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ポンプ槽からヤゴ2種

今年の初認から5日が経ち、
池のヘイケボタルが徐々に数を増やして来ました。
交尾しているペアも目立つ様になったので、
早いメスだとそろそろ産卵に入ります。

ヘイケボタルはゲンジボタルと異なり、
環境に求めるハードルがそれほど高くありません。
ゲンジボタルだと沢や湧水など、動いているきれいな水域に生息しますが、
ヘイケボタルはそういうところばかりでなく、
止水や多少栄養分の多い水域でも、
その他の条件が満たされていれば生息する事が可能です。

さくら上池のヘイケボタルも、池の畔のコケなどに産卵するのですが、
やはり完全に止まった水よりも、部分的にポンプアップしている
流れの縁に好んで産卵するようです。
だからこの時期、万一ポンプが目詰まりして止まったりしない様に
毎年ポンプ槽の点検を兼ねてオーバーホールします。

すると、エルボになったポンプ槽の底の部分に沢山のヤゴがいました。
取水口から入ったのでしょう。
取水口には一応軽石を網袋に入れたストレーナーが仕込んであるのですが、
ヤゴもカワニナも隙間から出入り自由な状態です。
ただしポンプユニットの吸水口にはネットがかぶせてあるので、
ヤゴやカワニナがポンプに吸い込まれる事はありません。

ヤゴは2種類で、合わせて10匹いました。
写真がその2種類です。左の種類が2匹、右の種類が8匹でした。
左は見慣れたヤゴなので、ショウジョウトンボだとすぐにわかりました。
右のヤゴはあまり見慣れないものなので調べてみると、
どうやらコシアキトンボのようです。
コシアキトンボは例年だとそろそろ羽化が見られる種類です。

そういえば、コシアキトンボの羽化が見られるのは、
いつも決まってポンプ槽がある、池の一番奥のあたりに集中しています。
ここは深くて木々に覆われているため暗く、当然底には落ち葉が多いため
池の中でも比較的低酸素な条件です。
あまり生息条件としては良いとは思えないのですが、
ここで羽化やヤゴが集中して見られるということは、
コシアキトンボはこういった環境を好むのでしょうか?

確かにコシアキトンボは、開発が進み生態系が極端に貧弱になった
外来魚だらけのコンクリート張りのため池等でも見られるトンボです。
これは、濁った水の底の泥に潜む事で、ブラックバスやブルーギルなど
底性でない魚に補食されにくい事が理由のひとつと言われている様です。
今回見つかったヤゴを観察すると、
水底にぴたりと張り付くのに都合が良さそうな、
とても薄くて平べったい体型をしています。

一方のショウジョウトンボも、やはりコシアキトンボがいるような
コンクリートため池で一緒に見られる種類です。
こちらはさくら上池全体でヤゴが見られ、ある程度の水深がある止水域なら
比較的幅広く環境に順応できる種類と言えそうです。
トンボの生態は、ヤゴも成虫も非常に多様で興味が尽きません。

Yago2shu

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コメント

こっちにも書きます。
コシアキトンボ、月曜日に水元公園で紙コップを回収している時にビュンビュン飛んでました。池の上では2匹が競争するようしてましたんで、多分♂と♀だと思って見てました。水元公園は昔、トンボの聖地と言われたそうです。ヒヌマイトトンボを引っ越しさせようと考えられたそうです。水戸のH先生が話てくれました。かわせみの里と言うネイチャーセンターがあるのですが、そこには公園内で採集されたヤゴが展示されてますが、20種類以上いるんです。今度はトンボの調査もするつもりです。
また教えて下さい。お願いします。

投稿: かぶと小僧 | 2010年6月 8日 (火) 22時59分

かぶと小僧さん、水元公園は海抜がとても低いところなので、
今はどうかわかりませんが
確か昔は東京湾の潮の満ち引きの影響を受ける場所だったと記憶しています。
だから水にはわずかな塩分があり、汽水性のカニ等も見られたそうです。
ヒヌマイトトンボも汽水性のトンボですから、
引っ越しの構想も出たのでしょうね。面白い逸話ですね。

トンボの調査、楽しみですね。
ぜひ結果を教えて下さい。

投稿: ぐりお | 2010年6月 9日 (水) 00時42分

こっちにも書きます。
お父さんの知り合いが中川の越谷あたりでスズキを釣ったそうです。河口から40キロくらいあるそうです。水元公園の小合溜は今でも汽水かもしれません。
昔は八潮や三郷でもヒヌマイトトンボが採集されたそうですが、今は不明になっているそうです。残念です。
これも水戸のH先生に教えて頂いたことですが、金町はオオモノサシトンボの基準標本の産地なんだそうです。水元公園の東側が東金町で、昔は水産試験場だったのでそのあたりかもしれません。水産試験場の跡地は、今は水元公園の中に含まれていて、金魚の採卵場になっています。26種類の金魚がいて、いつでも見学できます。面白い金魚がたくさんいます。

投稿: かぶと小僧 | 2010年6月 9日 (水) 19時39分

かぶと小僧さん
ほら、かぶと小僧さんだって、すっごい情報量じゃないですか!
少なくとも波の中学生のレベルじゃない・・・
これみんな、倉庫も管理費もいらない体ひとつで持ち歩ける宝物ですよ。

それにしても、水元公園の歴史を遡ると、
まだまだ面白い事が見つかりそうですね。
あそこの親水整備のやり方は、都市型ビオトープの先がけと言われています。
かぶと小僧さんのお話を聞いて、あらためてじっくり出掛けてみたくなりました。

越谷でスズキというのもビックリですが、昔は土浦港でも
スズキや・・・クロダイが釣れた事もあると聞きました。
確かに海岸線からの距離はあるけれど、標高が低くて勾配がゆるいので
海水や魚が案外楽に遡って来れるのかもしれませんね。

投稿: ぐりお | 2010年6月 9日 (水) 22時58分

先生、こんばんは。いつもありがとうございます。
水元公園の北側に新しいビオトープができてます。まだ公開されてません。柵で入れなくなっています。かわせみの里と言うネイチャーセンターのすぐ前です。かなり広い池です。水元公園を探検するならば、ちょうど中央のあたりで貸し自転車があるので、自転車に乗った方がいいと思います。歩きじゃ1日では回り切れません。


僕の情報なんて全然駄目です。水元公園のことは、地元のことなので、誰でも知っていると思います。20日まで菖蒲祭りやってます。

紙コップトラップのことをレポートに書いて博物館に提出するんですが、協力して頂いた方の欄に、先生の名前を書きたいのですが良いですか?もし良ければ何と書いたら良いでしょう?

投稿: かぶと小僧 | 2010年6月10日 (木) 20時11分

かぶと小僧さんこんばんは。
水元公園を自転車で散策・・・いいですねえ。
お天気に恵まれれば新緑と水辺が気持ち良い季節です。
かぶと小僧さんの地元情報は私にはとても参考になりました。

名前を何と書くか・・・ですか。
やはり博物館に提出するものに「首領ぐりお」じゃまずいでしょうね(笑)
書いていただくのは光栄な事で、いっこうに差し支えありませんが、
博物館のみなさんにはひょっとするとどちらの名前でもわかるかも・・・
ま、でも正式文書だから、本名でお願いします。
レポート頑張って仕上げて下さいね!

投稿: ぐりお | 2010年6月11日 (金) 00時27分

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