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芹葉飛燕草

Seribahien

 

数ヶ月前のこと、同好のM氏から去年の初夏に県南部某所で、

セリバヒエンソウらしき花を見たという話を聞きました。

セリバヒエンソウ(=Delphinium anthriscifolium)は中国原産の外来植物。

日本には明治時代に渡来し、一説によると小石川植物園で栽培されていた株が

広まったものだとか・・・真偽の程はわかりませんが(笑)

東京都内とおもに西側の近郊では今やそれほど珍しくもない帰化植物です。

私自身も多摩地域や神奈川県の東京寄りでは何度か目にしているのですが、

茨城県内ではまだ確認していなかったので、M氏に案内していただき

自生状況を確認してきました。

場所はやや湿った山際の道端で、訪ねた時は日陰になっていましたが、

午前中はよく日が当たりそうな環境です。

東京や神奈川で見た自生環境によく似た場所でした。

春の花ですから開花はとうにピークを過ぎ、花そのものはちらほら程度。

早く咲いたと思われる花のあとにできた朔果はすでに開いて反り返り、

種子をこぼした後でした。

上の写真は茎の開花位置を中心に撮影した草姿。

なるほど、葉はセリバと言われればそんな風に見えますが、

キク科っぽい切れ込み方にも見えますね。

ヒエンソウの名は花型をツバメの飛び姿に例えたものです。

下の写真は花のアップ。

薄紫の涼しげな花はディルフィニウム属特有のつくりですが、

ディルフィニウム属から分けられたコンソリダ属も同様のつくりです。

我が家で栽培しているコンソリダ・アジャシス(=Consolida ajacis)も

ついでに並べてみました。花のつくりはほとんど一緒である事がわかります。

 

Seribahien_up

Consolida_ajacis1406

 

セリバヒエンソウ、ついに茨城にもやって来たんですね。

でもこの植物、種子は多少弾けるように飛びますが、綿毛も無く

ひっつき虫タイプでもなく、本来やたら広がる植物ではない筈です。

現に明治の渡来といわれながらもそれほど爆発的に広がってはいませんし、

東京西部や神奈川で話題になったのもそれほど古い話ではありません。

きっとこれ、人が意図的に広めているんだと思います。

ウェブ上でセリバヒエンソウの事を調べてみると、

この花は多くの人に愛されているというか・・・少なくとも

かなり好意的に見られている花のようです。

確かにきれいで可愛いですもんね。

種子を庭に播いた、とか近所の道端に植えてみた・・・なんていう

エピソードが書かれたサイトも実際に複数ありました。

そういう行為を全面的に否定するつもりはありませんが、

その場合は、ぜひ園芸植物として、完全管理が出来る庭や鉢に植えて

野外に広がらないようにしていただきたいと思います。

可愛いと思うのなら、どうかそうして下さいませ。

そうでないと、オオキンケイギクのように、社会的な悪者に指定され、

栽培そのものが禁止されてしまいますから。

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