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マタナゴ大量斃死事件

Matanago_heishi1104

今日は温かかったですが、昨日は季節が逆戻りしたような寒さでしたね。
やっと春爛漫モードになった動植物も、まだまだ油断はできないようです。

池ではヒキガエルの卵の孵化が始まり、
また今年も大量のオタマジャクシが浅瀬を埋め尽くす季節になりました。
時を同じくして、マタナゴの斃死(へいし)が連日確認されています。
まさに生と死の交錯、といったところでしょうか?
このマタナゴの斃死、昨日までは一日2〜3匹でしたが、
今日は一気に11匹が天に召されてしまいました。なぜ!?・・・

マタナゴが死んでいる場所は池の中でも決まっています。
写真がその現場ですが、池からポンプアップした水が
細い流れをぐるりと半周まわって再び池に流れ込むまさにその流入部です。
死んでいるマタナゴはみなこの流入部に頭を突っ込む様にしているのです。
きっと流れ込む新鮮な水に含まれる酸素が欲しかったのでしょう。

この様子から、直接の死因は酸欠と考えられます。
しかしどうやら単純な酸欠という訳では無さそうです。
死んでいるのはマタナゴだけで、他の魚種は一切含まれていませんから。
マタナゴ特有の病気?・・・いや、それは違う様です。
死んでいる個体にはひとつの共通点があります。
どれも体長が8〜10センチの大型個体ばかりなのです。
小型個体は元気。性偏も見られません。メスもオスもいます。

ところでこの写真の情景って、何かを連想しませんか?
・・・そう、私はすぐに川を遡って産卵したあとのサケを思い出しました。
じつは写真のマタナゴたちも、池のドブガイに産卵した直後なんです。
やはり繁殖って恐ろしく体力を消耗するみたいですね。
でも、これより小さい(若い)マタナゴたちは、
同じ様に繁殖行動をしているのにピンピンしています。

・・・結論!これは天寿を全うしたマタナゴたち。私はそう考えました。

マタナゴを含め、タナゴ類の寿命は一般に2〜3年と言われています。
写真のマタナゴたちはそれより1年長い4年の生涯でした。
4年前の春、池で順調に数を増やしつつあったマタナゴは
この年大量の稚魚が孵化し、貝から浮出しました。
そのベビーラッシュのときの魚が、今最後の繁殖を終えたのです。
じつはこの年以降、マタナゴは毎年少しの稚魚しか浮出していません。
ちょうど4年前の秋、
㈳霞ケ浦市民協会から霞ケ浦産ゼニタナゴの繁殖委託を受けたため
ゼニタナゴ優先の管理に切り替えたからです。

そして、もしかするとこの大量斃死には
もう一つ別の要素が絡んでいるかもしれません。
それが冒頭に書いたヒキガエルの大量孵化です。
写真の右上にも泳ぎ始めたばかりのヒキガエルオタマが写っていますね。
ヒキガエルの卵はひも状の寒天質に入っていますが、
孵化の際にこの寒天質が分解し始め、水中の酸素を大量に奪うのです。
しばしば混じる未受精卵も腐敗し、やはり酸素を奪います。
今年のヒキガエルの産卵量は凄まじいものでした。
ここ数日の高気温も相まって、池の中は急激な低酸素状態になったようです。
よく見れば酸欠死には至らないまでも、他の魚も少々苦しそうではあります。
ヒキガエルの件が無ければ、ひょっとすると死んだマタナゴたちの寿命も
もう少し長らえたかもしれません。
多くの生き物たちがかかわりあう中では、
こんな交錯がしばしば起きているのかも知れませんね。

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