
沢山ついばんでは訪問先に種を排出していきます。
好物の種まきを自分でしている訳ですね。

種はなかなか発芽率が良くて、
この木の周りには他にも多数の実生が見られました。
みな種を運んでくれたジョウビタキの期待に応えようと伸びて来るので、
可哀想ですが生育可能な本数を残し間引きしました。

題名の「閣下」とは庭を訪れるオスのジョウビタキの愛称です。
「ヒーッ」の後の「カッ・カッ!」という鳴き声にちなんだネーミング。
きっと今年も10月に姿を見せてくれると思います。
彼が長旅の疲れを癒すのに食すのが、ちょうどその頃熟すコムラサキの実。
閣下との約束を果たすべく、けなげな花は一粒でも多い実を成らせようと
こうして地道に頑張っているのでした。

Komurasakihana

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