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淘汰の結晶

まったく降るとなったら連日降りっぱなしで、
やっぱり雨は2日以上続くと鬱陶しいだけだと思っていたら、
午後になって気まぐれな太陽が顔を出してくれました。
なんだか久し振りに感じます(笑)

今日はクヌギの花がらが散らばった地面で、旬の昆虫を見かけました。
ヒメツチハンミョウいう昆虫です。
ヒメツチハンミョウは、近似種のマルクビツチハンミョウと同様に
春から初夏に掛けて地面をのそのそ歩いているのをよく見かけます。
目に付くのは大抵腹ぼてのメスで、その腹部のアンバランスな大きさときたら
まるでシロアリの女王みたいです。
この腹部に何千という卵が入っているのですが
この数、甲虫ではかなり多い方です。

ツチハンミョウの仲間が多くの数の卵を産むのには理由があります。
ツチハンミョウは土の中に産卵するのですが、
ふ化した幼虫は直後から淘汰の嵐に見舞われるのです。
まず、ふ化したらヨチヨチ歩いてアザミなど、
ハナバチ類が訪れる植物の花によじ上り身を潜めます。
もちろん、簡単に移動できる範囲に都合よく花があるはずもなく、
この時点で相当数の幼虫が花に到達する事が叶いません。

次に、花に潜んだ幼虫は花を訪れたハナバチ類の体に飛びついて、
その巣に侵入を試みます。
これもなかなかハードルが高く、
まず潜んだ花にハナバチが来てくれなくちゃ仕方がありませんし
来た時に上手く飛び移れるという保証もありません。
ここまでのハードルをクリアできる幼虫って、
生まれた何千匹のうちの一体どれほどなのでしょう?

ここまでの過程を無事に辿り着いた幼虫は、ハナバチの巣に寄生し
ハナバチの持って来た自分の幼虫用のエサ、
ならびにハナバチの幼虫そのものを食べて成長します。
別に共生関係ではないので、ハナバチにしてみたらそうたやすく訪れた花で
幼虫にしがみつかれてもたまりません。ですからここまでのハードルは
神様が与えたバランスのよい試練なのでしょう。

ツチハンミョウは他にも、普通の完全変態を超越した過変態であったり、
猛毒の物質カンタリジンを分泌するなど、じつに話題が豊富な昆虫です。
でも、本当のところその生活史の詳細は
まだまだ謎とされている昆虫でもあります。
私たちから見ると何とも不思議な存在ですが、
こうした生物が生態系の隙間を上手い具合に繋いでいるんでしょうね。

Himetsuchihanmyo


●速報:さっき池の水面を懐中電灯で照らしていたら、底のドブガイから
 タナゴの稚魚がピピピピピっと浮出を始めました。まだマタナゴかゼニ
 タナゴか確認していませんが、次々に出て来ています。

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