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「豚の饅頭」とは・・・

秋晴れの一日、久し振りに落ち着いて過ごせたので、
庭のあちこちで風に揺れるススキの穂を刈り取りました。
充分に風情を味わったあとで申し訳ないのですが、
種が飛び始めると庭中に生えて来てしまい大変ですので・・・(笑)

相変わらず花が賑やかなのはヤクシソウ、ツリフネソウ、そしてサクラタデ。
それぞれが貴重な蜜源なので、どれも虫たちで賑わっています。

栽培植物の方はこの時期ちょうど端境期なのですが、
原種シクラメンのヘデリフォリウム(Cyclamen hederifolium)が
薄紅の花を咲かせ始めました。
我が家では2種類の原種シクラメンを栽培していますが、
決まって最初に咲くのがこのヘデリフォリウム、
そして次が葉も花も丸っこいコウム(Cyclamen coum)、
こちらは年末に掛けて咲く貴重な冬の花です。

ところで、シクラメンという呼び名は学名の属名「Cyclamen」に
由来する訳ですが、古く明治期にこの植物が日本に紹介された際には
違った和名が付けられていました。
その名も「豚の饅頭」。・・・ブタノマンジュウですって!
あんまりだわっ!と思ってしまいますが、これは何もシクラメンの
花を指して付けられたのではなくて、球茎部に注目して付いた和名です。
しかもその語源は英名の「Sow Bread=雌豚のパン」を
無理矢理和訳したために起こった現象で、当時の世相を考えると
なかなか微笑ましいエピソードです。

もうひとつ「篝火花(かがりびばな)」という和名がありますが、
こちらはこの花を初見したご婦人が「まるで篝火のような・・・」と
表現した事から牧野富太郎氏が付けた和名だとか。
こちらは悪くないと思うのですが、定着しなかったようです。
ちなみに似た名前にベルガモット(モナルダ)についた和名の
松明花(たいまつばな)というのがありましたね。
こちらもそれほど定着していない様な気がします。

昨今は無理に和名を付けるよりわざと洋風の響きがもてはやされますが、
ピタリとはまった和名の響きは
気品に満ちたクラシックな雰囲気があり、なかなか捨て難いものですよね。
たまに古い図鑑や園芸書を覗くと、そんな和名たちに巡り会えます。

Chederifolium2009

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栽培と飼育」カテゴリの記事

コメント

んん〜♪今年もシクラメンが出回り始めましたね。
シクラメンのかほり♪

定着しない呼び方でサイクラメンというのもありますね。
「死苦」のイメージから園芸業界で付けたのかな?
あとはシネラリア。
モロに「死ね」ですからね(爆)
これはサイネリアで定着か(笑)

アパートの部屋番号や駐車場番号でも「4」を飛ばしたり。

話が逸れました(笑;)

投稿: 太郎 | 2009年10月19日 (月) 08時41分

ぐりお先生、こんにちは。

シクラメンって、部屋の中で大切に大切に育てなきゃという、イメージがあったのですが、最近出てきたガーデンシクラメンって、形は同じだけれど、全く別の種類のような気がしませんか?

お外でも大丈夫だし、花持ちが驚異的にいい。
栽培下手の私ですら、ちゃんと夏を越して次の冬も花を咲かせてくれます。

なんて経済的なお花なんだろう・・・と別の計算もしたりして。

ここ数年は、冬の玄関先の定番になっています。

投稿: mari | 2009年10月19日 (月) 10時27分

besseae

投稿: | 2009年10月19日 (月) 20時01分

こんばんはでーす。
ただいま、ものすごい雨と雷の最中です。
明日の朝は出勤前にサケ釣りに行こうと思ってたのに・・・・・。

シクラメン、いいですね。
こちらでもね、コウムだったら越冬できるんですよ~。
持ってないので試したことがありませんが・・・・・・。(笑)
なんか雪に埋もれても大丈夫だなんて、なんかすごく不思議な感じがします。

投稿: こー | 2009年10月19日 (月) 22時19分

>太郎さん
シネラリアちゅうのも確かに凄い語呂ですわね(笑)
花というのは古今東西、気持ちを伝えるアイテムとして
使われて来た歴史がありますから。日本にも日本らしい
縁起担ぎは当然ある訳で・・・まあ、文化なんでしょうね。
サイクラメンって言う事あるんですか。
そもそも学名のシクラメンの語源は花後のくるくる巻く様子
=サイクル、から来ているそうなので、これはネイティブかもよ。
ラテン読みだとキクラメンなのだろうけど・・・なんか中華風だ!(爆)

>mariさん
ガーデンシクラメンをお持ちなのですね。
原種の性質を色濃く残しているから、とても丈夫ですよね。
私もいいなあと思うのでど、私の場合原種に拘るクセがあるので、
集めるのはやはり原種になります。
まあ、見てくれは殆ど変わらないのですけどね(笑)

>こーさん
うーん、もしかしたら雪に埋もれるのが逆にいいのかも・・・
こちらのように乾いてバリバリに凍結する冬を見ていると、
雪に埋もれた方が保湿や温度安定に優れている様に思えてしまいます。
コウムは微妙な色の変異が豊富だし、実生でも出るから面白いと思いますよー!
ところで、海は明日も荒れるようだから釣りはやめといてねー

投稿: ぐりお | 2009年10月20日 (火) 01時23分

こんばんはmoon3
ヘデリフォリウムで検索したら、ぐりおさんのブログにたどり着きました。

シクラメンについて、詳しいのですね☆

私の家にも、ヘデリフォリウムと思われる花があるけど、確信がないのですdespair

投稿: Floribunda | 2009年10月20日 (火) 22時58分

Floribundaさんこんばんは!
そしていらしていただき有り難うございました。
ヘデリフォリウムの一番の特徴はなんと言っても、名の由来ともなっている
ヘデラ(セイヨウキヅタ=アイビー)の葉のように、カクカクした葉の形です。
他のシクラメンと違い、カーブを描いた葉型ではありませんから、
これがある程度の目安になると思います。

ただ、最近はガーデンシクラメンをはじめ交配種の親に
ヘデリフォリウムが用いられる事もあるようなので、
そうした交配種には、当然ヘデリフォリウムの葉型を受け継いだものもあります。
だから葉の形で見分けるには「原種である」というのが条件ですね。

Floribundaさんのお名前はあのバラのフロリバンダ系・・・から
付けられたのでしょうか。とっても素敵ですね。

投稿: ぐりお | 2009年10月20日 (火) 23時45分

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