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ドームレポート Vol.2

今日は底冷え。しみる感じの寒さです。
夕方になって、ようやく晴天が北西から押し寄せてきました。
まるで突っ張り相撲で雲を押しているようで、面白かったですよ。

さて、昨日につづき「世界らん展日本大賞2009」のレポートです。
今回の目玉展示であるフラグミペディウム・コバチィ、
私自身も目的の半分はこれを見る事にありました。
フラグミペディウム・コバチィの展示コーナーは会場の一角に特設され、
ちゃんと整列誘導までされていました。
私が行った時はさほど混んでいなかったので、列の長さも30〜40人程。
10分も並べば観覧出来る状況でしたが、会場全体の混雑に従い
午後になるとけっこう長い列が出来ていました。

2009ranten_kvc01

下の写真はメインブースの様子です。
コバチィがセンターのアクリル(ガラス?)ケースに入って展示され、
左右(順路的には前後)には資料と解説パネルが設けられています。
私がここで解説するまでもありませんが、
フラグミペディウム・コバチィは2002年に南米ペルーで新発見された
直径15センチ以上にもなる巨大な花を咲かせる原種です。
フラグミペディウム属はワシントン条約により商業的な国際取引が
厳しく制限されていますが、更にコバチィにはペルー政府からも
厳しい輸出制限が掛けられているため、
これまで日本には人工増殖による培養苗しか輸入されておらず、
その花が展示されるのは、今回が初めてのことです。

今回は発見者のマイケル・コバック氏が発見記載した際の標本、
いわゆるホロタイプ標本(左下)がパネルで紹介されている他、
同様の形式で作成された標本の実物も展示されています。(右下)
ゆっくり見る事が叶わず確認できませんでしたが、
この標本はパラタイプ標本かも知れません。

2009ranten_kvc02

そして下の写真が、今回本邦初公開となったコバチィの実物。
このブログによくコメントいただく太郎さんの情報によると、
この花は2つ目で、最初の展示花は萎れてしまったそうです。
これが同じ株の2番花なのか、スペア株なのかは確認できませんでした。
タングステン系のアンバーな光でスポットが当たっているため、
本来の花色が分かりづらい展示だと感じました。
まあ、いかにも宝飾品のような雰囲気にはなっていましたが(笑)

2009ranten_kvc03

それにしても、今まで見て来たウェブ上での画像、
そして自分で栽培した株の生育過程を見る限りにおいて、
コバチィは新芽の株が展開を終了しるかしないかのうちに開花する様です。
展示してある株も葉の重なりや角度からすると、どう見ても
新芽をぶっつり切り離して「はい展示用」とした様で、
この株の今後が非常に心配(笑)。
すっきり見せたい意図はわかるのですが、なんかすごーく可哀想でした。
花そのものも、まだ開ききっていない状態でしたので、
残念ながら持ち前の大きさを感じるには今ひとつでした。

2009ranten_kvc04

展示の後半は自生株のスナップで構成されたパネルと
コバック氏の発見〜記載までの経緯が氏の肖像や樹脂封入標本、
オリジナルスケッチを併せて紹介されていました。
自生地の写真は参考になりました。案外不安定な環境にみえますね。
自生地パネルの右下写真に注目!
今まで見た写真にも同じ印象のものがありましたが、
コバチィは、開花サイズの芽に移行する際のジャンプ率が凄いです。
リーフスパンは極端に伸びないのですが、葉幅がグッと広くなりますね。
こうなると開花の力が備わる様です。
カミングアウトしちゃうと、太郎さんの株がこの段階に入りかけてる感じ。
私が知っている日本育ちのコバチィの中でも、
最も開花に近い場所にいる一株だと思います。
本当の意味での国内初開花はいつになるでしょうか。実に楽しみです!

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栽培と飼育」カテゴリの記事

コメント

最終日でも人気で列が出来ていたのですね(驚)
我が家も整理券用意しておこぉ〜と!
観覧券は一枚、五千円です!イシシ♪

なんて冗談はこのへんにして、展示株は二株めだけでしたか。
一時は最初の展示株も、ほぼ萎れた状態で並べてあったようですよ。
葉の状況から別個体ですね。

芽を欠いたような感じとは知りまへんでした!
開花に集中させるためにしたのでしょうかね?

開花株の客寄せと言えど、やはり可哀想でしたね…。

投稿: 太郎 | 2009年2月24日 (火) 08時34分

太郎さんども。
私の書き方が悪かったですね。
芽を欠いたというより、この展示部分が欠き取られた側、という意味です。
この種に限らずこのような段階では、まだ生産活動も栄養補給も
バックに依存するところが大きいはずだと思うのですが・・・
根だって独り立ちできる状態にはなっていないのではないでしょうか。
きっと水分の収支はマイナスですよ。
これじゃ、即刻花を切って葉も半分まで落とさないと自滅しそう!?
そんな感じでした。

投稿: ぐりお | 2009年2月24日 (火) 09時19分

そういう事でしたか!
開花株を預かっていた蘭園さんの記事の意味、やっと分かりました!

「根が動いていない」って、分けた個体が入ってきたもので、分けた時に根も少なかったのですね!
それじゃぁ、花も持たない訳だ(笑;)

投稿: 太郎 | 2009年2月24日 (火) 11時23分

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