2年前の挿し木
日々だんだん気温が高くなりますね。
いや、この時期ですから長期的には当然そうなんですが、
短期的に凄く高いという意味です。今日は昨日よりさらに暑かったです。
夏日どころか、30℃に迫る勢いのところもあったようですね。
庭ではヤマブキが満開となりました。
満開といっても枝がたった2本しか無い小さな株、これが初花です。
このヤマブキ、一昨年の春に家人が山から花材用にひと枝もらって来たもの。
生けるときにカットした僅かな部分を挿し木として作った苗なんですが、
さっすがバラ科低木!発根率が高いので、
たった3つの挿し穂しか作らなかったのに、全て苗に育ちました。
この木のふるさとは以前ブログに書いたダムになって水没する一帯です。
そこは渓流沿いに沢山のヤマブキが生えていて、
花の頃には道と川の境を彩るので、
花の山吹色が道案内をしているようになります。見事なんですよ。
花材として使えるように、庭にヤマブキを数株植えたかったのですが、
山ではあれほど見かけるのに、苗を買おうとすると不思議と売っていません。
いや、あるにはあるのですが、その殆どが八重咲き品種で、
一重のものが手に入らないのです。以前は見かけたんですけどね。
八重咲きのボリューム感の見応えは認めますが、
私はヤマブキに限らず、大抵の花に於いて一重の方が好きです。
美しさが媚びないというか、
楚々とした中に凛とした気配を放つ野趣にこそ心惹かれてしまうのです。
植物の意匠という点でも、八重咲きは花のウエイトに他が負けてしまい
往々にして全体のバランスが今ひとつになりがちですが、
一重のものは葉や茎と相まった「草姿」が自然で美しく
やはり茶花のように生けるのであれば一重だろうと思います。
ヤマブキといえば例の「実のひとつだに 無きぞ悲しき」という
歌の印象が強いためか、種子ができないと思われる方が多いようですが、
この歌の上の句には「七重八重 花は咲けども 山吹の・・・」てなわけで、
これはあくまでも八重咲きを詠んだ歌。
自分で実生試験をした訳ではありませんが、
渓流に沿ってたくさんの株が自生している点から見ても、
そこそこ実生で分布拡大を図れる植物なのでしょう。
ちなみに蛇足ながら、先の歌を詠んだのが
太田道灌だと勘違いしている例も多い様ですが、
この歌が有名になったエピソードは蓑を借りようとした太田道灌と、
貧しく蓑のひとつもございません・・・の意として
その申し出を差し出した山吹のひと枝で断った娘のものですが、
この場合歌は引用されただけで、元ネタは中務卿兼明親王が詠んだ歌。
でも、なんかいかにも出来過ぎたエピソードだなあと思ってしまうのは
私だけでしょうか(ま、それも書くだけ無粋というものか・・・)
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コメント
こちらも例年より早く、桜が咲くのではないでしょうか。
本日、ハスカップにたくさんの芽を確認しました!
近日、植え替えを致します♪
投稿: 太郎 | 2009年4月11日 (土) 11時40分
どもです。
挿し木の成功おめでとうございます。
偶然にも今日ですね、そろそろ春だから野外で越冬していた
鉢はどうかなーって見ていました。
その中でも気になっていたのが、昨年挿し木したヤマグワだったんですが、
無事に越冬できたようで芽が膨らんできてましたー。
ただいま、ヤマグワの10年先を想定しながら焼酎を飲んでるところです。(笑)
仕事では10年先はおろか数日先のことさえも見えないんですがね~。(自爆)
投稿: こー | 2009年4月11日 (土) 17時08分
>太郎さん
ハスカップ無事だったのですね、よかった〜!
いっぱい成るといいですねー。生食レポート、おまちしております。
>こーさん
どもでーす。こーさんのヤマグワも無事でしたかー
こちらもよかったよかった!
ヤマグワは成長が早いから、10年経ったらすごいだろうなー
結構巨木になるんですよねー。クワって。
こーさんはお菓子作りもする人だから、
美味しい用途がいろいろありそうですね、じゅる・・・
自営業のあたしなんて、既に明日が見えてませーン(爆)
明日は・・・ど〜っちだー♪
投稿: ぐりお | 2009年4月11日 (土) 23時46分