« 2011年6月 | トップページ | 2011年8月 »

2011年7月

「ボート虫」成虫に

戻り梅雨っていうんでしょうか。
まるで梅雨時のような天気図が毎日続いています。
どうも台風6号以来お空の調子が狂ってしまったみたいですね。
当地は冴えない天気な割に大した降水量になっていないのですが、
新潟や福島の西部ではえらいことになってしまいました。
随分被害が出ている様なので心配です。
一時は40万人以上の人に避難勧告が出されたとの事!
大震災で大量避難の話を聞いた直後でも、この数には愕然としてしまいます。
これ以上被害が広がりませんように・・・!

今日の当地はまさに不安定。どしゃ降りの通り雨もあれば、
カッと照りつける時間もそれなりにありました。
今日は仕事で筑波山麓にいたのですが、筑波山でも強い雨が通りました。
一日が終わろうという今は外気が涼しく、妙に爽やかな東風が吹いています。

写真は池の排水路に住み着いているマツモムシ。
タガメやミズカマキリと同じ水生のカメムシですが、
「水面直下で背泳ぎをする」という変わり者です。
しかも泳ぐために後脚が長く発達し、
ボート型のボディから突き出したまるでオールです。
ほかの4本の脚は水面を下から押さえるように構え、
獲物の昆虫が水面に落ちると、オールでダッシュして
4本の短い脚でがっちり捕まえます。

同じように水面に落ちた昆虫を狙うアメンボ類がライバルで、
水面の上下から互いに獲物を奪い合うこともあります。

写真の個体は今週のはじめに成虫になったばかり。
越冬したメスがこの水路で産卵したため、今年は多数の幼虫が見られました。
でも、無事に成虫になれたのはこの個体を含めて6匹だけです。
それぞれが隣り合った直径40センチ程のなわばりを持ち、
互いに牽制し合っています。
水路が狭いせいかなわばりも小さめですね。

このカットはバックの緑が目立ちますが、
これは水路に沈んで繁茂するミドロ類です。
ちょっと太目で手に持つとつるりとすべる感じですので
普通のアオミドロとは違う様です。
水面直下のマツモムシにピンとを合わせたので
ぼやけてしまい、まるでバックに緑のスクリーンを引いたように写りました。
水が透明できれいだったので、なんだか気持ち良さそうに見えます(笑)

Matsumomushi1107

| | コメント (0) | トラックバック (0)

筏葛

筏葛・・・いかだかずらと読みます。
みなさんは知ってました?この名前の植物。

じつはブーゲンビリアのことなんです。
ブーゲンビリアはハイビスカスやプルメリアと並んで、
良く知られた熱帯花木のひとつですよね。
私自身はこれに筏葛という和名が付けられていることなど、
全く知りませんでした。

なんで筏葛なんでしょ?
やっぱり花弁のごときカラフルな苞葉に包まれて
真ん中にちょこんと花が咲くからなんでしょうかね。
いろいろ調べたのですけど、明確な由来がわかりませんでした。
で、書いたように、花っぽく見えるのは苞葉。
本当の花は3枚の苞葉の中心から、
マッチ棒の様な細長い姿をして2〜3本突き出しています。

写真は今我が家で満開を迎えている鉢植えの株です。
一昨年、母の日のプレゼントとして私と家人の母に
同じものをひと鉢ずつ贈りました。
家人の母は花を育てるのがたいへん上手で、冬は二階の縁側に取り込み
春からしっかり丹精し、すでに5月から見事な花を咲かせています。
我が家にあるのは私の母に贈った方で、冬の養生が面倒なもので
我が家の温室をアテにしてすっかり居候(笑)
本当は蕾が揃ったら実家に持っていくつもりだったのですが、
今年はすっかり届けそびれ、我が家で花見をしてしまいました(追笑)

ブーゲンビリアというと赤やマゼンタの原色系が印象的ですが
最近は写真のような淡い色合いの品種もあるのですね。
これはこれで「夢心地」っぽくていいですね。
最近は温暖化の影響かヒートアイランドかわかりませんが、
東京都内だと庭植えで育つ場所もあるようです。
さすがに当地ではそうもいきませんから
やはりまた温室の居候になるのでしょうね〜。うーむ・・・
もう母の日に熱帯の植物を贈るのはやめようかと思ってる次第です(笑)

Bougainvillea

| | コメント (0) | トラックバック (0)

祝!世界一

・・・って、今ごろ何言ってんだってタイミングですけどね(笑)
なんだかんだでつい出しそびれてしまいました。
庭の草はらゾーンに植えたカワラナデシコです。
でも、今年の初花が開いたのが18日なのですよ。
ちょうどなでしこジャパン優勝のニュースに湧いた日でした。

今日現在、どの株も開花し出して見頃を迎えています。
まだまだ蕾はあるので、しばらく楽しめそうです。
カワラナデシコは小さくて淡い印象の花ですが
草の緑をバックに散りばめたように咲く、
薄桃色の繊細な姿にはやはり和の風情を感じます。
個人的には夕方に見るのが好きですね。
軽く散水したあと、少し涼しくなった頃に眺めています。
ヒグラシのBGMもぴったりでいい感じ♪

カワラナデシコは一応多年草の扱いになりますが、
株そのものは1〜2年で衰弱が激しくなってしまうので、
種子を採り播きしたり、茎を挿して株を更新したりという努力が必要です。
昨年積極的に播種したので今年は株数が増えたのですが、
どういう訳か花が小さいんですよねー・・・
もしかしたら軽く連作障害みたいなものが出ているのかな〜
今年は土を作り直した場所にも採り播きすることにしましょう。

Kawaranadeshiko1107

| | コメント (0) | トラックバック (0)

暑さが戻りました

戻って来ましたね。暑さが!
それでも当初の予報よりは一日遅れでした。
本日の最高気温は29.5℃。それでも大台には乗らず・・・でした。
夕方以降はす〜っと気温が引いてくれたので今は快適です。

今日は筑波山麓の「筑波ふれあいの里」で「昆虫ナイトウォッチング」
というイベントの仕事でした。
夜の雑木林を探検したりライトトラップをやったりして
少し前(22:50頃)に帰宅したところです。
子どもたち待望のミヤマクワガタも出て、まずまずの内容でした。

写真はお昼すぎ、家を出る前に撮影した庭のショウジョウトンボです。
カメラを向けたら、くりっと首をかしげてカメラ目線をくれました(笑)
ちょっと笑った顔に写っていますね。
とまっているのはハマナスの古い枝先です。
ここはトンボたちにとっては魅力的なポイントらしく、
複数のショウジョウトンボとオオシオカラトンボが場所を争っています。
だからここにカメラを構えていると、赤いトンボになったり
青いトンボに替わったりと面白いファインダーでした。

写真のショウジョウトンボは随分直立に近い逆立ちをしていますね。
暑い時、太陽に対しての面積を少なくして
ちょっとでも暑さをしのごうという、彼等なりの工夫です。
でも、ショウジョウトンボはよくこれをやりますが、
青トンボのオオシオカラトンボでは見た事がありません。
青い方が温度上昇が少ないのでしょうか?
でも、これって可愛いポーズですよね。

Shoujou1107

| | コメント (6) | トラックバック (0)

ヤマユリロード道半ば

台風って、南を通ると寒くなるんですね。と、実感できた2日間でした(笑)
昨日の最高気温は21℃。今朝の最低気温に至っては14.5℃!!
今日の日中は昨日より晴れ間が多かったもののそれでも24℃でした。
それまで続いていた暑い日々と較べると
10℃前後も低い温度帯に急変したのですから、大変な事です。

今日は霞ケ浦から筑波山の中腹まで移動して
水質を調べるイベントの講師だったのですが、
湖上も山の上も肌寒いくらいで参りました。
この時とばかりに喜び勇んで沢に飛び込んだ子どもたちが
今頃熱でも出しているのではと心配。
で、明日以降はまたどーんと元の暑さに戻るっていうじゃないですか。
あぁ、気が重いなあ・・・

さて、4年程前に実生発芽したヤマユリがぽつぽつ咲き始めました。
池の周りをぐるりとまわる山道(?)沿いに、今年のはじめ
育った中から大きめの球根を植えてみたのです。
結果、まだまだ数は少ないですが何となく道沿いにヤマユリを楽しめます。
あとに続く、まだ苗圃で成育中の球根もあるので
次の冬から春に掛けても、また20〜30球追加植栽できそうです。
できれば今年の秋はまた種子を採り播きしてみようかと考えています。

じつはヤマユリを実生から開花球に育てるのは難しいと聞いていたので、
はじめはこれほど数が育つとは考えていなかったんです。
でも発芽率も開花球に育つ率もそう低くはない様なので、
このまま増やして「めざせ!てんこもりのヤマユリロード」です(笑)
本数がこの2〜3倍になって、一本に咲く花の数も増えれば
かなり見応えがあるのではと期待しています。
何しろ世界最大の花を咲かせるワイルドリリーですからねー。

匂いも強いんですよ。うっかりするとむせちゃいそうです(笑)
ただ、道沿いだと葯に吹いた花粉が衣服に付いちゃう心配があるかな。
付くと洗っても落ちないんですよね。鮮やかな黄色いシミが残ります。
あまり道にかぶさってる場合は
支柱を立てなくちゃいけないかも知れませんね。
でも、服がまっ黄色に染まるぐらい、
たくさんのヤマユリをかき分けて歩いてみたいもんです〜!

Yamayuri_road

| | コメント (0) | トラックバック (0)

脱皮のあとさき

台風6号の被害があちこちで出ていますね。
なんだかまれにみる足の遅い台風です。
当地には明日、最接近するようですが予想進路を見る限りでは
上陸の可能性はなさそうです。
今月に入って7月5日の夕立ち以来の雨ですから、
そこだけ見れば恵みの雨です。何しろここまでカラカラでしたので・・・

今日の写真は先週撮影したコガネグモ(メス)のアップ。
ちょっと気持ち悪いでしょうか(笑)嫌いな方にはゴメンナサイ。
このコガネグモは我が家の和室の正面に陣取っていて、
5月の幼体の頃からずっと見続けている個体です。
撮影した少し前に脱皮したようで、体がひと回り大きくなり、
かわりにぱんぱんだったお腹がしわっとしぼんでしまいました。
後端に向かってがたがたとしたしぼみ方を見ると何となく、
その昔はクモの腹部も
ほかの節足動物のように節になっていたのだろうな・・・と想像できます。

ところで、このカットを撮影したのは夕方前なんですが、
この日の午前中、つまり脱皮の前には巣の片隅にオスがいました。
オスはこの5日前からどこからともなくいきなり現れたのですが、
(このあたりがクモのふしぎなところ。それまでどこでどうしていたのか?)
撮影した際にはいなくなっていました。
コガネグモの仲間のオスはメスと交接するためにやってくるのですが,
そのまま近づいたのではメスの餌食になってしまうため、
メスの体の自由が利かなくなる脱皮のタイミングで
交接に挑む事が多い様です。

そのオスも当然この機を逃さず動いたはずですが、
事は成功したのでしょうか?
写真のメスの前方(下方)に、くしゃっとなった脱け殻が見えますね。
よく見ると、ここにオスの姿がありました。
脱け殻の左の方にメスのものにしてはあまりにも細く小さな脚が見えます。
これがオスのもの。オスはここにいました。そしてこれは既に亡骸です。
一瞬オスの方も脱け殻かと思ったのですが、調べたら違っていました。
どうやらメスの餌食になってしまったようです。

しかし、たとえ餌食になっても、絶命以前に触肢に抱えた自分の精子嚢を
メスの腹部に押し込んでいれば事は達成です。
結果はメスの今後を見ればわかるはず。
精子嚢を受け取ったメスの腹部は卵が大きく熟し、やがて産卵します。
そしてメスも産卵を終えると、
再び巣を張ることもなくきっちりと命が尽きます。
オスもメスも、バトンを受け渡すリレー選手みたいですね。

もっとも、卵を抱えた栄養満点なメスを狙う天敵もたくさんいます。
メスが天敵の餌食になれば、コガネグモの夫婦のバトンは
天敵の命を支えるバトンになってしまいますね。
いつだって自然は残酷なまでに無駄がありません・・・

Koganegumo1107

| | コメント (2) | トラックバック (0)

池の潤夏2011

Ike2011junka

Ike2010jul

昨日から台風6号の影響が出始めました。
といっても昨日吹いていた南風は朝に一旦止み、蒸し暑いだけになりました。
昨夜は最低気温が26℃。熱帯夜でした。その余熱のまま晴れたので
朝の涼しさが感じられず、すごーく損した気分です(笑)
しかしそれもつかの間、南風が強まって久し振りに雲に覆われ、
夕方からはぽつりぽつりと、慰めにもならない程度の雨が落ちて来ています。

今日は池の定点撮影。
上が今日の画像、下が昨年のものです。
何度か書きましたが、池の水が白濁しているのがよくわかります。
原因の一つはドブガイの精子球。
以前このブログで精子胞と記述しましたが、精子球が正しいみたいですね。
しかし、どうも白濁の原因はそれだけではないようです。
まだ特定できてはいませんが、
どうも白濁の具合と珪藻類の発生がリンクしている様です。
池の中の生物への悪影響は全く見られないので、
とりあえずそのままにして様子を見ています。

もう一つ例年と大きく異なるのがジュンサイの不作。
これはジュンサイハムシの大発生が原因です。
なにしろジュンサイが水面に葉を出そうものならよってたかって
穴だらけにしてしまいますから、ほとんど水中の葉しか無い状態です。
もしかしたらこれで水温が上がりやすくなっている事も
白濁と関係あるのかもしれません。

水が濁って魚が獲り辛いと思うのですが、カワセミは相変わらず日参中。
一回の来訪で、たいていモツゴを1匹捕まえます。大したもんだ!
この週末から、クヌギがカブトムシで賑わい始めました。
「ようやく」って感じです。
長かったノコギリクワガタの天下も雲行きが怪しくなり、
いよいよ戦国時代の到来となりそうです。

それにしても昆虫は軒並み遅れている感じですね。
ニイニイゼミはだいぶ増えましたが、ヒグラシはまだ少なく、
アブラゼミ、ミンミンゼミはまだ聞いていません。
春の低温で遅れたダイヤは
真夏になってもまだ取り戻せていないようです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

食用でしたが

暑さはまだ続きそうですが、
暑さと同じ位気になるのが台風6号の動きです。
どうやら来週の前半は影響が出そうですね。最悪まともに来そう(汗)

それにつけてもひと雨欲しい!!
このところ毎日庭の水撒きで夕方の1時間以上をとられています。
まだ日没が遅いので、
仕事が一区切りついたところで取りかかれるのが唯一の救いです。

写真はコオニユリ。
オニユリと並んで庭先の夏を彩るオレンジ色のユリですが、
オニユリが中国からの外来ではないかと言われているのに対し、
コオニユリは山野に自生する在来種です。
どちらもよく似た花ですが、オニユリの方が大柄で
球根が肥大するとコオニユリよりはるかに沢山の花を咲かせます。
もう一つの区別点はむかご。
オニユリは葉の付け根に紫褐色のむかごをつけますが、
これはコオニユリでは見られません。

私の中では、どちらのユリにもクロアゲハが好んでやってくるという
子どもの頃の記憶があったのですが、
実際に期待して植えてみるとそうでもないですね(笑)
というより近くで咲いているブッドレアやサンジャクバーベナの方が
よりお好みなのかも知れません。
クロアゲハは庭の常連ですが、この花で見るのはごくたまにです。

コオニユリのもう一つの特徴は、
食用球根(いわゆる百合根)としての流通量がダントツで多い事。
ヤマユリが食用のイメージが強いし、オニユリがその代替品みたいな
イメージがあるのですが、実際は殆どがこのコオニユリです。
気候的に合っているのか、北海道でたくさん作られている様ですね。

我が家のコオニユリも道の駅で百合根としてパック売りされていたものです。
でも、食べないで植えてみてよかったー。
大好きなオレンジの花を見れましたからね(笑)
食べたければ、秋以降にそうすればいいことですし・・・せんけどね(追笑)

良〜く見ると,二輪の花の中間に、ハラビロカマキリの子がいます。
果たしてこのLサイズの花に、
君が望む大きさの獲物がやってくるのかなー・・・

Kooniyuri1107

| | コメント (0) | トラックバック (0)

小さな花粉カーゴ便

Hakiribachi_sp

今日は忙しくて・・・いや忙しい上に暑くて(笑)
あんまり外に出ませんでした。
写真は10日ほど前に撮影したものです。
花はお馴染みのサンジャクバーベナ。

そこに来ている小さなこのハチ、
あまりにハデなオレンジのお腹をしているので
びっくりしてそばに寄ってよく観察したら
派手な色は体色ではなく、花の花粉である事がわかりました。
時期的に見て、おそらくオオキンケイギクの花粉ではないでしょうか?

かわいいおチビさんなハチですが、ミツバチじゃあありませんよ。
ハキリバチの仲間です。
その名の通りいろんな植物の葉をへりからキレイにまあるく切り取ります。
みなさんもはさみでクリッと抜いたみたいな欠損がある葉っぱを
見た事がありませんか?それがハキリバチの仕事のあとです。

写真のハチはちょっと小振りで全体的な印象から察するに
ツルガハキリバチかなあ・・・とも思うのですが、
近くのバラの葉がたくさんくり抜かれているので
普通にバラハキリバチかもしれません。この仲間、同定むずかしいです(笑)

ミツバチやマルハナバチでは後脚に花粉を蓄える毛が生えていますが
ハキリバチの仲間では腹部の腹面にその毛が密集しています。
左の個体が花粉満載状態。右はほぼ未搭載で毛の様子がわかります。
これ、花粉をたくさん運べる上に、めちゃめちゃ受粉効果が高そうですよね。
足にくっ付けるよりも受粉するのではないでしょうか?

集めた花粉や花の蜜は、切り取って集めた葉にくるんで、
筒の中にキレイに詰めて幼虫のエサにします。
産室も同じ筒の中にやはり葉を使って上手にこしらえます。
その上植物の受粉もキッチリ行っているのですから、
ミツバチにも引けをとらない立派な働き者ですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

白くね? -ジャコウアゲハ-

Jakou_mesu1107_2

今日は33℃。昨日の36℃にくらべたら、まあまし!?(笑)
それと今日の方が幾分湿度が低くて、僅かに楽に感じました。
それにしてもハイペースで暑さが飛ばしてますね。

今日の写真はジャコウアゲハ。さほど珍しいチョウでもありませんが、
食草のウマノスズクサが絶えてしまった地域では、さすがに見られません。
ウマノスズクサは河川敷や空き地など、
開発の手が入りやすいところに多いせいか、
近年あまり見られなくなってしまいました。
ですからジャコウアゲハも、いないところでは
本当に見かけないチョウになってしまいました。

わが牛久市は少ないながらもまだウマノスズクサの自生があるので
市内のあちらこちらでこのチョウを見ることが出来ます。
うちの庭にもウマノスズクサが植えてあるので、我が家は発生地です。
今年はよく庭を舞う姿を見かけます。でもこれ、3年振りのことなんです。

ジャコウアゲハは群れて発生するので、一度大発生をすると、
一時的にウマノスズクサが壊滅的な状態になってしまいます。
じつは3年前に我が家でも大発生があり、ウマノスズクサが消えました。
ところがこの草はたいへん丈夫なため、地上部が壊滅しても
地下茎から新しい茎を立ち上げ、絶える事はありません。
しかし、昨年と一昨年は回復途上だったため、
ジャコウアゲハの発生はかなり限られたものだったのです。

ジャコウアゲハはオスとメスで翅の色が大きく違います。
オスは一見するとクロアゲハやオナガアゲハに見えてしまう程
黒いチョウですが、メスはやさしいカフェオレ色の翅をしています。
今日の写真は2枚ともメス。上はごく標準的なメスの色ですが、
このところ下の写真のように、ミルクの量が多い(笑)個体
をよく見かけけます。要するにかなり白っぽいのです。
別に鱗粉がはげてしまったという訳ではなく、割合新しい個体です。

ひょっとして気温のせい?なんて思っています。
アゲハチョウ科のチョウの中には、ナガサキアゲハやシロオビアゲハなど
暑い地域のものほど白い地色が発達したり
白い模様が大きくなる傾向が見られるのですが、ジャコウアゲハでも
同じ様なことが起きるのでは・・・と。
やっぱりこの夏、昨年を凌駕する猛暑になるのかなあ(汗)

Jakou110712

| | コメント (0) | トラックバック (0)

再会!40年振り!!

昨日(7月9日)、関東地方で梅雨明けが発表になりました。
このところの暑さ続きで、
「もう明けたようなもんじゃん」なんて思っていましたが、
実際に明けたと聞くと、いよいよ猛暑かという思いにかられ
一種逃げ場を失ったような気持ちになりますね(笑)
今日などは本当に梅雨明けを実感する強烈(34℃!)な晴天でした。

さてさて、話は昨日のことですが、私は息子を連れ
ミュージアムパーク茨城県自然博物館の企画展、
「昆虫大冒険 -タケルとケイの不思議な旅-」のオープニングに出席。
いよいよ始まる夏の昆虫展を覗いて来ました。
いやスゴかったですよ。惜しげも無く並べられた膨大な数の標本!
昆虫の企画展は今までにも色々とありましたが、
これほどの量の標本を見せてくれた昆虫展は記憶にありません。
生態や模型展示も楽しめ、
いろんな角度から昆虫を知る事が出来る展示になっています。

昆虫展はあらためてもう一度ゆっくり見に来ることとして、
今日のもう一つのお楽しみは、オープニングイベントの講演会。
講師の先生はあの「ぐんま昆虫の森」園長の矢島稔先生です。
ご自身の60年に及ぶ昆虫との付き合いを振り返る視点で、
じつに不思議で面白い昆虫像を語って下さいました。

じつは矢島先生にお目にかかるのは約40年振り。
私は先生に憧れた多くの子どもの一人ですので
再会・・・というにはあまりに一方的な再会ではありますが(笑)

当時多摩動物公園のインセクタリウムにおられた矢島先生を
小学4年生だった私が訪ねた時以来です。
偶然つかまえたタイコウチの飼育や生態の不思議について
色々と質問をひっさげて押し掛けました。

この時、矢島先生はもちろん丁寧に指導してくださいましたが、
「本当に昆虫の事をもっと知りたいのなら、図鑑の知識だけでなく
自分の疑問をとことん自分の目で確かめなさい。それといろんな先輩たちが
調べて分かった事をお知らせする本があるから、そういったものを読んで、
ちょっとでも新しい知識を身につける努力をしなさい」とおっしゃって、
当時園で発行していた機関誌の「インセクタリウム」と「昆虫と自然」を
最新号に加え可能な限りのバックナンバーまで持たせて下さいました。

この一件が私をその後も昆虫や自然に釘づけにしたことは
言うまでもありません。
まさに非常に大きな出会いでした。
と同時に、子どもがふいに出会ったちょっとしたきっかけを
見過ごさずに丁寧に拾い上げる・・・という事が、
どれほど重要なのかを後々大人になってから思い知った訳です。

だから私も、観察会に来てくれた多くの子どもたちの疑問や興味は
ひとつひとつ大切にしなくてはと常づね肝に命じています。
まあ私自身は大して何かに詳しい人間ではないですから
気の利いた説明をなめらかにするようなマネはできませんけどね(笑)
芽を出すかどうかは別にして、縁あって出会った
小さく光る種のひと粒ひと粒は大事にしなくちゃ・・・・って感じ。
これがその昔矢島先生からいただいた、私の宝物なのです(笑)

Yajimasensei110709

| | コメント (6) | トラックバック (0)

カナブン日参中!

夏ですね。クヌギの樹液が昼夜を問わず賑やかになって来ました。
日中は少し前までたくさんいたスズメバチの女王たちがめっきり減りました。
多分働きバチの一人育児がピークに差し掛かり、
タンパク質系のエサを集めるのに必死なのでしょう。
のんびり樹液などという状況ではないようです。

替わって昼間の樹液を占領しているのが写真のピカ虫「カナブン」。
今年は数が多いです。まだアオカナブンやシロテンハナムグリは
混じっていないようで、見られるのはカナブン一種のみです。
でも、体色に個体変異があるのでなかなか面白いです。
一番多い黄銅色がいわば標準色ですが、それより緑色がかったものや
赤味が強いものがいます。
個体数が多い優良な産地だと紺色なども見られるのですが、
残念ながらわが町ではそれほど沢山のカナブンは育ちません。

カナブンって結構気が荒いんですよ。
角や大顎は持っていませんが、カブトムシやクワガタと同様、戦う甲虫です。
こうして1カットに4個体がおさまった構図ですが、
じつはすぐまわりにもう7個体いるんです。
それが狭い樹液ポイントを争っておしあいへしあいしながら
つねに「入れ替え戦」を行っている状態。

角や大顎がなくても、四角く突き出したへら状の頭部で果敢に戦います。
力が強い昆虫なので、この頭突きはなかなか効果があるみたいで、
小型のコクワガタぐらいなら蹴散らしてしまいます。
カナブンを手のひらに閉じ込めるように握ってみると
その力の強さを実感できます。
手をこじ開けようとする動きは、ややもすると痛いくらいです。
そんな時「いたたっ!」と手を開くと
カナブンは瞬時に後翅をすべり出させ、飛び去ってしまいます。
鈍重なカブトムシなどとは比べ物にならない敏捷さです。

かっこいいなあ・・・カナブン(笑)
私にとってはカブトムシやクワガタ以上に魅力的な甲虫です。

Kanabun110706

| | コメント (0) | トラックバック (0)

稚魚の食性 -ゼニタナゴ-

このところの暑さ続きもあって、池の水が例年になく濁り気味なので
井戸水を流入させ、水の部分入れ替えを行いました。
今年の池は今までと違う事が色々と起きているのですが、
水の濁りもその一つ。
ただ、今のところ生物に悪影響は見られない様なので
ちょっと水を入れ替えて、その後の変化を観察したいと思ったのです。

池は夏場の高温期、多少濁って透明度が落ちます。
それ自体は例年の事で、
原因は池内に蓄積した落ち葉などの有機物が分解堆積した
底泥から溶け出す「しぶ」と
やはり落ち葉などが分解された栄養分で増える植物プランクトンです。
この場合の濁りは黒褐色で、色的にはちょっとアマゾン川の水を思わせます。
今年はこの濁りがひどくならないように
春のうちに底に溜まった落ち葉をかき出しました。
その効果あってか黒褐色の濁りはほとんど無かったのですが、
代わりに僅かに緑褐色がかった白濁が発生しました。

白濁の原因の一つは判明しています。
それはなんと、ドブガイの精子胞!貝から真っ白なモクモクが
大量に吹き出す瞬間を2回目撃しているので、間違いありません。
まあ、貝が繁殖しているというのは、悪い事ではありません。
しかし、白濁が長期にわたって続いているので、
他の原因もあるかもしれません。
白濁が緑褐色がかっているのは、
植物プランクトンの色が加わっているためだと思います。

で、きれいな井戸水で濁った水を押し出してやると
当然ながら段々透明度が上がって、最後に濁りが残ったのは
オオカナダモのしげみの間でした。
すると、今まで小さな群れで分散していたゼニタナゴの稚魚が
この残った濁りに集まり、50〜100匹ほどの大きな群れになっていました。
この結果、池に数カ所あるオオカナダモのかたまった場所には
必ずゼニタナゴの大きな群れが見られる状態です。

よく見ると、ゼニタナゴの稚魚は口を細かくパクパク動かして、
濁りの中の(おそらく)珪藻を食べている様です。
やはりゼニタナゴの稚魚は藻類食性が強いのだと、
あらためて確認できました。

私は魚の様子を確認するため、
テトラフィン(金魚飼育用フード)で魚の餌付けを行っています。
成魚のゼニタナゴはこれにやって来るのですが、
稚魚のうちはまず興味を示しません。
ゼニタナゴの稚魚は今、体長20ミリを超えたあたりですが、
テトラフィンを食べに来るのは8月に入って、
体長が24〜25ミリに成長した頃からです。

今年は例年より遅く浮出したゼニタナゴの稚魚ですが、
大量浮出だったにもかかわらず、その後の生育は順調です。
その陰には、大量の珪藻類の存在があったのかもしれません。
池の水が透明なのは見ていて気持ちいいものですが、
多くの生物にとっては「キレイもほどほど」が良い様ですね。
まさに「水清くして魚住まず」といったところでしょうか。

Zeni_chigyo110706

| | コメント (0) | トラックバック (0)

菜亀

まったく参りましたよ、今日の大風!
暑いのに土ぼこりがスゴくて窓を開けられません。
降ってませんからねーあんまり・・・
閉め切るとさすがにもの凄い室温になってしまう訳ですが、
出来るだけエアコンは使うまいと、結局窓を開けて風を通しました。
なもんで今、足元の床はザラザラ・・・ひどいもんです(泣)
節電意識をくじく様な意地悪なお天気でした。

写真は昨日土浦市の桜川の畔で見かけた小さなカメムシ、ナガメです。
名前の通り菜の花に類するアブラナ科の植物が大好きで、
写真の4匹もご覧の通り、枯れてまるっきり乾ききってしまった
セイヨウカラシナの果実にくっ付いています。
こんなんで吸汁できるのか心配ですが、
ダメなら他を探して飛び立つのでしょうね。

右の交尾中の2匹は言うまでもなく成虫のオスとメス。左がオスですね。
左から2番目の個体はちょうど脱皮中。
最後の幼虫から成虫への脱皮です。飛行可能な長い翅が見えますね。
本来の体色になる前は、こんな薄オレンジ色なのですねえ。
そういえば同じカメムシの仲間であるタガメも、脱皮直後はこんな色でした。
一番左の個体はまだ幼虫ですが、いかにも体の内圧が高まってる感じで、
程なく成虫へと脱皮することでしょう。

ところで、この虫は菜にいるカメムシなのでナガメ。
カメムシの仲間にはこういうネーミングが多く見られます。
さっきも書いたタガメですが、こちらは田にいるカメムシの意味。
よくものの本やウェブサイトでタガメの名の由来として
「田にいる亀」という説明が載っていますが、これは正しくありません。
亀みたいな形の昆虫ってことでカメムシなのですから、
タガメはやはり「田にいるカメムシ」です(笑)
だいたい、田にいる亀って・・・田にはクサガメとか普通にいるし・・・

まあ、大したことではないけれど、
それこそちょっとした虫屋のこだわりでした(笑)

Nagame110703

| | コメント (0) | トラックバック (0)

葉巻の殺し屋 -シオヤアブ-

今日は少し過ごしやすくて・・・30℃行きませんでしたからねー。
まあこの時期はそれが普通な訳ですが、何しろ今年はここまで暑過ぎました。

写真の昆虫、シオヤアブといいます。
夕方に撮影したのですが、これは地中から羽化して出て来たところです。
だから毛並みもぴっかぴかです。
この時期庭のあちこちで夕方から朝にかけ
成虫の羽化〜地上脱出が見られ、
翌朝には前半分だけ土の中から突き出した脱け殻が見つかります。
広義のアブの仲間ですが、人や獣を刺す様な昆虫ではなく、
他の昆虫を捕まえて体液を吸う、虫的な目でみれば殺し屋の部類です。

エサを捕まえるのは飛行中が多いです。
当然獲物も飛行中・・・
それを捕まえるのですから飛ぶのが速く、上手でなければいけません。
実際に飛行が上手いんですよ。トンボみたいなスピードです。
体型もほっそりスマートでトンボチック。それから複眼が良く発達していて、
これまたトンボの眼に似たものがあります。

でも決定的に違う点がふたつ・・・ひとつは翅の枚数。
トンボの翅は4枚ですが、アブの仲間のシオヤアブは2枚。
後翅が退化し、翅痕というものになっていて、
飛行中に姿勢を微妙に制御するスタビライザーのはたらきをします。
もう一つの大きな違いは口のつくり。
トンボには左右に開く顎があって、獲物はむしゃむしゃと食べますが
シオヤアブの口はハエに近い舐め吸う口です。
それがちょうど顔の黄色い毛の中からにょきっと突き出していて,
「サングラスに葉巻」みたいに見えます。
そこだけみると何とも殺し屋らしい風情なんですが、
ふわふわの毛並みがかわいらしく、アンバランス〜(笑)
オスだけに見られる尾端の真っ白な束毛もかわいいですよね。

子どもの頃はさして興味の湧かない昆虫でしたが、
今頃になってちょっと気に入ってる庭キャラのひとつなんです(笑)

Shioyaabu110702

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2011年6月 | トップページ | 2011年8月 »