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「騙し」見抜いたり!

Kobukanidamashi

 

先週末に出掛けた貝殻拾いの成果品を塩抜き洗浄している最中に

死んで打ち上げられた写真の生き物を一緒に拾った事を思い出しました。

貝殻とごっちゃにして傷まないよう、別の復路に入れていたものです。

カニ?・・・いいえ、これが違うんですよ〜。

これ、カニダマシっていう生き物です。

どちらかというとカニよりヤドカリ寄り。

今回のこいつは小さいんですよ。甲羅の幅が6.3ミリ、

脚まで含めても2センチちょいといったところです。

一見して「こいつカニじゃない、きっとカニダマシってヤツだ」

とすぐに思いました。

別にこの手の生物に詳しい訳じゃないのですが、

カニに「似て非なるもの」にはいくつかあって、

例えばカイカムリとか、よく知られているところでは

タラバガニやヤシガニなんかもそうですよね。

子どもの頃、そんな連中に興味を持った事があったのです。

それで、何となく「カニダマシ」という名前が頭の片隅にありました。

カニダマシがもっとも一見して分かるカニとの違いは

歩く脚・・・歩脚が3対(=全部で6本)である点だといいます。

カニは4対(=全部で8本)でしたよね。

でも、よーっく見るとカニダマシにも4対目の脚があります。

極端に小さいため歩く役には立たず、もっぱら甲羅の内側の鰓や

尾部のそうじなんかに使う様です。つまようじみたい(笑)

私がこれをカニダマシだと思ったのはエビみたいに長い触覚です。

カニにも長い触覚を持つ種類がいますが、

磯や海岸で見られる種類ではありません。

赤っぽい色をしていますが、これは乾燥標本にする過程で変色した結果で、

拾ったときは少し黄色味がかった灰茶色でした。

多分甲殻類を茹でると赤くなっちゃうのと同じ様な事が起きたのでしょう。

肉眼では気付かなかったのですが、アップで見ると

甲羅の表面やハサミの雰囲気がヤドカリやヤシガニを彷彿とさせます。

今回のは小さかったので「そのまま乾燥標本にしちゃえ!」と

えいやで展脚だけして乾かしちゃいましたが、

大きいと中身が腐敗しちゃうのでそうはいきませんよね。

右のハサミに白い海面が付着していますが、これもOKとしましょ(笑)

で、種の同定ですが、どうももっともポピュラーな

イソカニダマシではないみたい・・・サイズ、形状、

そして左右のハサミの大きさが不揃いな点から

コブカニダマシとしましたが、あんまり自信はありません。

ご存知の方がいらっしゃいましたら教えて下さいませ。

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コメント

キセルガイの撮影で、殻の汚れ落としに苦心しているのですが、掃除ってやはりブラシで磨くのみですか?

投稿: タケシン | 2013年12月 4日 (水) 07時54分

タケシンさんこんばんは!
撮影用のクリーニングとなると、これは大変そうですね。
ことに小さいキセルガイのクリーニングは結構大変ですよね。

でも、そんな小さい種類には軽く擦っただけでも
殻皮が剥がれてしまう種類が少なくないので、ブラシでごしごしは要注意です。
私は小さい種類はブラシではなく、筆でクリーニングしています。
普通の筆だと頑固な汚れが落ちにくいのですが、
リキテックスなど、アクリル絵の具用の筆は
コシが強くブラシより植毛密度も高いのでおすすめです。

はじめに水浴で全体の付着物に水分を充分含ませて柔らかくし、
折り重ねてたっぷり湿らせたたティッシュやキッチンペーパーの上に置き、
付着した汚れを筆で拭き取っては紙の表面に移して筆を洗う・・・
を繰り返してクリーニングしています。
・・・なんかよく分からない説明ですね(笑)
う〜ん、そのうちブログの記事に書いてみます(追笑)

投稿: ぐりお | 2013年12月 5日 (木) 01時07分

ぐりおさん、ありがとうございます。
説明、よくわかります!
剥がれたり、下手すると破損させてしまうのが問題なんですよね。
一番手っ取り早いのはきれいなものを採集することですが、「ピカピカのものを採集する」と限定すると、キセルって種類を問わず激レアですよね。

投稿: タケシン | 2013年12月 5日 (木) 08時05分

タケシンさん、つたない説明で理解していただけました?(笑)
野外で殻頂部まできれいなキセルを見つけるのは
たしかに簡単ではないですね。
まず数がいるところでないと・・・

ところで私が自分で撮影する時に
いつも悩むのがどの時期の成貝を選ぶかです。
キセルの中には成貝になった直後と性成熟が進んだ完成態、
そして老成した色や殻の表面の質感が異なる種類がままありますから・・・
ハブタエギセルやヒメギセルは、時系列でかなり変化します。

投稿: ぐりお | 2013年12月 7日 (土) 00時32分

確かに、迷いますよね。出版の場合は、心を打つという要素が重要なので、一番ビジュアル的にきれいなものを中心に選ぼうとします。

投稿: タケシン | 2013年12月 7日 (土) 07時59分

タケシンさん、すごく明快なお答えありがとうございます。
無意識に期待していた答えだったようで、
伺ってスッキリしました(笑)
出版と言っても、図鑑だとまたちょっと
違う部分が求められるのでしょうが、
自分が小さい頃に初めて出会った生き物から受けた感動を思い出すと、
心を打つという視点はとても大切ですね。

投稿: ぐりお | 2013年12月 8日 (日) 10時55分

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