« 池の初冬2013 | トップページ | 「騙し」見抜いたり! »

体色も枯れる?

この時期に草はらや雑木林の下草の間を歩いていると

ぴょんと飛び跳ねる昆虫・・・

たいていは越冬バッタのツチイナゴなんですが、

まだギリギリで命を灯している他の種類のバッタに出会うこともあります。

つい先日はイナゴにあう事が出来ました。

イナゴは体に対しての翅の長さで

コバネイナゴとハネナガイナゴの2種に区分されていますが、

写真の個体は翅の端っこが腹部の先端より短いのでコバネイナゴです。

イナゴはとても明るくてハッキリとした

パーマネントグリーンの体色が特徴の昆虫なのですが、

初冬になってから見かける個体の多くが、緑色の鮮やかさを欠いています。

なるほど、周囲の草も枯れて来るからそれに合わせて・・・と

言いたいところですが、どうやらそうでもない気がしています。

老齢化なのか食べ物のせいなのか、低温による代謝不全なのかは

わかりませんが、どうも生理的に色が枯れてきちゃってる感じがするのです。

「体色が枯れる」現象は、他の昆虫でも

この時期になるとしばしば見受けられます。

ポピュラーなところでは赤トンボの体色が褐色に沈んだようにくすみますね。

バナナ虫ことツマグロオオヨコバイや緑色が鮮やかなカメムシ類も、

鮮やかだった黄緑色がウソみたいに黄ばんでくすみます。

ただ、ツマグロオオヨコバイは成虫で越冬し、

春に活動を再開するとまた黄緑色が復活するのを確認していますので

老齢化の線は無さそうです。

越冬明け後に体色が鮮やかになる例で知られるのが

オツネントンボやホソミオツネントンボ。

春を迎えると越冬時の枯れ葉色から鮮やかな水色に変貌します。

こちらは他のトンボ類でも見られるのと同様、いわゆる性成熟ですね。

一方、チョウや甲虫は翅や体表の構造的性質から

外的な影響で色彩が変化する事は殆ど無いようです。

こういう虫たちは標本にした後も変化が少なく、保存性が高いと言えます。

それでも、ゲンゴロウの体側の黄色いラインや

テントウムシの赤や黄色の部分は色がくすんで鮮やかさが失われます。

そう言えば、越冬中のテントウムシやゲンゴロウにも

同じ現象が見られますから、ヒントとしては体液が透けて見えやすい部分が

色彩変化の影響が顕著な部分と考えられるかもしれません。

するとやはり、原因はともかく、体内の代謝が関係しているのでしょう。

いずれにしても霜が降り、落葉がつもり、くすんだ色の昆虫を見ると

過ぎ行く季節とともに命の儚さを感じずに入られません。

 

Inago131126

|

« 池の初冬2013 | トップページ | 「騙し」見抜いたり! »

フィールドノート」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/487746/54089556

この記事へのトラックバック一覧です: 体色も枯れる?:

« 池の初冬2013 | トップページ | 「騙し」見抜いたり! »