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妖艶 -ヒガンバナ-

あちこちでヒガンバナが咲いています。
田の畦や道祖神の周りに群れ咲く姿は、
秋の里山を代表する風情のひとつですね。

ヒガンバナの名所には、
川の土手や水田を取り巻く開けた環境が多い様ですが、
林下に群生する名所もいくつか知られていますよね。
ヒガンバナは、神社やお寺の境内など、
日陰が多い環境にも群生が見られます。
こういう場所は春から秋は日陰ですが、冬には木の葉が落ちたり
太陽が低い位置から差し込んだりするため、
たとえ花の時期にはまだ日陰がちでも、光合成には何ら支障が無いのです。

以前、冬の姿を紹介した時に書きましたが、
ヒガンバナは葉と花が同時に存在する事はありません。
花の時は、まるでキノコや腐生植物のように花茎だけを
直接地面から伸ばします。
葉の方は、花が終わってしばらくして地上に顔を出し、
冬の間光合成を行います。
これが出来るので他の多くの植物と競合せずに済むわけです。

畦や土手に群れ咲くヒガンバナはまさに晴れの花ですが、
群生の赤色として見るのとは異なり、
一本の花茎を近くで見つめるとまた全く違った印象ですね。
狂った様に激しく反り返った花被片から
飛び散る様に伸びる雌しべ、雄しべは花火の様な躍動感と鮮烈な色彩で、
確かに美しいのですが、個人的には可愛らしいとは感じません。
特に日陰の黒をバックにした時のヒガンバナは、
禁忌の様な妖しい美しさを感じます。
墓地によく見られる事もあって、
ヒガンバナを気味悪いと感じる人も多い様ですが、
これも分からなくは無いという気がします。
妖艶、ミステリアス、サイケデリック・・・
昆虫で言うとチョウより奇麗な蛾、みたいな感じでしょうか?

でも、好きか嫌いかと問われれば、私はヒガンバナが大好きです。
今、庭で咲いている株は、以前住んでいた家から一緒に連れて来た株です。
ここの土は栄養分に乏しいロームの赤土だったので、
しばらく本調子ではなかったのですが、今年は沢山咲いてくれました。
冬にまとまって出る深緑色の葉は、
木枯らしで落ち葉が舞って飛び回るのを防いでくれるので
意外に重宝な存在でもあります。

Higanbanahana

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コメント

どもです。
ヒガンバナはこちらでは見られない花なので、
一度、自生してるところ見てみたいです。
群生していたらさぞ壮観な景色なんだろうなぁ。
アップの画像はすごくいいですね。
なんか写真集に載ってそうな画像ですね~。
ヒガンバナの長くヒモみたく見えるのは、雄しべですか?

投稿: こー | 2008年10月 4日 (土) 01時19分

こーさん、どーも!
こちらも朝晩は寒くなって来ました。
こーさんの方はもうそろそろ降霜でしょうか?

『!!』そーなんだ!ないのですか、そちらには。
多くの図鑑で分布が日本全土となっていたようですが、
そちらでは身近な花ではないのですね。意外でした。

長く伸びた部分は雌しべと雄しべです。雄しべは先端に
黄色い花粉を吹いた葯がありますので、よく見ると
無いものが雌しべだと区別できます。花の構造はユリ科にとても近く、
ひとつの花に対して雄しべ6、雌しべ1です。
美しい放射状に出ていますが、これが上に反り上がるカーブなのが
花を一層美しく見せていると思います。
おそらく数学・力学的に完成された曲線なのでしょうね。
どうやら大昔に中国からやって来た帰化植物、
日本に存在するのはすべて3倍体でほぼ種子は出来ないそうです。
本当にいろいろ不思議が多い花ですよね。

投稿: ぐりお | 2008年10月 4日 (土) 10時54分

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