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2010居酒屋くぬぎ6号店開店

ここに度々書いていますが、
我が家の庭のほとんどはビオトープになっていて、
さくら上池以外の部分もいろいろな動植物が利用し、つながり合う様に
さまざまな仕掛けを施しています。

下草を覆う高木にクヌギ、コナラを多用しているのもそのひとつで
夏の樹液酒場として多くの昆虫や、
その昆虫をエサとする生き物の生息環境になっています。
クヌギの樹液酒場が最も賑わうのは7〜8月ですが、
開店(樹液を出し始める時期)はクヌギの木によってまちまち。
今年は昨年に続いて、♯6というナンバリングのクヌギが
一番早い開店となりました。

今年は季節が遅れ気味の春でしたが、♯6クヌギは
昨年より2週間も早く甘酸っぱい樹液の匂いを放ち始めました。
この匂いを嗅ぎつけて最初に現れるのは決まってスズメバチです。
昨年樹液をしたたらせた樹皮の裂け目から僅かに染み出た樹液にありつくと、
今度はその部分を齧ってより沢山の樹液を出そうと働きます。
それとは別に、木の内側からも材をけずったくずがこぼれ出て来ます。
これはどうやら材を食べるシロスジカミキリの幼虫の仕業。
こうなると滲み出る樹液は倍増し、ここ数日来の高気温で一気に発酵。
スズメバチ以外にもショウジョウバエやヤセバエの仲間、
ヨツボシケシキスイ、ヨツボシオオキスイ、コクワガタがやって来ました。

それぞれの昆虫たちはほとんど衝突することなく、
時間や居場所を分け合いながら樹液に頼って生活していて
真夏に現れるカブトムシやノコギリクワガタのような
乱暴者が諍いを起こす事もありません。

ところで、これだけの昆虫が恩恵に預かっているのに対し、
樹液を提供するクヌギにはどれほどのメリットがあるのだろうかと
いつも疑問に思います。
確かに、スズメバチが頻繁に訪れると葉を食べる害虫を獲ってもらえるし、
落ち葉や枯れた材をキノコなどが分解した後は
それをカブトムシやクワガタムシがさらに食べて土に戻すので、
やがてクヌギの養分になるという再生産が行われるのも事実です。

しかし、どちらもあまり直接的な共生関係ではありませんね。
間にいくつもの生物種が入って成り立っている関係です。

もしかしたら、クヌギは相当に懐の大きな木なのかも知れません。
クヌギと多くの生物種の関係には、人間が伐採したり落ち葉を肥料にしたり、
下に生える植物を山菜として利用したり、子供たちが虫取りをしたり・・・と
人間がはさまっても上手い具合に持続的な関係が保てる包容力があります。
人間と自然とを機能的につなぐターミナルの種なんて、
そうそう見当たりませんものね・・・

Suzumebachi1005

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コメント

先生、こんばんは。いつもありがとうございます。

このスズメバチは女王ですか?今、三郷でも女王が飛んでるところを見ます。もう樹液に虫が集まってるんですね。コクワガタの名前を見るだけでワクワクします。今年もたくさん採集したいと思いますが、採集し過ぎには注意します(笑)。

投稿: かぶと小僧 | 2010年5月 8日 (土) 01時16分

かぶと小僧さんこんにちは!

>このスズメバチは女王ですか?

相変わらず突っ込みどころが鋭い!!さっすがです。
話がそれるので書きませんでしたが、この時期に見かける
大型個体はまず間違いなく女王蜂です。
越冬から目覚め、一人で営巣場所を探し、
巣を大きくこしらえながら最初の働き蜂になる幼虫を
大切に育児します。
なにしろ必死で働いているので、少々近寄っても
人間にかまっているヒマなんてなさそうで、
まるで相手にしてくれません。まあ、それで結構なんですが・・・(笑)

本当にワクワクする季節になって来ましたね。
たくさん採集の経験をつんで欲しいのですが、
確かに採集し過ぎにはご注意を(爆)

投稿: ぐりお | 2010年5月 8日 (土) 09時58分

どもです。
題名の居酒屋に反応してしまいました。(爆)

スズメバチってこの間テレビでやってたんですが、
巣を探して蜂の子とか採取して食べれるんですよね~。
私もそれをみて食べてみたいなぁって思っちゃいました。
ぐりおさんも、もしかして体験あります?
あっ、でもそれは長野県だったかなぁ。

投稿: こー | 2010年5月 8日 (土) 17時41分

先生、こんばんは。いつもありがとうございます。

前におじいちゃんの田舎へ行った時(栃木県小山市)3月だったと思いますが、クワガタの幼虫採集したんですね。その朽ち木から特大のオオスズメバチが出てきて、驚いたことがあります。そのすぐ横のトンネルにはこれまた特大のトビズムカデが寝てました。二大危険昆虫がすぐそばで越冬してるなんて、ダブルで驚きました(実はお父さんは妹を置いて逃げました)。スズメバチの女王は朽ち木で越冬するんですね。博物館のH先生に報告したら、この時期は刺さないよと教えてもらって、安心しました。それが5月に活動始めたんですね。

今日は放水路の遊歩道でヒメホシカメムシとヨコズナサシガメを1匹ずつ採集しました。標本用です。

投稿: かぶと小僧 | 2010年5月 8日 (土) 20時02分

間違えました。おじいちゃんの田舎は栃木県小山市ですが、クワガタ採集をしたのは、栃木県大平町だそうです。七不思議のある怖いお寺の近くだそうです。

投稿: かぶと小僧 | 2010年5月 8日 (土) 20時09分

こーさんどーもです!
ハチの子、もちろん食べた経験ありですよ〜(笑)
昆虫の中では一番おいしい食材だとおもいます。イナゴなんか目じゃありません。
昆虫だと意識しなければ、かなり一般的に受け入れられる味ではないでしょうか。
長野の方では缶詰もありますね。高いんだよなー・・・
それこそ長野の好きな人は何種類ものハチの子を食べていましたが、
一般的にハチの子といえば、クロスズメバチという
地下に営巣するちっちゃいスズメバチ(といっても属は違うけど)の
幼虫を指しますね。それを手に入れるために
エサにやって来た働き蜂の脚に目印の綿なんかを絡ませて
4〜5人で夢中で追っかけるんですよね。あれ、やってみた〜い!!

投稿: ぐりお | 2010年5月 8日 (土) 23時43分

かぶと小僧さんこんばんは!
クワ狙いの朽ち木割りをしていると、一度や二度は越冬中のスズメバチに
出くわしますよね。私も経験ありますよー。
ムカデもスズメバチもそういうシチュエーションなら
危険はほとんどありませんから、むしろ慌てて逃げて怪我でもする方が
よほど危険かもしれませんね。
お父上の弱点はガだけではなかったようですね(笑)

それにしてもこの時期、実に沢山のスズメバチが樹液にやって来ます。
それがみんな女王なんですから、厳しいものです。
どの女王もがいい営巣場所を見付けて、大家族を作れる訳ではないだろうと
想像できるからです。
ちょっとしたミスも許されないのは勿論、相当な運も味方につけていないと
成功しないんでしょうね。
クヌギのところへ行くたび、みんながんばれと心で声を掛けています。

投稿: ぐりお | 2010年5月 8日 (土) 23時52分

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