« 飛燕草 | トップページ | 植え付け完了! »

アゲハと天敵

今日もまた、日射しは暑く感じるものの、最高気温は20.5℃。
今朝の最低気温は9℃でした。23:30現在の気温が10.5℃ですから、
明日の朝はまた10℃を割り込むかもしれません。

昨年はアゲハ(ナミアゲハ)の個体数が少なくて、
どうしてこんなにいないのだろうとこのブログにも何度か書きましたが
今年はというと、異常低温もなんのその
「去年のアレは何だったの?」という位、普通に見られます。

我が家にはユズやカラタチをはじめ、いくつもの発生木があるのですが、
6年振りにユズの開花がとてもいいので、是非実を採りたいと思い
ユズについたアゲハの幼虫を小さいうちにイヌザンショウに移しています。
幼虫の生育も順調なようで、最初の頃の産卵で生まれた幼虫は
終令幼虫へと進む時期に差し掛かりました。

・・・ところが、終令幼虫へと脱皮をすると、次々に天敵に襲われ、
現在無事に葉を食べている幸運な終令幼虫は1匹のみ、
同時の産卵で生まれた・・・つまり兄弟姉妹の全てが
天敵に補食されてしまいました。

アゲハの幼虫には2つの姿があります。
すなわち、黒白の姿をした1〜4令と、緑色をした5令(終令)幼虫です。
白黒の姿は鳥の糞に擬態したものと言われています。
5令の緑色はもちろん食草の枝葉に紛れる保護色ですが、
これになったとたん襲われるケースが目立つので、
あまり擬態効果は高くない様です。

写真の左側には白黒の姿をした4令前期の幼虫が見えますが、
その右上の葉についたべっとりとした感じのものが
アシナガバチに襲われ、肉団子にされた終令幼虫の残骸です。
黒く変色した体液の中にわずかに緑色の部分がありますが、
これが終令の表皮です。

ここ数日、このような残骸がほぼ毎日見られ、
幼虫が終令に脱皮したそばから襲われている様子が見て取れます。
こうした鉢の襲撃の他、ヒヨドリやムクドリにも食べられている様です。
終令には緑色の体色の他、ヘビ的な目玉模様があるのですが、
これはヘビを恐れる小鳥類には一定の効果があるようで、
シジュウカラやスズメが幼虫を捕まえるところは見た事がありません。

しかしそもそも、なぜ終令幼虫だけが
それまでと違った色や模様を持っているのでしょうか?
これはアゲハ(ナミアゲハ)だけでなく、クロアゲハやカラスアゲハ、
キアゲハなど、多くのアゲハ類に共通の特徴です。
鳥の糞で騙す作戦では、サイズが大きくなり過ぎて無理があるのでしょうか?
自然選択の末に現在残り得ている方法ですから、
何か合理的な理由があるはずなのですが、あまりに高い確率で
天敵に襲われる様を見るにつけ、「なぜ!?」と思ってしまいます。

Youchu_hoshoku

|

« 飛燕草 | トップページ | 植え付け完了! »

庭のphotoログ」カテゴリの記事

コメント

先生、こんばんは。いつもありがとうございます。

ナミアゲハは遊歩道のツツジに来ています。先生のうちの食草とは違うので、蜜を吸いに来てるだけで、産卵はしてないかもしれません。今年は3匹採集して標本にしました。今、妹が展翅の練習中です。もっと大型の蝶が欲しいです。オオムラサキは記念物ですか?標本にしたいです。

投稿: かぶと小僧 | 2010年6月 2日 (水) 20時01分

かぶと小僧さん
オオムラサキは種指定の特別天然記念物ではないので
指定保護地域以外での採集が違法とされることはありません。
しかし、まとまった生息地の殆どで何らかの保護活動が行われていたり
モニタリングの対象になっていることが多いので、
基本的に採集は控えるべきだと思います。
もちろん法令で罰せられる地域もありますので、要注意!

それと、標本は目的ではなく、やはり手段であるべきでしょう。
意味がわかりますか?
必要な目的に応じて採集保存するのであって、
標本コレクションが目的になってしまっては、ちょっと寂しいかな(笑)
そういうコレクターも少なからずいますが、彼等を満足させるだけの余裕が
日本の自然にはもう残っていない・・・というのも事実です。

で、いきなり話が変わりますが、DVDとお菓子が届きました。
本当にいつも有り難うございます。
気を遣わせてしまって申し訳ありません。
DVDはうちの子供がいつも楽しみにしていて、また喜んでいました。
お父様と妹さんにもよろしくお伝え下さい。
取り急ぎお礼まで・・・

投稿: ぐりお | 2010年6月 2日 (水) 22時20分

先生、こんばんは。いつもありがとうございます。

オオムラサキは観察するだけにします。見られなくなったら困ります。
去年涸沼で牛久の榎本先生が採集してくれて、みんなで観察した後はすぐにリリースしたのですが、僕はもったいなくてもったいなくて、放すのが嫌でした。でもリリースして良かったんですね。
またカナブンのまゆが1つ増えました。担当者が言ってました(妹)。

投稿: かぶと小僧 | 2010年6月 3日 (木) 21時52分

かぶと小僧さんこんばんは!
オオムラサキは幼虫飼育が楽しいですよ。
晩秋に落ち葉についているものを採集し、翌春から
飼育して羽化させるんです。
羽化した個体は幼虫を採集した場所にリリースします。
達成感ありますよー!
エノキなら三郷にもあちこちにあるから飼育できると思いますよ。
ただ、約束は必ず「採集地点でリリース」です。

カナブンの担当は妹君でしたか!
私はアオカナブン、クロカナブンは幼虫飼育しましたが、
カナブンは未経験です。
やはりまゆから出たての新鮮な成虫はきれいなのでしょうね。

投稿: ぐりお | 2010年6月 3日 (木) 23時23分

先生、こんばんは。いつもありがとうございます。

採集地点リリースですか…。今までは三郷放水路の遊歩道でリリースしてました(キチョウなど)。これからは採集地点に戻します。
オオムラサキの幼虫飼育、挑戦してみたたいです。エノキでしたね、水元公園にタマムシを狙いに行ったことがあるので、わかります。

投稿: かぶと小僧 | 2010年6月 5日 (土) 20時24分

かぶと小僧さんこんばんは。
ええ、そうですね。ぜひ、採集地点リリースをやってみてください。
もう一度出掛ける事で、採集地点の情報量もぐっとふえるし、
出掛ける口実にもなります(笑)

キチョウの様な広域分布種は多少離れた場所にリリースしても
生態系への影響は少ないと思いますが、
でも、やっぱり捕まえた場所が一番いいでしょうね。
ただ、飼育中に病気にかかったり、発病していなくても
自然界ではその生物にはつかないウイルスなどが
飼育環境ではくっついてしまうことがありますから、
そもそも何でもかんでもリリースがいいという訳でもありません。
この辺は、ちょっと難しいところですよね。

それにしても、くずもちがメチャメチャ美味しいです(笑)

投稿: ぐりお | 2010年6月 6日 (日) 00時18分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/487746/35003128

この記事へのトラックバック一覧です: アゲハと天敵:

« 飛燕草 | トップページ | 植え付け完了! »