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禁断の関係・・・!?

生物の種を分ける際の基準として、
「配偶行動が成り立つor成り立たない」というのがありますが、
ごくまれに明らかに別種同士が交雑して、
繁殖能力を持たない次世代(F1)ができる例が見受けられます。
自然界では本当にまれですが、飼育環境など、本来の生息環境ではなく
様々な制約のある環境ではしばしば見られます。

写真は我が家で複数種のゲンゴロウを混泳させている水槽でのカット、
交尾しているのは上がクロゲンゴロウのオス、
下がマルコガタノゲンゴロウのメスです。
この2種は同じ属のゲンゴロウですが、明らかに別種、
違う種類同士の交尾行動です。
普通、多くの昆虫では近い種同士でも、
種が違う場合交尾器の形状が異なり、交尾は物理的に成立困難です。

ところが、交尾器の結合部分を観察してみると、
なんだかほぼ上手くいっている様に見えます。
ゲンゴロウのメスは交尾中、
尾端を水面に出して呼吸のための空気を取り込むことが出来ませんが、
かわりに挿入されたオスの交尾器から空気が導入され、呼吸ができます。
今回の場合、少なくともこの空気導入はちゃんとできていました。
どうやらオスの精子嚢もメスの腹部に送り込まれた様に見えるのですが
受精が可能かどうかは怪しいかも知れませんね。

クロゲンゴロウとマルコガタノゲンゴロウは、
秋から成虫越冬して春を迎えるまで、同じ池で過ごすことがあります。
しかし春になると、クロゲンゴロウが水田や浅堀の水路など、
浅い水域に移動して繁殖期を迎えるのに対し、マルコガタノゲンゴロウは
水深のある池を離れず、そこで繁殖することが多いようです。

つまり、同じ場所で過ごす時期がある2種ですが、
肝心の繁殖期は棲み分けができているため、
自然界で繁殖期に出くわすことはあまり無いようなのです。
きっと水槽という限られた世界ならではの現象なのでしょうが、
今後このメスが産卵行動に出た場合は、
注意深く卵の発生を確認したいと思います。

Kuromarukokoubi

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