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ブログの功罪

Zeni_chigyo100521

えーっと、ブログにお越し下さる皆様、
そして楽しいコメント、ためになる情報を下さる皆様、
いつも本当に有り難うございます。今日はそんな皆様には
あまり気持ちのいい話ではない内容を書いてしまいます。
書こうかどうしようか迷っていたのですが、思い切って書く事にしました。
先に謝っちゃっておきますね。ごめんなさい。

今年も、さくら上池では㈳霞ケ浦市民協会が琵琶湖博物館から移譲を受けた
野生での絶滅が懸念されている「霞ケ浦系統のゼニタナゴ」の稚魚(写真)を
今月9日の4匹の浮上を皮切りに、現在までおよそ40匹以上確認しています。
ああーよかった!本当〜〜〜に良かった!!
というのも、昨年の秋に池の特設産卵ステージに入れたドブガイを
マタナゴの産卵から守るため昨年同様ザルに入れて管理していたのですが
その貝が全て無くなってしまったからです。
気が付いたのは先月6日の事です。
空になったザルだけが池の畔に捨てられていました。
もちろん動物の仕業ではないでしょう。

タナゴ類の中でもゼニタナゴの繁殖はあまり簡単ではありません。
秋に産卵するため、他の春産卵のタナゴ類と異なり
秋から冬を越えて春までの約半年間、稚魚が貝の中で過ごします。
このため繁殖には産卵された二枚貝の長期飼育が必須なのですが、
これが難しいのです。

さくら上池では、ドブガイが自然繁殖しています。
小さい池ながらも貝が棲み続ける環境ができているのです。
集中産卵させた貝は春のマタナゴの産卵を避けるため
ザルに入っていますから、これを獲得すれば
数十匹から数百匹というゼニタナゴの稚魚が簡単に入手できるのです。
こういう危険に対して、じつのところ私は全く無防備でした。

ゼニタナゴの繁殖の経緯は、これまでもなるべく積極的に、詳しく
ブログに掲載して来ました。これはこの事業の公益性・透明性を高める
意図からで、一部の趣味家が非公式にやっているものと区別する必要性が
あると思ったからです。そうでないと計画の着地点である
「ゼニタナゴの霞ケ浦への里帰り」が、どこまできちんとした
手法で進められたのかが、いい加減なものになってしまいかねませんので。

ゆえにザル管理や特設ステージのこともブログに詳しく書きましたが
これが仇になった感は否めません。
それにしても種苗を預かった立場として、本当に申し訳ない事をしました。
池には他にも自然に殖えたドブガイがいたため浮上ゼロは避けられましたが
ザルの貝が無事なら軽く3桁の浮上数になったと思うと、残念でなりません。

じつは以前にも似た様な事がありました。
2008年の春から初夏にシプリペディウムを掲載した事があるのですが、
掲載してから少し経った頃、栽培していた11種類13鉢のうち
ダブり以外の11鉢が無くなりました。どれも高価な苗を少しずつ購入し、
何年も作り込んでようやく毎年開花するようになったので悔しい・・・(泣)
これに懲りて以来シプリペディウムを掲載するのはやめましたが、
室内栽培にしたのでこの間解禁したところです。

他にもたらの芽が切られたりエビネが掘られたりという事は
ありましたが、今回のゼニタナゴのドブガイと一昨年のシップの件は
ちょいと通りがかりに失敬して・・・というレベルではありませんよね。
一応被害届も出しましたが、これは防止策にはならないでしょう。

ブログを発信する事で、私自身は素晴らしい出会いや経験をしましたし、
貴重な情報交換や交流も生まれています。
それだけに(おそらく)ブログによるこうした盗難が発生した事は
残念でなりません。
まあ平気で入る人たちには、だったら書くなと言われそうですけどね(笑)

でも、基本的に犯罪ですからね。そもそも不法侵入だし・・・
なるべく危ないのは消す様にしていますが、実際「さくら上池 採集情報」
とか「さくら上池 行き方」なんて検索があるのも事実。
冒頭で「住宅型ビオトープ」とうたっているんですけどね(笑;)
どうしたもんでしょうか・・・ジレンマですね。

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意見がある人〜ハイ、ぐりお君」カテゴリの記事

コメント

ぐりお先生、こんばんは。

悲しい出来事ですね。

心ない人はどこにでもいるものです。

我が家は洗濯物や車を盗まれたり、ミカンの木や桃の実もなくなりました。

桃はねえ、ようやく私の背丈を超えて、初めて実がなって、いつ食べようか楽しみにしていたら、袋かけの紙袋だけが朝、捨てられていたんですよ。。。

一応、お巡りさんに来てもらったら、「家の人に確認とりましたか?」と聞かれ、家族の仕業かもと暗に言われ、ムッとしたものです。

ここで書くわけにはいきませんが、できるだけの防犯をした方がいいんでしょうね。

私は、家の前の道路を通る人には全て挨拶をするよう心がけています。顔を見られるのが、そういう人は嫌らしいのです。

一応、中学生男子にもお声かけするのですが、彼らはお年頃なので、通学路を変えてしまうらしく、再会することはまれです。ちょっとさみしい(笑)。

人を見たら、、、とも思いたくないですし、本当に難しい問題です。

投稿: mari | 2010年5月23日 (日) 21時58分

mariさんこんばんは。
難しい記事にコメント有り難うございました。
あー、でもこういう反応をいただけると、いろんな意味で
ホントにほっとします(笑)
う〜ん、やっぱりみなさんもいろいろ経験されているのですね。
桃の紙袋の件、気持ちが折れそうによくわかります。
私も転がったザルを見付けた時は同じ様な気持ちでした。

対策は、万全にはほど遠いかもしれませんがいろいろ考えてみました。
でも、一番効果がありそうだったのは、隣家がイヌの置き場所を変えてくれ、
唯一の我が家へのアプローチルートに夜間の番犬効果が期待できそうな事です。

中学生男子の件、mariさんらしいかも(笑)どちらの気持ちもわかるなあ・・・
うちは息子が家の前の道端でキャッチボールをする時に、
通行のみなさんに大きな声で「こんにちは」のあいさつをしています。
これ、間接的に効果があるかもしれません。
キャッチボールの相手が私の時、私は必ずしも
子供と同じ様にあいさつできていません。
いけませんよねえ・・・(笑)

投稿: ぐりお | 2010年5月23日 (日) 22時27分

 こんばんは。
大荒れのお天気の日にドンピシャな衝撃的な今日の記事でしたね。
 『全失』・・・って、なんか妙な言い方だなって思ってたんですが、
そういうことだったんですか。
読んだ途端くわでん頭から湯気、在住市名物の茹蛸状態です。
 きちんとした目標があって、ぐりおさんが熱意を注いで行っている事が、不法侵入者の『楽して手に入れたい』って欲まみれの手で粉砕されたかと思うと・・・どうしても澱のようなドロドロが心の底に溜まってしまいます。
 でもここは気を取り直して!要するに、全然商品価値がないってくらい、ありふれた存在になればいいんですよね。そういう自然環境が復元されていけばいいんですよね。
道のりは遠いかもしれないですが、たくさんの人たちが協力し合ってきっと実現できると信じています。
隣家の方の猛犬効果、切実に期待してます!

投稿: くわでん | 2010年5月23日 (日) 23時41分

くわでんさんどうもです。
さすがくわでんさん、やっぱり何かしら感じておられた様ですね。
いやもう秋からずっと春の稚魚浮上を楽しみにしていたのですから、
がっかりなんてもんじゃないですよー。
それに、私以上に楽しみにしていたプロジェクトのメンバーもいる訳ですから
申し訳無くって・・・池にいる貝から出てくれて本当によかったです。

心配なのが貝の中にいたはずの大量の稚魚。どうしてるんだろう・・・
せめていい環境で育っていればいいのですが、ゼニタナゴの稚魚は
特に初期段階では藻類食性が強いので、人工のエサだけではなかなか
正常に育たないんですよねー。野外の池とかで飼える人ならいいのですが・・・

おっしゃる通り、ありふれた魚になれば最高なんですけどね。
水質、外来魚、健全な底砂の供給など、湖の管理に関する
国家級の改善化プロジェクトと市民・自治体・国の
連携が不可欠なので、大変な話です。
でも実現できれば、その時は霞ケ浦も相当良くなっていると思います。

二年前に鉢ごと消えたシップ(アツモリソウ)もやっぱり心配。
こう言っては口幅ったいけど、
あれは誰がやっても普通に育つものではないですから・・・
まあ、コツがわかっていればそう枯れるもんでもないですけどね。
シップに関しては、経済的な損失も大きいんです(泣)
当時はまだレギナエなんか、一年生のチビ苗でも一万円以上しましたからね。
どれも3〜5年育ててやっと咲く様になったものなんだよな〜・・・ぐすん

投稿: ぐりお | 2010年5月24日 (月) 22時56分

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