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蝶は来ずとも・・・

Yabukanzou_kuru

 

庭では今、あちこちでオレンジ色が揺れています。

この時期を代表するヘメロカリス、ヤブカンゾウです。

庭のヤブカンゾウには3系統あって、一つ目は元々この土地にあったもの、

もう一つは前に住んでいた家の庭から持って来たもの・・・これは、

ニッコウキスゲとして売られていた苗を咲かせたら

何の事は無いヤブカンゾウだったといういわく付き。

ひどいっす、京都にあった(←つぶれた)某山野草通販店。金返せ〜(笑)

そして3つ目は近隣の雑木林である小池城址公園の株。

これまた現地では「ノカンゾウ」といわれていたものの、

現地の群落は林内で光量不足のためいつまで待っても咲かないので

草刈りの際小苗を一本もらって来て検証栽培した結果です。

ノカンゾウはこのあたりではちょい少ないので

実際の開花を楽しみにしていたんですが・・・残念!

ヤブカンゾウは雄しべの一部が花弁化し、

八重咲きになる点でノカンゾウと区別できます。

この雄しべの花弁化はちょっと不安定な性質で、

同じ株でも何本の雄しべが花弁化するかはやや不確定ですし、

より多くの花弁化がみられる株と1本(一枚)しか花弁化しない株が

あるようです。

上の写真の株は見ての通り、1本の雄しべしか花弁化していません。

外花被片3枚+内花被片3枚というノカンゾウのフォルムに

1枚花弁が追加された格好です。

一方下の写真の株は2〜3本が花弁化するため、

花はぐちゃっとした独特のボリューム感を持っています。

この違いはどうやら花弁の形状の違いだけにとどまらないようで、

花弁化する数が多い株は、蜜腺の発達が弱いか見られないみたいです。

上の写真の株にはクロアゲハがしょっちゅう訪れるのに

下のような株ではチョウの訪花を見た事がありません。

ところでこのヤブカンゾウ、遺伝子的には3倍体なので種子ができません。

え?それなのにどうしてこうもあちこちにあるの!?という話ですが、

基本的には古くに中国から持ち込まれ、栽培されたものが

逸出して野生化した帰化植物とされています。

ぐりおが思うには、きっとヒガンバナなどと同様、

飢饉の際の非常食として農耕とともに広がったのではないでしょうか?

田畑の縁や林縁など、いかにもそういう場所によく生えてますし、

実際ヤブカンゾウの若い芽や蕾はクセが無くて美味しいし・・・

種子を稔らせる事が出来ないのに、人が増やして拡げたので

結構な大繁栄ですよね。

しかし、ちゃんとした虫媒花のノカンゾウより、各地で優占しているのは

ちょっと皮肉な気がします(笑)

 

Yabukanzou_konai

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