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満開のブナ

満開っていってもあまりピンと来ないのが多くのブナ科の花の特徴。
スダジイやクリなどの例外もありますが、殆どが風まかせの
「風媒花」ですからあまり飾り立てる必要がないのですよね。
両性花ではなく、雄花と雌花に分かれています。

写真は一昨日筑波山の女体山頂で撮影したブナの開花の様子です。
画像を見ると、白茶色のぽわぽわしたものが沢山ぶら下がっていて、
「ああ、花と言われればそうかも知れないな・・・」
みたいなのがみんな雄花です。
虫媒花のブナ科では雄花が蜜腺を持っていて、
昆虫がとまり易いようにしっかりとした花穂ですが、
風媒花のブナ科の雄花はみんなふにゃふにゃとした頼りないつくりで
ぶら下がって風に揺られるようになっています。
風に乗せて花粉を飛ばすのにはこの方が都合が良いのでしょう。

雌花は展開したばかりの葉っぱと同じ若緑色をしていて、
秋に実る実の形を既に彷彿とさせる容姿をしています。
こちらは枝先で植えを向いていますが、ちょっとわかりにくいかな?

筑波山のブナは、これほど沢山の花が咲くのに
近年あまり結実率が良くないそうです。
いや、秋には沢山のブナの実が落ちるのですが、その殆どは
発芽能力が備わっていないいわゆる「しいな」。
さらに数少ない結実種子から実生して小さなブナが誕生することは
とてもまれで、健全な世代交代が危ぶまれています。

そもそも、筑波山のブナはほぼ限界に近い低標高の分布と言われていて、
温暖な気候に耐えつつ何とか生き残っているような状態。
それがここへきて樹勢の衰えが目立つ様になり、
昨年度から全山でのブナの状態を詳細に把握する調査も行われています。
筑波山の自然の象徴的存在ともいえるブナの樹勢が
どうして衰えて来たのか、原因はまだ特定されていません。
しかし、原因のひとつに温暖化があげられる事は予想に難くありません。
観光登山客の増加で根に踏圧が掛かっているという話もありますが
登山道に接した部分ではそういう事もあるかもしれませんが、
登山道から大きくはずれたブナでも結実が悪かったり、
実生が出来なかったりすることはこの影響の範囲ではないでしょう。

もともと、暖温帯の海から僅かに突き出た島のような
筑波山の標高600メートル以上の部分にだけ生き残ったブナ。
今や海はどんどんと高くなり、ブナの島を呑み込もうとしています。
温暖化のシグナルは色々とありますが、「筑波山のブナ」も
その最もわかりやすい一例なのかも知れません。

Buna_hana

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フィールドノート」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
温暖化のお話ですが、笠間の愛宕山に登る最初のタイトコーナーに、インベタで回ったら枝が車体に張り付いてくるほどのしだれ桜があります(アドレス、にリンクを入れました)
このしだれ桜が、2007年まではそこそこ咲いていたものの、一昨年から満開の写真が撮れなくなり、ことし、遂に花を咲かせずに葉桜になってしまいました。
温暖化という見方以外に何か考えられることはあるんでしょうか?
山麓の市街化が進行しているわけではないため、地域全体で、温暖化を意識するような生活圏ではなかったのですが、この一帯で唯一起きている(他にもあるかもしれないけれど)異変でした。

ところで、こういう話題のあとに書き記すのも不謹慎な気もしますが、繰りおさんが以前コメントにレスを書いてくれた「40万キロを走っているヘリーハンセン」というのは、ひょっとして銀色のロングボディですか?
よそのブログに、そのような個体が紹介されていたのを、最近見かけているのです。

投稿: 雷蔵 | 2010年5月15日 (土) 10時40分

し・・・しまった。
繰りおさんが ← 変なミスタイプしちゃった・・・

投稿: 雷蔵 | 2010年5月15日 (土) 10時41分

雷蔵さんどもです!
そのコーナーのしだれ桜に関しては、
見てないからハッキリわからないですけど、温暖化以外の可能性も
あるかもです。材の中をムシにやられているケースもあるし、
土壌環境が壊れるってケースもままあるようです。
よくあるのが工事や道路の改修で水の毛色が変わってしまった例。
また、何らかの環境変化で土壌生態系、特に菌類の環境がかわると
意外なほど特定の植物に影響が出ることがあるようです。
あとは、周囲の植物(樹木)との関係とか・・・
ヤマザクラの場合ギリギリの環境で暑さと戦っている種類ではないので、
温暖化以外の原因を疑うべきかもしれませんねー。

で、40万キロの寒ですが、ズバリ、シルバーのノマド(5ドア)タイプで
バンパーとバーが一体になっていてフォグが左右に離れて振り分けられた
デザインの車体です。あんまりないですよね。
つくば市内にお勤めの方ですから、雷蔵さんも遭遇の機会があるかもしれませんよ。
雷蔵さんのマイレージの話もしたんですが、その方と合うのは
いっつもドタバタとした打ち合わせのことが多く、うやむやになってしまいました。
今度了解がとれたら私がHN付ける形で紹介しましょうか?
(つくばーどサイトに書き込みをしようと思って何度も伺っているのですが、
どーも掲示板は業務連絡の様相なので遠慮しちゃって・・・笑)
私のマイレージもそれほど進んでいないけど書かなきゃとは思っているのですが・・・

投稿: ぐりお | 2010年5月16日 (日) 00時42分

>雷蔵さん
リンクの写真拝見しました。
それほど
老木でもない・・・っていうか、どちらかというと
しだれ桜にしてはまだ若い方ですね。
周囲は樹木が整理された芝地のようですから、樹木同士の
競争の可能性は無しですね。
水か、やはり根の環境の問題かなあ・・・

想像していたより開けた感じの場所で気持ち良さそうですね。

投稿: ぐりお | 2010年5月16日 (日) 00時55分

どうもです。
写真の場所は、ここ10年ほどはこの状況のまま(景観としては)変化はありません。ひと様の土地ですから地下の様子まではわかりませんが、昨年から開花しにくくなっていました。
枯れる様子もないんですよね。

エスクードの件はビンゴでしたか。
マイレッジのお話もさることながら、とても貴重な個体なので、あまり大げさなことにはならないようにしつつ、エスクードが歩んでいる今日までのお話を伺いたいなと考えておりまして。
土浦のキララバスが運営しているサイトのブログ(昨年9月の記事)に出ておりました。
ご紹介いただけるようでしたら、是非お願いします。

掲示板、確かにうちのは業務連絡になっているんですよねえ。
新規の書き込みは躊躇するかもしれませんが、まったく遠慮は無用です。新規投稿がしにくい場合は「 My life Mileage 雑談用」というスレッドにレスを付ける形で書き込んでいただくのがやりやすいと思っております。
それでもー・・・というときには、メールをお送り下さい。

投稿: 雷蔵 | 2010年5月16日 (日) 02時57分

雷蔵さんこんばんはです!
ビンゴもビンゴ大ビンゴですよ!!
その方はキララバスに関係していて(って、ある意味私もなんですが)
土浦の町づくりや霞ケ浦関係では結構知られた人物です。
キララバスが出て来たのではもう間違いありませんね(笑)

今度あった時に今一度話してみます。了解が取れたら
雷蔵さんに直通のメルアドをお伝えするか、私が必要情報を連絡します。

今度書き込みしてみますわ・・・近いうちに・・・きっと。
ちなみに、この場でナンですが我が家の1号1600ノマドは173834キロ
2号2.4XGは2664キロ(うおー走ってねえー:笑)です。
(どちらも5/16現在)

投稿: ぐりお | 2010年5月16日 (日) 23時50分

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