黒くうねる池
なんかスゴいタイトルですが、決して大げさな話ではございません。
3月に行われた蛙合戦の結果、池は毎年この季節、黒くうねります。
もちろんその正体はアズマヒキガエルのオタマジャクシ。
真っ黒で小振りなこのオタマジャクシは、実際もの凄い数が誕生します。
写真は岸近くの石に生えたコケを食べようと集まった小さな集団。
大きな集団だと画面全体が真っ黒けになってしまうため、
写しても何が何やら分からなくなるので
あえて小さな集合体を撮影しました。
アズマヒキガエルのオタマジャクシは成長がとても早くて、
もう半分位の個体に後脚が生えています。
あとひと月足らず程度で、ちっちゃなヒキガエルとなり
この池から旅立って行くことでしょう。
池の中で活動するオタマジャクシたちは、コケばかりでなく
落ち葉や泥の中の栄養分もガンガン摂食しながら成長し、
やがて上陸して池を離れる訳ですから
結果的に池に蓄積された栄養分の除去し、ひいては水質保全に
多大な貢献をしていることになります。
岸をゆっくりと移動しながら栄養分を吸収する黒いうねり。
見ていてあんまり気持ちのいいものではないのですが、
有機質起源の栄養分が過剰に蓄積しやすい里山の池の水環境を守ってくれる
とても大切な命の営みです。
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