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葉上の小さな宝石

Micro_moth1006

今日は関東甲信越、そして東北の南部まで一気に梅雨入りしましたね。
当地もまさにそうなんですねと言わんばかりの雨降りでした。
昨日まで乾燥気味だった地面の事を考えると非常に有難い潤いですが、
予報によるとこの先続くみたいですね。このぐずぐず天気・・・

6〜7月というと、植物の成長が少し落ち着いて、
かわりに昆虫がわっと増える季節です。
その先がけともいうべき存在のひとつに、
葉上に見られる小さな蛾の仲間がいます。
分類学的にはひとつの仲間ではなく、いくつもの科に渡っていて、
こういうちっちゃい蛾類を蛾屋さんは「ミクロ」なんてくくりで呼びます。

止まったときの見かけの体長が1センチに満たない位
本当に小さい蛾たちですが、
素晴らしい色や模様を持ったものが少なくありません。
今日は先週庭で見かけた何種類かを紹介します。

写真左上、まるでカクレクマノミみたいな色合いですね。
マルハキバガ科のシロスジベニマルハキバガっていいます。
脚や触角の細かいシマシマまで、実に繊細な美しさです。
熱帯っぽいコントラストですよね。

写真右上、マイコガ科のセグロベニトゲアシガっていいます。
くし状の触角よりも目立つ、節ごとに刺状突起が突き出した後脚が特徴。
これを写真のように左右上方に反らせて上げるのが
お決まりの静止ポーズです。ぐりおの勝手な想像ですが、
この蛾はクシヒゲベニボタルに擬態しているのではないでしょうか?
ホタルやベニボタルの仲間には、体内に捕食者がまずいと感じる
ごく弱い毒性分があり、補食されにくいものがありますので・・・

写真左下、トガリホソガ科のギンスジトガリホソバ・・・だと思うのですが
クロギンスジトガリホソバという近似種もいるようなので、
ちょっと気になるところ。この蛾はコブシの葉の上で逆立ち姿勢のまま
くるくると回転を繰り返すダンスを踊っていて、
これがなかなか上手なのですが、
サービス精神旺盛でちっとも止まってくれない・・・
で、微妙にぶれた写真になってしまいました(笑)
黒って他のアクセントカラーを実に美しく見せる色だなと、
この蛾を見ていてあらためて実感しました。
ルビーの瞳が可愛いな♥

最後に右下、これはマルハキバガ科のクロモンベニマルハキバガ。
これも繊細で美しいミクロさんですが、この蛾の模様は
なんかまとまり感が無いっていうか・・・人間臭い気がしてなりません。
名前にベニと付いてますが、オレンジですよねえ。
オレンジ色はだいだい色とも言いますが、この色名を和名に使った動植物は
実際にこの色をした種類よりもずっと少ない様に思います。どうして?
そういえばシジミチョウにはベニシジミとアカシジミというのがいますが、
どっちもオレンジ系の色です。ベニシジミの方は百歩譲ったとしても、
アカシジミの明るい柿色を、どうしてアカって言っちゃうかな・・・

ま、それはともかくミクロに話を戻すと、こうした小さな種類が
庭で年々種類数を増やしています。こうした小さい蛾類の中には
幼虫が落ち葉や地衣、コケ、キノコを食べる種類も多く含まれます。
庭の環境の充実を繁栄しているのだとしたら、
これはとても嬉しい事です(笑)

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庭のphotoログ」カテゴリの記事

コメント

どもです。
綺麗な蛾ですね。
こちらでも似たようなのがいますが、
こんな綺麗なのは見たことがないっていうか気が付かないのか・・・・。

ぐりおさんって昆虫でも花でもすごく詳しいよね。
近所だったら、私の仕事系の大会とかで特別講演とかお願いするのになぁ。(笑)
あっ、それと蛾と蝶の区別って分かります?
触角?見た目?・・・・・いつも考えるんですよ~。
イルカとクジラみたいな変な区分けなのかなぁ。

投稿: こー | 2010年6月15日 (火) 07時26分

こーさんおはようです!
イルカとクジラ・・・う〜ん、上手いこと言うなああ!!
まさにそんなところですよね。きわめて感覚的な表現区分です。

夜と昼、止まったときの翅のたたみ方、胴体の太さ、
触角の形状、幼虫が芋虫か毛虫か、夜に灯火に来るかなどなど・・・
なんとなく区別点はあるのですが、どの点を見ても
どちらにも例外が存在するので決定的ではありません。

ただ個人的には、蛹の作り方が違う様に思うんですけど
これにも例外はありそうです。
・・・永遠のテーマだなあ(笑)

投稿: ぐりお | 2010年6月15日 (火) 08時57分

先生、こんばんは。いつもありがとうございます。

蝶はヒラヒラ舞い、蛾はブルブルブルブルと激しく飛び回る。僕はこんな見分け方しています(笑)。蝶は採集の対象で、蛾はお父さんが逃げまくる(面白いですよぉ)から採集できない。お父さんはウルトラQを見てから嫌いになったらしいです。ゴメスVsリトラの回だと言ってました。人が超デカい蛾に鱗粉をかけられて、巨人になったとか、そんなシーンだったらしいです。ビロードハマキなんか綺麗ですけどね。
今、文一総合出版の「イモムシ・ハンドブック」と言うのを見ています。ちょっと引いてしまうようなのがいっぱいいます。

投稿: かぶと小僧 | 2010年6月15日 (火) 20時21分

先生、先週はオカトビムシを教えていただいてありがとうございました。
実はゴミムシも同定に手間取ってます。もっと簡単に同定できると思ってましたが、水元公園かわせみね里ネイチャーセンターで専門書を見ながら作業したんですが、どれも微妙に違うんです。センターの先生3人も手伝ってくれたんですがダメで、結局7月3日博物館の「トンボ博士」の講座を手伝いに行くので、その時にH先生とY先生に見てもらうことになりました。博物館オサムシ探検隊体調のK先生がトンボの講師をするので、K先生にも見てもらいます。ゴミムシは凄い種類が多いですね。

投稿: かぶと小僧 | 2010年6月15日 (火) 20時30分

かぶと小僧さんこんばんは。
今日は博物館で会議だったので、久し振りにH先生にお目にかかりました。
みなさん秋の筑波山展に向けて早くも企画を進行中でした。

文一総合出版の「イモムシ・ハンドブック」私も欲しい一冊です。
出版不況が図鑑の出版にも影響しそうですが、文一総合はそんな中
意欲的に刊行を続けている頼りの綱ですね。
引いてしまう・・・というのはある意味正解ですよね。
生理的に引いてしまう姿じゃないと捕食されてしまいますから。
ところで、あのウルトラQが世の中に与えた影響は大きかったですよ〜。
そのせいで蛾やチョウの鱗粉のイメージが一般の間でかなり
気味悪いものになってしまいました。メディア恐るべし、です(笑)

ゴミムシの中でも、○○ゴモクムシってやつは超やっかいですね。
実態顕微鏡が必要になるでしょう。あと、点刻とか束毛とか、
触角の第ナン節は明らかに○○より長く・・・なんて表現とか
とっつきにくい熟語を理解せねばなりません。
甲虫の中でも、本当に同定が難しいグループです(ちなみに私、苦手です:笑)

投稿: ぐりお | 2010年6月15日 (火) 22時15分

メッセージありがとうございました。
ゴミムシのこと、先生も苦手な種類があるんですか!?


水元公園ネイチャーセンターの先生は「同定作業が懐かしい」と言って、手伝ってくれました。最初は虫メガネ、ルーペ、最後は顕微鏡まで出して来て調べてくれました。でも3人とも意見が違ってしまって、僕の意見も違ってたので、7月3日に博物館へ持って行くことになりました。
ウルトラQは図書館でビデオを借りて見たんですが、蛾の鱗紛のシーンは覚えてないんです。また借りて見たいと思います。
イモムシハンドブックは面白いです。カラダの特徴と食草を覚えようと思ってます。
あと、絶滅危惧種の本を読んでるんですが、その中でトノサマガエルがムカデを食べてる写真があるんです。好んで食べるそうです。ムカデはとにかく死なないそうなので、お腹の中で噛みつかないのかな?と不思議に思いました。
記事と違う内容になってしまってごめんなさい。

投稿: かぶと小僧 | 2010年6月15日 (火) 22時41分

>かぶと小僧さん
ほほう、トノサマガエルが好んでムカデを・・・それは初耳です。
とても興味深いですね。
うちの池に以前いた大きなウシガエルも、クヌギに来たカブトムシを食べていました。
あんなものを丸呑みして、お腹が痛くならないものかと思いました。
堅い外骨格なので、バラバラにはなっていましたが、まんまお尻から出た様です(笑)

昔石垣島で見たヒキガエルは、外灯の下でタイワンカブトを何度も口に入れては
吐き出していました。やはり食感が悪かったみたいです。

ゴモクムシと黒くてスリムなコメツキは
苦手です〜・・・もちろん同定の話ですけどね(笑)

投稿: ぐりお | 2010年6月16日 (水) 00時14分

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