フィールドノート

筑波山の紅葉状況

今日はお空が真っ青で、雲が全く見当たりませんでした。
少しガスってましたけどね・・・
来週は雲が出やすいそうなので、思い切って筑波山に登りました。
あ、もちろんお仕事ですよ(笑)山頂付近の紅葉のカットを
撮影しなくてはならなかったので・・・

9:00に家を出て、10:20のケーブルカーに乗りました。
この時期、日が短いので太陽の位置もままなりませんが、
何より光線の色が黄色くなっちゃうのが早くて困ります。
午後2時を過ぎると、日射しが黄ばんでもう夕方色なんですよねー。
ですから、どうやら雲は出そうも無いと分かった時点で
ダッシュで行動する必要があります。

山頂はやっぱりもやっとしていて残念でしたが、
数日前に地デジで見た筑波山の紅葉情報は「見ごろ」だったので
おそらく今日を逃すと撮影は難しかったでしょう。
土日も良さそうですが、人がたくさんでしょうから、
きっとゆっくり止まって撮影どころではありません。

で、肝心の紅葉なんですが、いまいちですね〜・・・
タイミングがどうとかって言うより、
やっぱり色が出る前に殆ど落葉しちゃってます。
それでもブナは木によってはまあまあの色付きのものも
これからきれいになりそうなものもあったのですが、
オオモミジやウリカエデなどの、ブナの黄色に赤いアクセントを添える
木々が、葉傷みや落葉が進んでしまっていて、う〜ん、残念!
だから遠景で見ると秋というより、既に冬木立みたいでした。
でも、中低木のささやかな紅葉はそれなりにきれいだったし
マユミやツルウメモドキの実も彩りを添えていました。

ブナに関しては、まっ黄色じゃないオーカーイエローから
きつね色に染まったあったか系の黄色い濃淡が楽しめました。
写真はその一つ。あまり黄色くない部分のアップです。
逆光でちょっと影絵風なところがきれいでした。

全山紅葉!みたいな状態はもともと望むべくもありませんが、
点描のように部分的な秋を拾うのなら
今しばらくは楽しめそうですね。

Tsukubasan_buna

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八溝山周辺の紅葉状況

曇っていたせいなのか、朝から温かでしたね。
そこそこ晴れた日中は最高気温は23℃まで上がりました。
ちなみに最低気温は12.5℃。
これは夜になって出た気温で、朝方はもっと高かったのだと思います。
日中はなんとかもってくれたお天気でしたが
夕方から雨が落ち始め、夜になって本降りに・・・
やや強い北東の風を伴った横殴りの降り方で、現在は少々荒れ模様です。

このところどうも仕事が土日に集中し、
11月に休みが取れる日曜日は今日だけなので、
今日は茨城県の北部に買い物&紅葉見物に出掛けました。
買い物といっても道の駅や直販所を巡る、
旬の野菜や山のキノコがお目当ての買い物です。

水戸インターで降りて、城里町から常陸大宮市を通り、
峠を越えて大子町に入りました。
上小川の駅の近くで国道118号に合流するのですが、
このルートだと袋田の滝に向かう車の渋滞に巻き込まれるのが心配でしたが、
お昼前という時間帯も幸いしたのか、
順調に滝の入り口も大子の町も通過し、
思惑通りの所要時間で今日の最も遠い目的地、八溝山山頂に到着しました。
八溝山の標高は1022メートル。
全く大した事ない標高ですが、これでも茨城県の最高峰!
ブナやダケカンバ、カラマツなども見られる紅葉の奇麗な山です。

この山には五名水といわれる湧水があり、中でも湧出量の多い
金性水(きんしょうすい)は手軽に汲めるよう整備されていて、
美味しい軟水。天然のものなので生水をそのままとは書けませんが、
この水を湧かして現地で飲むコーヒーは毎度のお楽しみです。
今日はちょうどカエデ類の紅葉がそろそろ見頃というあたりで、
温かさも手伝って軽装でも爽やかな山の空気を満喫できました。

写真はその金性水の近くで撮影した森の様子です。
赤い低木はハウチワカエデですが、真っ赤に色付いた葉と
まだ緑が鮮やかな葉が混在しています。
他にもイロハモミジ、ウリカエデ、ヒトツバカエデなどが
美しい錦を織りなしていました。
ここの紅葉が見られるのはせいぜい次の土日あたりまでで、
それを過ぎると一斉の落葉となりそうな感じでした。

八溝山を降りた八溝川沿いや、沿道の紅葉はまだ2〜3週間はいけそうです。
大子でも常陸大宮でも気になったのは、
まだカエデ類が紅葉のピークを迎えていないのに、
かなりいい色に染まって来たイチョウが多いこと。
今年はイチョウの黄葉がかなり早くなりそうです。

Kouyou_yamizo_1101

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寒い登山でした

今日は子供向けの筑波山自然観察登山の講師でした。
ハナからお天気は望めませんでしたが、出掛ける前から肌寒い朝で
雨だけは降らないでねー・・・と、祈りながら家を出ました。

つつじヶ丘からの登山でしたが、人が多いのにまずびっくり!
例年の紅葉にはまだ早いとはいえ、登山道は大渋滞でした(笑)
これで晴れていたら、一体どんなことになってたんでしょう(汗)

標高750メートル付近から、ぐぐっと体感気温が下がりました。
北寄りの風が筑波山の斜面に当たって、
冷えて雲が発生している中に入ったのです。
これが体に触れると、ものすごく体温を取られるんですよー。
おまけに山登りでかいた汗も急激に冷えるので、寒いことこの上無しです。
子供たちには上にはおる服装をアナウンスしていたのですが、
それでは間に合わないくらいの寒さでした。
気温は10℃前後だと思いますが、肌を撫でる雲と冷えた汗のせいで
体感的には更に2〜3℃低い感じです。

自然の方も、植物の観察はできますが、昆虫などは活動しない温度でした。
日射しも無いので、動くものはほとんど見られず残念。
何だか今年は落葉が早くて、ちゃんと紅葉せずに
少し色が出掛かったところで葉が落ちてしまうようです。

写真は男体山頂に近い立身石(りっしんせき)という、
眺望の良いところからのカットです。
晴れていれば絶景ですが、湿った冷たい空気におおわれ
遠くは白く霞み、近くは暗く沈んでいます。
まあ、雨が降らなかったのが救いです。(途中ポツッと来て焦りましたが)

今日みたいな天候の登山では、なるべく雨具は持って登りましょう。
雨の用心というより、防寒。
上着をはおった上から雨具を着ると、強力なウインドブレーカーになります。
あと、汗を取るにも首周りの防寒にも使えるので、
タオルは2枚持っていくことをお薦めします。
1000メートルに満たない筑波山でも、この時期の登山は
天候次第で侮れないものになると、あらためて感じました。

From_risshinseki


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小町の里は実りの秋

今日はお天気こそ予報で言うほど良くなかったものの
空気はほんわり温かかったですね。
じつは仕事で土浦市の新治地区に出掛けたのですが、
現地を自転車で回るのにはちょうど良い陽気でした。

いわゆる平成の大合併で、筑波山塊の東南端にあたる旧新治村は、
南に隣接する土浦市と合併しました。
ここは現在のつくば市に属する小田や北条、神郡などと繋がりの強い
山懐の長閑な里で、小野小町の伝説が残る地域です。
山麓は暖気が留まり易い地形なため、
冬場も比較的温暖でミカン類の栽培が盛んです。
訪れた今日もそろそろ色付き始めたミカンの実が畑でも庭先でも
たわわに実って出迎えてくれました。
カキの栽培も同様に盛んなので、本当にそこらじゅうに
丸いオレンジ色がちりばめられていました。
見ているとなかなか幸せになる風景です。

ここには小町ふれあい広場というちょっとした観光拠点があって、
産直販売所やそば打ち体験、そしてもちろん地粉打ちのそばを楽しむ
食事処も揃っています。
今までは休日にここで遊んで帰っていたのですが、
今日の仕事はここで借りたレンタサイクルに乗って、
近隣の社寺や史跡などを調査する事です。
名前は知っていても初めて見るさとのお寺や史跡は想像より立派なもので
当地が歴史的に筑波山と繋がりが強かったり、
土浦の奥座敷的な位置づけだったりすることが垣間見え、面白い探訪でした。

しかし何より気に入ったのは、山懐に入った地形の効果なのか
果樹と水田のコントラストが織りなすさとの風景の味わいなのか、
何ともほっとできる山里の景観と空気を楽しめた事。
これは多分車に乗って回ったのでは感じられなかった事だと思います。
自転車や徒歩で流れる時間と風景がマッチしているのでしょうね。

写真は小町ふれあい広場の裏手を登って来た一角で、
奥に見える道路がずうーっと左にカーブし、
今いる場所まで袋状に巻いています。その内側は水田ですが
水を引く都合で、まるで葉脈の様な区割りになっています。
私の背中に当たる道路の対岸に、とっても素敵なお店を見つけました。
「小町茶屋」という民家の納屋を使ったお店で、
コーヒーやお茶の他、全て手作りの美味しいそばぜんざいや
そばすし(中にそばがはいったいなりすし。薄味で香り豊かな絶品!)
等も楽しめるのですよ。

このお店は、とても気に入ったのでプライベートで来たいと思いました。
その際にもう少し詳しく紹介したいと思います。
それにしても自転車で坂道を上り過ぎ、ちょっと足が疲れました。
明日の筋肉痛が恐ろしいです・・・(笑)

Komachinosato_ta

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森のドッキリコーン

この三連休はまずまずのお天気で、行楽日和が続きましたね。
紅葉にはまだちょっと早いのが惜しいところです(笑)

今日はお隣の阿見町にある小池城趾公園で
いばらき森林クラブ主催「秋の植物観察会」の講師をして来ました。
先週の台風で折れた枝が痛々しいところもありましたが、
森林クラブのみなさんが手際良くこりを片付けてくれるので、
見る見るきれいになって行きます。
集めた落ち枝はチップや燃料に使うのですから、全く無駄がありません。

この場所にはハバヤマボクチという立派なアザミがあるのですが、
ここ数年数が減ってしまい、この秋は花を見ることが出来ませんでした。
そこで、昨年ここで採取したハバヤマボクチの種子を
無菌状態で苗にし、その後さくら上池のクヌギの下に植えて育てた
15本の苗を、参加者のみなさんと移植しました。
上手くいけば、来年の今頃は咲いてくれることでしょう。

観察会のあとはかまで焼いた炭を使って、
サンマの塩焼き(だいこんおろし付き、スダチもしぼって最高!)が
振る舞われ、これだけでも来た甲斐があったー!美味しかったです!!
森林クラブの皆様、お疲れさまでした。そして、ご馳走様でした!

で、写真は観察会の途中で見かけたサトイモ科の多年草、
マムシグサの果穂です。すごい色ですね。
実際、林の中ではかなり遠くからでも目立ちます。
近づいてみると、トウモロコシによく似ています。
先端から熟してゆくので、付け根側はまだ緑色をしてますね。
丸い木の実は美味しそうに見えますが、
こういう風にぎっちり並んでいるとなんだかとっても危険な雰囲気。
実際、この実にはサポニンという毒性分があり、食べると嘔吐や下痢を
するだけでなく、症状が重いとめまいや痙攣も起こしてしまいます。

しかし鳥は平気な様で、この実が全部完熟して来る頃に
北から渡って来るジョウビタキやツグミの仲間は喜んでついばみます。
そして、種子を散布する訳です。
森で目立ってるこのドッキリコーン、かなり面白いアイテムですが
みなさんも決して口には入れないでくださいね。

Mamushigusa_mi

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レンコンの収穫

秋晴れでした。谷間の晴天のとのことですから、
明日からまたくずれるらしいですね。
まだ空は晴れ間が多いので、十六夜の月はまん丸に輝いています。

今日は霞ケ浦湖畔で自然観察ウォーキングの講師の仕事でした。
霞ケ浦は湖畔の殆どを堤防に囲まれていますが、
この堤防の上を自然や景色を楽しみながら歩くというものです。
もちろん歩いたのは湖畔のごく一部分ですが、
気温の方も暑すぎずちょうどいい感じで、
広々とした湖畔の開放感を楽しみながらのひとときでした。

歩いたのは土浦市のはずれの石田地区から沖宿にかけて。
ここは湖岸に面してハス田が広がっているところで
夏場など一面に広がるハスの葉の青緑色は見事なものです。
秋を迎え、そのハスの葉も少し黄色味がかってきていました。
そして、早いところではレンコンの収穫作業も始まっていましたよ。

高水圧の水流を放射し、泥に埋まったレンコンを掘り出します。
この水流を使った収穫法が普及するまでは、
レンコンの掘り出しは本当に辛い作業だったそうです。
栄養たっぷりの黒い泥の中からは次々と真っ白なレンコンが姿を現します。
写真はそうして収穫したレンコンを選別し、洗っているところです。
出荷を待つトラックの荷台のレンコンの丸まるとして見事な事!

レンコンの栽培には大変な量の肥料を投入します。
「レンコンは肥料に飽き無し」というくらいなもので、
寒中から春先にかけ対比や鶏糞などの有機質をふんだんに撒きます。
じつは、この大量の肥料が霞ケ浦の富栄養化に拍車を掛けている、
との批判がある事も事実です。
しかし、この富栄養なハス田水域を好む希少種の水生植物があったり、
コイやフナをはじめとする淡水魚の産卵に
ハス田やその周辺の環境が一役買っている事もまた事実。
人の営みと水辺環境のかかわりも単純ではありません。

最近進められているハス田の耕地整理事業により、
ハス田の肥料分が霞ケ浦に流入することはある程度抑制されるようです。
霞ケ浦あってのハス田ですが、ハス田あっての霞ケ浦でもあるよう、
持続可能な相互関係が築けるといいですね。

Renkon_shukaku

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筑波山では久し振り!

今日はぱっとしないお天気でしたが、暑くも寒くもないというか、
人間が活動するのにはちょうど良いと言われる気温帯だったでしょうか。
ぐりおは朝から東京都内へ出掛けました。
「ビオトープ計画管理士 2級」の試験日だったのです。
手応えは・・・よくわかんないです。出来た様な自信が無い様な・・・
まあいいや。とりあえず帰りの山手線が確か1編成しかないという
開業当初のチョコレート色に塗られた電車だったのでラッキー!・・・かな?

さてさて、写真は昨日に続いて筑波登山で出会った昆虫です。
コンデジでパパッと撮ったのでいまいち見づらい画像ですが、
脚の付け根の方(腿節)が赤いのがわかりますか?
この特徴から名前が付けられた、その名もアカアシクワガタ。
人気昆虫のクワガタムシの中にあっては、ややマイナーな種類です。
平地で見かける事は殆ど無い山地性のクワガタで、
コナラやクヌギにミズナラが混じり始めるようなあたりからよく見られます。
関東の落葉樹林で言うと大体ミヤマクワガタとかぶる生息環境でしょうか。
しかし、ミヤマクワガタが夏場にしか見られないのに対し、
アカアシクワガタは10月になっても成虫の活動が見られます。

アカアシクワガタにはもうひとつの生息タイプがあります。
それは標高が1000メートルを超えるようなところの
ヤナギ類の多い河畔林や湖畔林です。
こういう場所だとヒメオオクワガタと混棲していることが多いようで
落葉樹林よりも生息密度が高い様に見受けられます。

筑波山では、以前は筑波山神社のあるあたりでも見かけましたが、
最近は見ることがとても少なくなりました。
写真の個体も随分久し振り・・・
筑波山で見たのはおそらく7〜8年振りだと思います。
以前はつつじヶ丘駐車場の自動販売機の灯りに飛んで来ているものを
夜にドライブに出掛けた際に拾ったものです。
筑波山に於いては、ブナと同様
温暖化の脅威にさらされている種類のひとつ。
何とか残って欲しいものです・・・

Akaashikuwagata_2

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旅立ち間近? -アサギマダラ-

今日は筑波山で観察登山の催しでした。
今年は残暑がきつくないので、登山には助かるお天気が続いています。
でも、やはり筑波山でも少雨傾向が甚だしく、登山道は土埃が舞い上がり、
何年も枯れずに耐えていた大株のシノブシダが枯れていました。
ブナ林の中も乾きが激しく、
動植物にとっては辛い日々が続いているようです。

筑波山にはマダラチョウ科(タテハチョウ科)の旅蝶、
アサギマダラが見られます。
女体山、男体山の間にある御幸が原周辺では、夏場ともなると
上昇気流に乗って集まって来たアサギマダラが、花を訪れ吸蜜したり
ふわりふわりと戯れる様に舞い飛ぶ姿が間近に観察できます。
早い年だと9月の今頃には山を下りてそれぞれに移動を始めるのですが、
山腹、山頂付近ともに今年はまだ多くの個体が見られました。

大きく美しいこのチョウは一般の観光客の方の目にもとまるようで、
道ばたの花にとまる姿を多くの方が立ち止まってカメラに納めていました。
このチョウ、人を恐れないという訳ではないのでしょうが、
割と無頓着に人の脇や頭上を飛び回ります。
勝手な見方をすると愛想を振りまいているような感じもします。
だからでしょうか、このチョウ、登山道のあちこちで人気者です。

本格的な秋の到来とともに筑波山から姿を消すアサギマダラ。
一体どこへ消えてしまうのか、それはまだ謎に包まれたままです。
我がさくら上池では、しばしばアサギマダラが現れますが、
それは初夏と10月に限られます。
初夏に現れたものはたいていすぐにいなくなってしまいますが、
筑波山の方に移動するのかなー・・・と想像しています。
どこからやってきたのかは全くわかりません。

10月に現れる際は、2〜3日とどまるようです。
満開のフジバカマで盛んに吸蜜しています。
これは山の方・・・筑波山の方から降りて来たのでしょうか?
どこへ向かうのかはやはりわかりません。
でも、年が明けた1〜2月に房総半島でアサギマダラを見たという話を
聞いた事があります。もしかしたらそちらに向かうのかも・・・
今度庭に現れたら、記録のマーキングをしてみようと思っています。
謎めいたこの旅蝶にはとてもロマンを掻き立てられます。

Asagimadara090926

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鈴の鳴る木

秋の大型連休も終わってしまいましたー。
この次にこのような秋の大型連休になるのは6年後だそうですね。
その時は少し遠くにお出掛けできるよう、貯金を始めなくちゃ・・・(笑)
それにしても高速道路の渋滞が凄かったですよね。
あの中に自分が混ざるのはやっぱり避けたいな〜。

さて、だいぶ日暮れが早くなってきた今日この頃、
薄暗いうちは静かな庭の木が、真っ暗になると一斉に鈴の音を響かせます。
それはまるで枝という枝に小さな鈴がたくさん揺れて、音が降り注ぐ様です。

この鈴の音の正体は写真の昆虫、アオマツムシです。
スマートな緑色の体には削り出したようなエッジがあり、
このエッジのラインに脚も触角もキレイに揃えて
植物のふりをするのが得意で、
このポーズで葉の上にじっとされるとなかなか見つける事が出来ません。

じつはアオマツムシは外来昆虫。原産地は中国だと言われていますが
かなり以前から(人為的な?)分布拡大があったようで、
日本では1900年頃には既に入っていたようです。
日本で爆発的に殖えたのは1970年代と言われていて、その理由も
街路樹・造園樹苗の移動が関係しているとか、自然の乏しい都市部の
植栽樹に在来種がいなくなったためニッチが出来たとか諸説ありますが
ハッキリしないのが実際のところ。
自分の体験として言えるのは、1968年まで東京に住んでいた時は
この虫の記憶がまったくないのですが、
東北暮らしを終えて1974年に再び東京に戻った頃には
ありふれたフツーの虫になっていました。

そういえば、日本の鳴く虫(コオロギの仲間で)で
樹上性の種類はそれほど多くなく、カネタタキやクサヒバリなど
その殆どがアオマツムシに比べるとずっと小型です。
その辺にアオマツムシが入り込む隙間があったのかも知れませんね。
森がざわめくかのような鳴き声は在来の鳴く虫の声をかき消し、
その繁殖を阻害するという指摘もあるようです。
しかし、一方でヒヨドリなどによる捕食にもあっているみたいです。
以前11月にヒヨドリの糞をしらみつぶしに調べたところ
多くのアオマツムシが含まれていて、昆虫が乏しくなった晩秋には
ヒヨドリはアオマツムシへの栄養依存度が高くなっていると感じました。

種ごとに「調べ」を持つ在来の鳴く虫とはひと味違う一斉大合唱、
都会では秋の風物詩にもなっているようですが、
私的にはコオロギ系よりもセミに近いものを感じてしまいます。

Aomatsumushi2009

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蝦蟇の油売り口上

今日は筑波山に登る仕事でした。
筑西市・桜川市からやって来た子供たち総勢70名での登山です。
筑波登山ルートの中でもけっこうキツい筑波山神社から
ケーブルカーの宮脇駅の横を抜けて登るコースです。

参加者と合流する神社の境内に早めに着いたところ、
山門の脇でちょうど名物の「蝦蟇の油売り口上」が始まったので
久し振りに見物させてもらいました。
ちなみに見物したからといってお金をとられる訳でも
蝦蟇の油薬膏を売りつけられる訳でもありませんので、
純粋に神社参拝や観光のセットとして楽しむことが出来ます。
何だか申し訳ない様なお得な話です(笑)

もちろんタダだからといって粗末な口上などということも全く無く、
半分以上流れを知っている私でも毎度それなりに楽しめます。
ちなみに今回口上をなさっていた方は顔の表に並ぶ部品のひとつひとつが
俳優の藤岡弘似の印象がある、その出で立ちもバシッと様になった
違和感のない方でした。
(部品は藤岡似でも並び方と輪郭が違うので顔としては似ていないですが)
(↑あ、だからって別に褒めてないとかいう訳じゃないです念のため・・・)

ちなみに、ご存知の方も多いことと思いますが、
筑波山といえば「四六の蝦蟇」なんですけど、
別に筑波山のヒキガエルが他地域のものと足の指の本数が異なる・・・
などということはありません。
筑波山のがそうなら、全国的に四六の蝦蟇です。
すなわち、前脚の一番内側の一本が瘤状に変化しているので
一見四本に見え四六の「四」。
後脚のやはり内側に番外指と呼ばれる瘤状の部分が
5本の指の他についているので、これを指と見立てて四六の「六」です。

モノは言い様、ということですが、
話術の中で共通点や差異を強調することにより
人の共感や同意を得やすくなる事例は少なくないようです。
昔のエラい人には、こういうテクニックに長けていた方が
多かったのではないかと思います。
現代のエラい人はどうも逆撫でするのはお上手ですが
気分良く大衆の同意を得る技術に疎い方が目立つ様な・・・
もっともちゃちなバラまきでいちいち踊っているようでは
タカを括られても足元を見られても仕方ありませんけどね。

Gamanoaburauri

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迫力の重装甲 -シロコブゾウムシ-

今日は調査の仕事で一日中霞ケ浦の湖岸を歩きました。
堤脚水路という、堤防に沿って作られた水路内の水生植物を調べます。
あまりいいとは言えないお天気でスタートしたのですが、
午後からはいきなりの日射しにくらっと来てしまいました。
逃げ場の無い堤防沿いは風があっても辛かった〜!

と、いうわけで庭の写真を撮ってる時間もなく、
帰宅時に玄関先で見つけた虫をモデルにスタジオ撮りです(笑)

この昆虫、シロコブゾウムシといいます。
写真のバックが真っ白だから、白く見えませんね。
でも、ゾウムシの中にあっては、相対的にかなり白い方です。
象の様に吻が細長いからゾウムシなんですが、
シロコブゾウムシはさほど吻が細長くありません。
すごーくゴツゴツしてて硬そうでしょ。
実際硬いです。甲虫ですから硬いのはもっともなんですが、この種に限らず、
ゾウムシは甲虫の中でも、特に体が硬いものが多いです。
あと、しっかりとしがみつく脚の力の強さにも驚かされます。

ボディの表面はむらなくしわのような凹凸があり、
一見植物の硬い種子のようにも見えます。
この凹凸がバルジのような強化構造となり、ただでさえ厚い装甲を
一層丈夫なものにしているのかも知れません。
樹皮のような質感で目立たなくする効果もあるのでしょうか?

こんなにしっかりした鎧を身に着けているのに、
彼等は決して攻撃的ではなく、植物食のおとなしい昆虫です。
シロコブゾウムシはマメ科の木本やクズでよく見られ、
我が家ではヤマハギについていることが多いです。

そういえば草食恐竜にこんなグループがいましたね。
やっぱり鎧竜とか言うんじゃありませんでしたっけ。
いかつい姿に似合わぬ優しそうな目をしているあたりも
よく似ている様な気がします。

Shirokobuzoumushi

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梅雨の穀倉地帯

今日は仕事の打ち合わせで利根川沿いの小さな町、
稲敷郡河内町に出掛けました。
わが町牛久市からだと概ね車で30分ほどのところです。
河内町はお隣の稲敷市と連なる、霞ケ浦南岸を代表する早場米の産地、
そして北関東有数の穀倉地帯です。
まあ、言っちゃナンですが水田:集落が9:1で存在し、
他には何も見当たらないくらいの風景です。

今日は一日湿気をたっぷり含んだ空気に包まれ、鈍くもやった曇天。
しかし、一面の水田は陰ってなお力強い若緑色をたたえていました。
延々と続く緑の絨毯と、それを延々と覆う鉛色の空・・・
そんな中、至近距離にこつ然と現れた鉄塔のオレンジが
ちょっと不気味なサイケデリックさで、
ツートーンの景色に干渉していました。
不思議な事に、これはこれで美しいと感じてしまいました。
今日の特別なロケーションがそう思わせたのでしょうけどね。

打ち合わせの余談に、
このあたりの稲作のお話をちょっと伺ったりしました。
お邪魔した地区では、自分の家の田んぼを自分で耕作しているのは
二十数軒の農家のうちわずか六軒だけで、あとはみな委託耕作とのこと。
ほとんどの若い世代はサラリーで生計を立てているそうで、
稲作に未来を感じられずにいるのは、中山間地域と何ら変わりません。

これほど圃場整備が進み、機械耕作向きな環境であっても
やはり日本の稲作は大きく揺らいでいるようです。

Tanbo_in_kawachi

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謎多き糞虫?

私は子供の頃から虫が好きでしたが、小学生時代といえば、
やはり夢中になっていたのは甲虫です。
チョウもトンボも好きでしたけど、甲虫は特別。
体が丈夫なので持っても掴んでもその感触を確かめる事が出来るし
ケースにとじ込めて持ち帰っても傷んで可哀想な事にならないし、
なんと言ってもカッコいいし・・・

ただ少し友達と違っていたのは
あまりカブトムシ、クワガタムシに限った関心ではなく、
形が面白かったり、色が美しかったり、生態が変わっていたりする甲虫を
もう夢中になって追いかけてしまうところでしょうか?
しかし出会いにはどうしても限りがあり、
図鑑で見て「この虫に会いたい!」と強く願いつつも
ついに叶わず長じてしまった・・・という種類も沢山います。

写真のコガネムシもそんな一種でした。
名前はムネアカセンチコガネ。センチコガネといえば、
ダイコクコガネやマグソコガネ、エンマコガネとならぶ代表的な糞虫。
あの有名なスカラベ(糞ころがし)にやや近いグループです。
ところが、ムネアカセンチコガネはセンチコガネと異なり、
糞をさがせば見つかるという種類ではありません。
本当は何を食べているのか、どのような繁殖形態なのか、
その生態の多くはいまだに謎に包まれているのです。
ただ、いろんな観察例から、
●芝地に好んで生息しているらしい
●分解の進んだ古くなった獣糞にいた
●地中にキノコの菌糸が多いところから見つかる
などといった断片的な情報が少しずつ見えてきています。

子供の頃から全国を転々としていた私ですが、
このムネアカセンチコガネを手にする事はずっと叶わぬ夢でした。
ところが、茨城に引っ越して来てからは毎年見つけています。
大抵は灯火に来た個体を拾うのですが、
今回は夕方庭をとことこ歩いていた個体です。
当地では決して多いとは言えないものの、毎年数個体は必ず見かけます。
しかしそこは謎に包まれている虫らしく、「何かをしている」ところには
残念ながら一度も出くわしてはいません。やはり謎の虫です。

それにしても、丸くて可愛いでしょ。
写真の個体はオス。
オスの頭部には「突起」と表現してしまいそうなごく小さな角があるんです。
胸部背面にも独特のでこぼこがあり何だか恐竜みたいです。
前脚がギザギザしている理由はカブトムシやクワガタ虫と同様、
土や腐植をかき分けて潜るための構造です。
後脚を翅の縁に擦りつけて「シャアッ、シャアッ」鳴く様な音を発します。

丸くて毛むくじゃらで角があって橙と黒のきれいなツートンカラー・・・
やっぱりこの虫、魅力的です。

Muneakasennchiclip

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エアロダイナミックス

ついに当地でも30℃を突破しました。本日の記録は30.5℃。
最低気温は18.5℃でしたから、やや日較差がありましたね。
これから段々、こんな日が当たり前になるんですね〜(吐)

今日はガマズミの木陰で、
羽化したばかりのキイロスズメというスズメガを発見。
思い切り近づいてもおとなしくしてくれているので、
じっくり撮らせてもらいました。

キイロスズメはスズメガの中では「中の大」位の大きさで、
色は地味ですが形は典型的なスズメガフォルムをした種類です。
かねてよりその航空力学的に優れた形状には感服していたので、
特にジェット戦闘機っぽく見える、後方の浅い角度から撮影してみました。
フォルムを捉えやすいよう、
輪郭を抽出してバックはモノクロにしてあります。

どうです、この前翅の形状!まさに戦闘機の主翼でしょ。
可変後退翼なんですよ!F14トムキャットに似てますね〜。
横一文字の細いラインが翼とフラップの境界みたいでカッコいいー。
前翅の付け根にちょこんと覗いているのが後翅。
スズメガは鱗翅目の中でも特に前翅と後翅の面積比が大きいんですよ。
この小さな後翅は戦闘機の水平尾翼のように全体が動いて角度を変え、
方向舵やスタビライザーの役目をするようです。

そして胴体、前側のヤマの様に盛り上がった部分は前胸背板、
ここに主翼である前翅をパワフルに動かす強力な筋肉が納められています。
この部分の盛り上がりも、前から後に流れるライン、
頂部から前翅に連なるライン、
どれをとっても美しい三次曲面で構成されています。
ここはF16や日本のF2のキャノピー形状によく似ています。

それから胴体全体を覆う滑らかな体毛の流れ!
蛾の胴体はムックリとした毛に覆われたものが多いのですが、
スズメガの毛はぴったりと寝ていてつるっとした印象。
イヌで言うと普通の蛾が柴犬やコーギーだとすると
スズメガの毛はドーベルマンとかダルメシアンみたいな感じです。
おそらくこれも、彼等独自のエアロダイナミックスなのでしょう。
もしかしたら毛の重なりが作り出す溝は空気を乱さず後方にスムーズに流す、
ディフューザーの効果があるのかもしれません。
スピード社の水着みたいに・・・

こんな体構造を持つスズメガは、
もちろん蛾の中でも比類無きスピードスターです。
一直線に飛行する際のスピードなら、
蝶のアゲハ類やタテハ類にも負けないかもしれませんね。

昆虫の美しさは、往々にして理にかなった機能美であるようです。
人間が計算で作り上げた工業デザインがこれらに似通っているのは、
とても興味深い事ですねー。

Kiirosuzume

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小学校の田植え

今日はカッと晴れました。
でも、昨夜の雨の後は冷え込みましたから、朝は結構寒かったですよ。
最低気温は11.5℃まで下がりました。最高気温は25℃、夏日でした。
昨夜は池に今年最初のヘイケボタルが光り始めました。

さて、我が家の北側約300メートルあまりの所に
牛久市立神谷小学校があります。
当然うちの子供もそこに通っている訳ですが、
この神谷小には自然環境学習のためのフィールドとして
学校林としての雑木林「わくわくランド」、
林に隣接したミニ農園「すくすく農園」
林と農園の境にたたずむビオトープ「ふれあいの池」、そして、
学校下の休耕地を再生した「学校の谷津田」があります。
すごいでしょ!
農園とビオトープはともかく、学校林に谷津田ですから・・・
実際これだけのフィールドを擁した小学校はそうはないと思います。

今日はその谷津田で、少々遅めの田植えが行われました。
初夏の日射しは強烈でしたが、幸いカラリとした心地よい風が吹いて、
みんな気持ちよく田植え作業ができたようです。
泥まみれになるのをいやがる子もいるのかと思いきや、
みんな手足を真っ黒にしながらも実に生き生きと早苗を植え付けていました。

一連の環境学習では、牛久市の委託を受けたNPO法人「アサザ基金」が
全面的にバックアップをしています。
企画から実施プログラムまでのコーディネートはさすがに手慣れたもので、
昨年度は「自然環境功労者」として、環境大臣表彰を受けています。

ただ、最終的なこの事業の目的である
「小学校を拠点とした地域で支える環境保全」に持っていくためには
実施のところまだまだハードルがありそうです。
学校とアサザ基金が進めるこの環境教育の活動に、
地域がどれだけ連携して全体的なうねりに持っていけるのか、
ここから先は地域力が問われる段階・・・各地の活動でも
多くの場合ここで行き詰まることが多い、というのも事実です。

個人的には、神谷小の取り組みは大歓迎!
至近距離の関係にあるさくら上池と決して無縁ではないからです。
実際、さくら上池にカワセミが現れるのも、
さくら上池とこの谷津田、さらにはほぼ同距離の牛久自然観察の森が
それぞれビオトープネットワークとして機能している証拠だと思います。

神谷小の池と谷津田では、
ウシガエルやアメリカザリガニの駆除も進めているようです。
上手く駆除が進み在来の生態系を取り戻せれば、
今度はさくら上池のヘイケボタルが
神谷小の谷津田に進出する日が来るかも知れません。

Kamiyasyotaue

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谷間の星は昼に咲く

今日は昨日と比べまたまた気温が高く、日中は23℃。
日射しの後押しもあり少々暑さを感じました。

田植え直前のこの時期は、水生昆虫の観察に適した季節。
殆どの種類が越冬明けとなり、繁殖のために田んぼに出てきます。
いつも覗いている県北部のフィールドへ出掛け、
水生昆虫の様子を覗いてきました。

水生昆虫と言ってもいろいろいますが、今回対象としているのは
田んぼや池で見られる甲虫やカメムシの仲間です。
あまり小さいものは採集して同定しないとわかりませんが、
その手のちび助は対象外です。
甲虫で一番目立ったのはシマゲンゴロウ。
クロゲンゴロウとゲンゴロウ(ナミゲン)も見る事ができました。
出現の遅いコシマゲンゴロウはまだ少なく、ハイイロゲンゴロウは
全く見られませんでした。
カメムシ類の方はミズカマキリが目立ちましたが、
タイコウチやタガメも少数ながら元気な姿を見かけました。

その後河原でカジカガエルの声を聞きながら春植物の様子を確認。
例のダムになる場所で、ニリンソウやキクザキイチゲの根茎を
少々採集、写真はその際に付近に咲いていた花のひとつです。
この花、わずか5〜6ミリの大きさしかありませんが、
可愛い星の形をしていて、雄しべや柱頭の形状を見ると
キキョウ科である事はすぐに分かります。

種名はタニギキョウ。まさに名前の通り、谷間の斜面の中で
更に谷状に窪んだ部分に数多く生えていました。
観察を始めた時はもう少し日が当たっていたので、
花がよく開いてまるで地面に白い星が散らばったようでしたが、
カメラを出して構えるまでに陽が陰り、しゅーんと閉じてしまいました。
山の春の花らしく、日が当たって温かい時だけ
開いて昆虫を迎え入れるという、春植物と同じ作戦のようです。
とても小さいのに気品のある姿をした、かわいい谷間の星でした。

Tanigikyou

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黄色いイチゴの白い花

温かさと爽やかさが同居した、春らしい一日でした。
少し位の庭仕事をしてもさほど汗をかくこともなく、
気持ちよくはかどります。

この時期、雑木林は木々の葉が一斉に広がり出して
日ごとに景色が変わります。
そんな雑木林の林縁や林内を散策すると、下向きにぶら下がって咲く
山吹によく似た白い花に出会うことがあります。

それが写真の花、モミジイチゴ。
5枚の花びらはややほっそりとしたスマートな楕円形で
花の中央には沢山の雄しべがあるのですが、
ほかのバラ科の花のように広がらず、ツバキのように束になって見えます。
モミジイチゴの「モミジ」は葉の形からついたものですが、
基本的には葉は大きく3つに分かれ、その各裂片がまた
ふたつみっつと分かれていますので、モミジの様に葉柄の近くから
5つに分かれている様には見えません。
まあ、他の野いちご類の葉に比べれば、
相対的にモミジっぽく見える方かな・・・という程度でしょうか。

イチゴと名がつく通り、ラズベリーやブラックベリーと同じ仲間ですが、
その実は透明感のあるオレンジがかった黄色で、栽培されるもので言うと
カジイチゴの実によく似ています。
実のお味の方はこれまたなかなか美味で、ごく僅かな渋味がありますが、
それは気になるほどではなく、
ほんのりと甘味があって酸味はそれほど感じません。
また、中の種子も平べったくて柔らかめなので、
食べていて口当たりが悪いという事も無いので、
口に入れてもあまり後悔した記憶がないベリーです。

唯一の難点は太枝から葉柄、花柄に至るまでまんべんなく存在する刺。
園芸品種のバラほど凶悪な印象ではなく、
ラズベリーほどびっしり付いている訳でもありませんが、
実を採集するときに引っ掻き傷をこしらえるには充分です。

モミジイチゴはランナーを出して旺盛に栄養繁殖を行うため
どこにでも必ずある植物ではありませんが、
あるところには薮をつくって密生しています。
実をたくさん集めたい時にはこんな薮に半身突っ込んで、
刺と戦いながらやっと甘い戦利品を手に入れる事が叶います。

Momijiichigo090412

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自生地確認、経過良好!

朝起きたら久し振りに曇り。
ここのところ晴れると暑い位でしたからこれはいいやと出掛ける算段。
ちょっとスロースタートな山行きを決行しました。
行き先は先月のブログに書いた、県北西部にある
近い将来おそらくダムに水没する山間地です。

この一帯には、ナガハシスミレ(テングスミレ)というスミレの
小規模な自生地が数カ所あり、その中でも一番個体数が多い
車では入れない谷筋の林道を訪ねました。

ここは数年前、林業用に道の拡幅整備があり転圧し直されたのですが、
その時に殆どのナガハシスミレは土砂に埋もれて消えてしまいました。
開花株については、ほぼ全滅といっていい状態です。
その翌年、工事後の林道の脇に、種から芽生えた数株のナガハシスミレを
確認しましたが、まだ小さな株だったので花を咲かせてはいませんでした。

今回の訪問はそれ以来です。
多少ハラハラしながら林道を登って行くと、ありました!
林道の入口付近に沢山咲いていたタチツボスミレに一見似ていますが、
すらりと高く伸びた花茎に付いた極端に距の長い花型。
間違いありません!ナガハシスミレです。
開花株が20足らず。しかし未開花の実生株もほぼ同数有り、
一度壊滅的な被害にあったものの、何とか回復傾向にあるようです。

以前にも書きましたが、ここでナガハシスミレが見られるのは
僅か20〜30メートルほどの範囲だけです。
それより入口寄りでは足元はタチツボスミレ、
乾燥した路肩ののり面はフモトスミレに置き換わります。
また林道のそれより奥はスギの枝が空を覆い、
暗過ぎてスミレの自生は無くなります。

なんてピンポイントな自生なのでしょう。
彼等の自生にはタチツボスミレが入り込まない暗さと
常に水分が供給される環境、そして、崩れやすいやや不安定な
斜面がちょうど適しているようです。

昨年、ここから少し離れた別の自生地を2カ所見つけました。
しかし、そこも自生範囲はここより狭く、個体数も数株程度。
近縁種のタチツボスミレも栄養繁殖よりは実生に頼っているようですが、
そのタチツボスミレ以上に大株が見られないナガハシスミレ。
少なくとも茨城県では、限られた環境にギリギリの数で世代を繋いでいる、
消滅ボーダーライン上の植物なのかも知れません。

Tengusumire090412

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那珂川の岸辺

平年並みの温かさとはいえ、
このところ4月並みの陽気が続いていましたから、
風が少々冷たく感じられました。

今日は一息つけるお休みでしたから、久し振りに車を走らせ、
那珂川の河原へ出掛けました。
水戸より北なのでまだそれほど春らしさは無いだろうと思っていたのですが、
我が家の近くよりも菜の花類が多く咲いていて、
河原はうきうきする様な彩りでした。

県境を流れる利根川、その支流である小貝川、鬼怒川を除くと
茨城県を流れる大きな川は久慈川とこの那珂川ということになります。
サケ、アユ、モクズガ二の漁でも知られる川で
秋にはサケの遡上が橋の上からでもよく観察できます。

栃木県内ではもっと川幅が狭く、山間を流れる清流の趣がありますが、
茨城県に到達する頃には川幅も広がり、ゆったりと流れる
中下流〜下流の様相を呈しています。
しかし、水はなかなかの透明度を維持しており、
私の住む県南部の大型河川に比べると水がきれいだと実感します。

家人が育った藤代町(現取手市藤代)は小貝川にほど近いところだったので、
このような大きな川の河原は自分の原風景なのだと言います。
とても落ち着き、リラックスするのだとか・・・
私はどちらかというと山間部を身近に暮らす事が多かったのですが、
やはり大きな川のほとりに立つと、
気持ちまでゆったりするというのはよく分かります。ですから今日は、
せっかくこっちまで来たのだからという気持ちもあったのですが、
何をするでも無くのんびりブラブラを楽しみました。
心無しかそよ風に揺れるセイヨウカラシナの花も
水辺の鳥たちものんびりしていましたが、
ひっきりなしにさえずるヒバリだけはとても忙しそうでした。

Nakagawa090321

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謹賀新年

2009年の元旦は、昨年同様、カラリと快晴。
北風が強いな・・・もうちょとほのぼのと日向ぼっこしたいんですが(笑)

皆様、明けましておめでとうございます!
本年も私と当ブログを、どうぞどうぞ宜しくお願いします。

人が沢山出る前に、初詣に出掛けました。近所の女化稲荷神社です。
混む前に・・・と思っていたのですが、
既に境内は沢山の人で賑わっていました。
こんな世相ですから、
せめて神様にすがりたいのはみな同じという事でしょうが、
それでもこうして人が集える場所があって、ちゃんとみんながそれを
拠り所にしているのはなんだか嬉しい様な、ホッとする様な・・・

いつも以上に念入りにお祈りしましたですよ。
全ては無理そうなので、いくつかでも少し明るい方向に向かう様に。
何しろ去年はガックリ来る事が多すぎましたからねえ・・・

皆さんは、どのように新年を迎えられたのでしょうか?
今年はいい年、楽しい年にしたいですね。
おかげさまで私も家族も、健康で新年を迎える事が出来ました。
今年の目標は、公私ともしっかりとした新しい根を張ること・・・
丸ボウズになった植物はこれをできるかが分かれ目です。
まあ、丸ボウズになった訳ではありませんが、
今までのやり方では通用しない事の方が、多くなる様な気がします。
そのくらい、世の中もガタついているみたいです。
新しい根を張らないことには、新芽も花も望めません。
以前から企んでいた事を、いくつか実行してみます。

庭とビオトープでは、ミニ菜園だった所をミニ棚田に作り替えて、
芹と米をつくろうと考えています。
短期的には、春までのオフシーズン中に、
まだ作りかけ状態のロックガーデンを組み終わること。
寒いなんて言ってられないかも・・・(汗)

Hatsumoude2009

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穴底のオアシス

今日は嵐でした。朝から・・・いや昨夜から風が強かったのですが、
気温は気持ち悪いくらい高かったです。午前中の時点で最低気温は14℃。
最高気温が出たのもやはり午前中で、18℃!
その後急激に気温は下がり、15:00をまわった頃から横殴りの雨が
降るというより吹き付ける様相。
まったく雨が多い師走です。

という訳で今日は晴れやかな画像を・・・
地球のあちこちに見られるダイナミックな地形は、
時に奇跡の様な息づかいを見せてくれます。
常に激しい乾燥と容赦ない紫外線にさらされるここでは、
灰色の基質が一面に広がっているのですが、
ぽかんと口を開けたこのあなの内部にだけは、緑が繁茂し
命の活気に満ちあふれています。

それというのも、この穴の底には水がたたえられているからです。
水の恵みがここにだけ奇跡のオアシスを作り上げました。
ところで、この荒々しい断崖の穴の直径は
一体どのくらいの大きささと思われますか?

62ミリ・・・6センチちょっとなんですよ(笑)
あ、バレバレでした?

実はこれ、とある公園にあったぼろぼろのログテーブルのネジ穴なんです。
最初は、あぁ、穴の中にコケが生えてるなあ〜
なんて思って何気なく見ていたのですが、じっと覗いているうちに
すごーく不思議な気持ちになりました。
ヘリから眼下のオアシスを覗き込んでいるような錯覚に見舞われたのです。
底に溜まった雨水が、またいい味出しているんですよ。
でも、ここがすぐに乾いて日射しが照りつけるのは本当だし、
雨水が溜まる構造だから、これだけのコケや地衣の組み合わせが
成り立つんだと思うのですよ。

片手で覆い尽くせる程度の大きさですが、
なんだか大自然を感じちゃった次第です。
あまり気に入ったので、この画像でポストカードを作りました。
なかなか好評でした(笑)

Anakoke

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この〜木何の木・・・

お寒うございます。快晴だったのですけどね。
今朝の最低気温は-2℃、この冬では一番の冷え込みでした。
これだけ晴れたのに最高気温も8℃でした。

さてさて、写真の木、一体何の木だかお分かりになるでしょうか?
随分青々として見えますが、決して常緑樹ではありませんよ。

答えはエノキ。勿論もう既に落葉しています。
やや横に広い丸形の樹形はエノキが単独で生える際の典型的な
自然樹形をよく表しています。まさに「これぞエノキ」って感じの大木。
よく見ると根元の左側に水神様の小さな祠が見えますよ。
背景の建物と較べても、かなり大きな木であることが分かるでしょう。

では、落葉樹のエノキになぜ今の時期、緑の葉があるのか・・・
何と驚くなかれ、これ全部ヤドリギなんです!
凄いでしょ、ちょっと付き過ぎですよね〜。
いくら何でもって感じです。
最初にこの木を知ったのは、5年ほど前にこの場所で行った
動植物調査の時です。その時にも驚きましたが、
久し振りに見に来たらヤドリギが一段と増えていて、何だこりゃでした。

きっと鳥が群れでやって来て、何度もこのエノキのヤドリギの実を食べ、
群れで糞を落としたり、種を拭いつけたりした結果なのでしょう。
それだけの群れでヤドリギの実を食べる鳥となると、
やはりヒレンジャクとかキレンジャクではないかと想像するのですが、
こればかりは見ていないので何とも言えません。

それにしても、枝にこれほどのヤドリギの生育を許し、
幹にはキヅタやテイカカズラを絡ませつつ、己の生き様をも貫くという
水神様の御神木らしい懐の深さを感じさせる一本、
畏敬の念を禁じ得ません。

Suijinsamanoki

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残り物に福?

今日はよく晴れましたが、午後から風が徐々に乾いて冷たくなって来て、
冬の空気が押し寄せて来るのを感じました。
夜になって予想通り冷え込み・・・乾いた寒風が身にしみます。

写真は一昨日のもの。近くの谷津田、遠山田んぼでのカットです。
あれほどあちこちで黄色い風景をこしらえていたセイタカアワダチソウも、
さすがに師走ともなると枯れた茎を晒し、フリースのような綿毛の種を
散らせ始めています。が、一角に今頃黄色く咲いている一群が・・・
どうやら遅めのタイミングで草刈りに遭ったようで、
ひこばえから伸びた茎の先に遅れてやっと花を咲かせています。

そこに助かりましたとばかりに現れたのがヒメアカタテハ。
成虫で越冬するこのチョウは低温にめっぽう強く、
真冬でも日射しがあって風が吹かなければ、
ひょっこり現れる事があります。
でも、春まではエサにありつけないのは普通ですから、
こんな時期でも花を咲かせてくれた、
このセイタカアワダチソウには感謝感激でしょう。
セイタカアワダチソウの方も、
このお客さんのおかげで受粉できるかも知れません。
旬を少々外したところにも、需要と供給が成立することがあるのですね。

Himeakatateha0812

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叩けば埃のひとつやふたつ・・・

今日も快晴!風が強かったので、ほわーんとはいきませんでしたが
気温は案外高くて昨日と同じ14.5℃まで上がりました。
このくらいあると風もそれほど冷たいとは感じませんね。

さっきNHKで、大台ケ原の特集をやっていましたよ。
素晴らしい影像の数々はなかなかの感動ものでした。
紀伊半島の高地という特異性なのか、本当に雨が多いところですよね。
同じ様な向きにあっても、
伊豆半島や房総半島はあそこまで多雨ではありません。

その影像の中に、ハイスピードカメラで捉えた、
ホコリタケの胞子噴出の瞬間がありました。
子実体の頂部から雨粒の落下衝撃で飛び出す胞子は、
まさに埃というか煙というか・・・見事に飛散していました。

そういえば・・・と思い出したのが、
先頃近所の小池城趾公園で撮ったホコリタケの写真。
こちらはまだ未成熟の幼菌で、頂部に埃(胞子)を出す穴があいていません。
うちの子供はこれを「おっぱいたけ」と呼んでいます。
ブログリンクにある「茨城の自然・探検隊」のmushizuki氏と
観察したのですが、彼がひとつ割って断面を見てみると、
真っ白なムースというかマシュマロというか、いかにも美味しそうでした。
実際、これぐらいのホコリタケは食べごろだそうです。

やがて子実体の成熟が進むと、中は乾燥し、
細かい粒子状の胞子が準備され、頂部に噴出口が開きます。
するとふいごの仕掛けで、雨粒の落下や獣や人が踏んづける事によって
胞子を拡散する訳です。

若くぴちぴちした食べごろの日々は過ぎ去り、
気付くと叩けば埃の出る体に・・・え?もちろんホコリタケの話ですよ。

Hokoritake

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日だまり茜 -ナツアカネ-

皆さんのところはお寒いでしょうか?
今日は西高というよりは北高、でもって東低の気圧配置。
冬型の変形版みたいな空気でした。
穏やかによく晴れたのですが、肌に当たる空気はぴんとしていましたよ。
最低気温は4℃、これはたいした冷え込みではありません。
最高気温は10.5℃、よく晴れ、風が弱かった割には上がりませんでした。

こんな日は、日だまりが恋しくなってしまいます。
日だまりは風の当たりや抜けが弱く、輻射熱が多いロケーションにできます。
こういうところが恋しいのは何も私たちだけではないようで、
里山の一角にできた日だまりには、
いろんな「生き残り組」の昆虫たちがこぞって集まって来ます。

写真は近所の谷津田のしぼれ水が流れ出す一角、
ちょうどお昼頃からいい日だまりになります。
少し眩しいくらいの水面の反射の中、一匹の茜がひなたぼっこです。
一瞬アキアカネかと思ったのですが、よく見たらナツアカネでした。
赤とんぼは割合寒さに強い頑張り屋さんで、
12月に入ってもしばしば姿を見せてくれます。
そんな場所は近くに常緑樹の混じった森があり、
厳しい寒風や霜から身を守るスペースに恵まれているため
最後の最後まで生き残る事ができるのです。

ここは22日の記事でツマグロヒョウモンを撮影した谷津の
ひとつ隣の谷津。やはり同様に混交林の斜面林に接しています。
キラキラ光っているバックの水路にはカワニナがすんでいて、
6月になるとヘイケボタルがまだ見られます。

そんな自然度の高い谷津田でも、
田んぼの耕作手法は少しずつ現代的なものに変わってきて、
冬になる前に深く耕転して、
冬の間田んぼに水面が残る部分は殆ど無くなりました。
水路やため池より水田内での繁殖を好むアキアカネ、ナツアカネ、
ノシメトンボには辛い現実です。
そういえばこの3種、何度かブログにも書いた通り、
信じられないペースで激減しているようです。

太古から続く日本人の稲作と愛すべき赤とんぼたちとの関係は
今後どうなるのでしょうね・・・

Natsuakanehidamari

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宿り木

せっかくの振替休日ですが、予報通りの残念なお天気になりました。
でも気温がそれほど低く無いので、
雨が降り出すまでは外の作業が少し進みました。

写真は昨日訪ねた大北渓谷で見つけたヤドリギです。
別にそう珍しいものでもありませんが、
茨城県内ではどこにでもあるというほど普通に見られるものではありません。
ある程度標高が高いところの方が多く見られる様に思うのですが、
県南部の筑波山周辺でも一カ所、
ほぼ平野部といっていい位の、標高の低い自生地を知っています。
その場所は水神様の小さな祠がある一角で、
寄生対象の木は大木のエノキです。

写真の場所は標高700メートル近いところで、
寄生されている木はミズナラの様ですね。
周辺には他にも何本かのミズナラにヤドリギが見られました。
葉が落ちた冬の木立で目立つせいか、
落葉樹についているイメージが強いのですが、
調べてみるとそうばかりでもない様です。

ヤドリギが冬も緑色でよく目立つのは、当然常緑だからですが、
そもそも緑色をしているという事は、自分で光合成ができる証で、
栄養の材料は宿主からちゃっかりいただきますが
あとの作業は自分で何とかしているということ。
これを半寄生植物といいます。
ススキに見られるナンバンギセルは自分では葉緑体を一切持たない
すべて他人任せの全寄生植物です。

ヤドリギは実を鳥が食べる事で種子頒布をしていますが、
ふんと一緒に地面に落ちるのでは寄生生活に入れません。
そこで、種子を強力な粘着成分で覆い、鳥の糞が枝や幹に引っ掛かった際に
そこに留まって寄生根を伸ばすという戦略をとっています。
また、この粘着成分は口に入れた段階ですでに機能するので、
鳥が種子を枝や幹に拭いつけるという行動もします。
私も友人の体験談を聞いて試したのですが、
口の中がえらいことになってしまいました。
何だか唾液に触れると一層粘つく感じで、そもそもこれじゃ飲み込めません。
しかし、冬鳥のヒレンジャクやキレンジャクは
ヤドリギの実を上手に飲み込み、糞にして出します。
ヒレンジャクとキレンジャクは
ヤドリギの分布にも大きく関係している様です。

Yadorigi

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だいぶ遅めの紅葉めぐり

いいお天気でした。日曜日がきれいに晴れるのは久し振りです。
昨夜の予報では曇りのち晴れとのことでしたが、
それよりはよかったと思います。
明日が雨とのことでしたので、これは最後とチャンスとばかりに
山に出掛けました。

常磐道を北上し、高萩から西に進路をとり山に入ります。
この辺りには花貫渓谷と花園渓谷という
2つの紅葉で知られたルートがあるのですが、
人が多いのでどちらも選ばず、その間にある大北渓谷を訪ねました。
杉の人工林が点在する以外はまだ木が若めの落葉広葉樹林が広がる中を
道と渓谷が並びつ交わりつといった感じで、気持ちの良い林道です。
あいにく紅葉はほぼ終わっていましたが、
これは春に来たらすごく素敵だろうと思われるポイントをいくつか発見!
しっかり地図にマーキングしました。

峠を超えると一旦福島県に入ります。
そこから南下して茨城県に戻るのですが、新しい展望台ができたばかりで
大混雑の袋田周辺を避け、大子町北部から今度は一旦栃木県に出て、
再び峠越えをして茨城県の常陸大宮に入るルートをとりました。
こちらは先ほどより標高が低いせいか、コナラやモミジがまだ見ごろ。
那珂川から相川に向かう頃には、陽がだいぶ傾いて来ました。

写真は城里町で撮影した本日最後にして最も感動した紅葉。
ここは仏国寺というお寺の入り口ですが、
沢にかぶさる様に数本の大きなモミジが生えています。
その中の一番ボリュームのある一本が、
今沈まんとする夕日に一瞬照らし出された様子。
大木なのでもともと枝により深紅から黄色まで
多彩なグラデーションが見られたのですが、ほんの数分間
木の上半分がほぼ真横から夕日に照らされ、黄金の様な輝きを放ちました。
木の下半分は影になるため、枝だけでなく葉もシルエットなのですが、
それがまた、ものすごい奥行きを演出して息をのむ様な豪華さでした。
もうこれ一本でお腹いっぱい!満足しましたー。(笑)

Momijibukkokuji

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たそがれヒョウモン

よく晴れましたが、北寄りの風が冷たく感じました。
でも、雲ひとつない空でした。
我が家の庭はだいぶ寂しくなりましたが、
近所の谷津田、「遠山田んぼ」では、
まだ色々な昆虫の活動が見られます。

その中でも、「おおっ!まだいたかぁ」と思わず声を上げたのが
写真のツマグロヒョウモンです。
もともと南方系の北上蝶であることは以前このブログでも書きましたが、
そんな寒がりさんがまだ頑張っていました。
タテハチョウ科の成虫越冬するものも少なくありませんが
そんなタテハチョウ科の中にあって、ヒョウモンチョウの多くは幼虫越冬、
成虫は冬を越す事なく死んでしまいます。

今までは遅く見かけてもせいぜい10月いっぱいまでだったので、
11月も下旬に入った今頃健在な姿が見られるとは思っていませんでした。
とはいえご覧の通り、翅はだいぶぼろぼろになって、
4枚すべての縁の部分がすり切れた様に欠け落ちています。
翅を覆う鱗粉もだいぶ薄くなってしまったため、
かつての鮮やかなオレンジ色の面影も失っています。
しかし、生きる気力はまだ充分みなぎっていて、
ピンと張り出した触覚がこのチョウの元気を象徴している様です。

もともとびゅんびゅん飛ぶチョウではありませんが、
それでも飛び方にはまだまだ力が感じられ、
「もう死にそうです」なんて印象は全くありませんでした。

今、このチョウが命を繋いでいられるのは、
この気温の中でも旺盛に咲いているセイタカアワダチソウの花と、
夜の冷え込みを何とかしのげる照葉樹が混じった混交斜面林のお陰です。
谷津田の複雑な地形が生み出す微気象や環境パッチは
多くの生き物たちに、最後までの秋といち早い春をもたらす様ですね。

Tsumagurotasogare

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まだいたねぇ! -ナガコガネグモ-

今朝は冷え込みましたね。最低気温が0.5℃!
霜が降りたかと思いましたが、それはなかったようです。
最高気温も9.5℃、「寒中のそこそこ温かい日」ぐらいの気温でした。

写真は昨日撮影したもの、阿見町の小池城趾公園でのカットです。
こんな時期に大きなクモなどジョロウグモくらいかと思ったら、
まだ頑張っているナガコガネグモがいました。
体長3センチ近い、なかなか立派なメスでしたよ。
幸運にも、イナゴを捕らえていました。(イナゴは不運だけど・・・)

ナガコガネグモは、あまり高い位置に巣を張るクモではありません。
ジョロウグモの様に高い位置に巣を張ると、この時期であれば
カメムシの仲間、センチコガネやエンマコガネの仲間、
ハラナガツチバチ等訪花性のハチ類が掛かります。
しかし低い位置だと飛んで移動する昆虫が掛かる率は低く
大物となると成虫越冬するチョウとバッタの仲間ぐらいです。

それでもまるまる太っている様子からすると、
このメスはいいポジションに巣を張っている狩り上手なのかも知れません。
しかしさすがにもうそろそろ産卵でしょう。
今朝の厳しい冷え込みを無事にしのいだのでしょうか。
鳥に食べられず、寒さにやられず、
無事大仕事を終えるように、頑張れ〜!

Nagakoganegumo0811

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国民文化祭

Kokubunsai0

昨日も今日もどんよりのお天気で残念でした。
このところどうも週末のお天気がよろしくないですね。
不景気の折、行楽動向に水を刺し、甚だ逆風です。
私も今週は山行きしたかったのですが、
暗い鼠色の空を見上げ、さすがにやめときました。

しかし、ここ茨城は、今年の国民文化祭の開催地になっており、
その会場のひとつが、我が家の近所の「旧女化分教場」でしたので
これは是非行って見るしかないと、カメラを担いで出掛けました。
会場には屋外展示として薪と積んで築かれた大きな作品が置かれ・・・
というより連なっていて、もはやランドスケープ作品といえる
スケールの大きな空間演出を体験できました。
ただ、お天気が悪かったのでどうも体の感覚が鈍く、
晴れていたらもっと感じるものがあっただろうにと残念!

旧分教場の校舎内にも展示がありましたが、
こちらは充分に堪能することが出来ました。
右下の写真の中央に宙に浮いた様に横たわるオブジェは
「Tea Time」という作品ですが、素材は紅茶のティーバッグです。
一見棺の様にも、山並みや雲の様にも見える不思議なオブジェでしたよ。

ロケーションも作品も、バックグランドに「木の素材感」を
強く意識させられました。木の持つ温かくて有機的な雰囲気は
人が集い、繋がる場にふさわしい魅力を放ち、屋外の展示も屋内の展示も
旧分教場の建物や女化地区の景観と融け合っているところが
とても素敵でした。

繰り返しますが、さわやかに晴れて光と影が伴えば、
もっともっと素敵だったろうと思うと、お天気だけが本当に残念でした。

Kokubunsai1

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当たり年? -タガメ-

今日はしっかりと夕立ちが来ました。短時間のどしゃ降りでしたが、
何より雷が元気で、近所のあちこちで落雷があり、停電も頻発しました。
頻繁に降ってくれるのは嬉しいのですが、やはり雷は恐いですね。
何度か消防車が出ていたようですが、被害が無いといいのですけど・・・

とにかくほぼ一日どんよりでしたので、ろくに撮影も出来ず、
仕方なしに野外飼育しているタガメの幼虫を何となく撮りました。
この個体も先日掲載したぬけがらの個体と同じ時に採集したもの。
そろそろ羽化の脱皮が近づいていますが、体格がいいのでメスでしょう。
今回、全部で3個体採集し、まだ2個体が終令幼虫です。
全て羽化して記録をとったら、採集場所に戻すつもりです。
そのために、ほぼ野生と同じ条件で飼育しています。

それにしても今年はタガメを実に多く見かけます。
毎年同じ時期に同じフィールドを見て回っていますが、
感覚的には過去最高の豊産年かもしれません。
田んぼの中干しの時期に雨の方も少なかったので
タガメの幼虫には厳しい状況だと思っていたのですが、
多くの個体が無事にその時期を乗り越え、新成虫や終令幼虫が
田んぼにも水路にもあちこちに見られます。

タガメを見ているフィールドは筑波山の周囲と県北部の栃木県との境に
近いところですが、どちらでも状況はほぼ同じです。
もちろんどこにでもいるような昆虫ではないので、
その地域でも決まって見られるポイントは限られてくるのですが、
ポイントにおいてはとにかく多いと感じます。

イノシシやキノコでもこういう年というのはたまにあるようですね。
要因はそれぞれいろいろあるのでしょうし、単に今年の条件だけでなく
前年の影響や冬の状況に左右された結果ということもあるでしょう。
タガメ豊産の理由ははっきりわかりませんが、
来年も同じと限らないのが不思議なところ。
特にタガメの様な生態系の上位に位置する昆虫では、
エサ生物が大きな限定要因になるため、生態系全体がバランスよく
豊かになっている場合でなければ、
個体数が毎年目に見えて増える様なことは考えられません。

そういえば、今年はタマムシ(ヤマトタマムシ)も多く感じます。
タガメもタマムシも茨城県のレッドリストに登場する昆虫、
徐々にでいいから、環境がボトムアップしている証拠として
増えているのが確認できたら嬉しい限りです。

Tagameshurei

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イン・ジオラマワールド

ついに行って来ましたよ、ディズニーシー。
ディズニーランドの方は、学生時代に植栽の授業の
見学実習で一度足を踏み入れているのですが(できたばっかの頃)
ディズニーシーの方は初めてです。

凄いですね。一言でいうとよくぞ作った!
ディズニーランドの方は記憶が古いので不確かなのですが、
あちらに比べるとかなり立体的なランドスケープで、
ダイナミックな修景処理がされていますね。とても勉強になりました。
どのエリアも実際の敷地面積以上の修景効果が随所に見られ、驚きました。

(別に悪い意味ではなく)ぜーんぶ作り物なのですが、
明らかに他の遊園地より上手に表現されています。(比べちゃいかん?)
建築物や乗り物、ファニチャーについては当然なのですが、
地底探検のスタンバイエリア(要は長蛇の列が収まる場所)は
鍾乳洞の内部を演出している壁面が実に良く出来ていました。
質感や色彩はもとより、鍾乳石(カルシウム質)の流れや融解が
とても理科的で説得力がありました。
ありゃあその道のプロの考証がしっかり反映されたものだと思います。
そういうところに手を抜いていないので、結果素晴らしいのでしょうね。
それをそういう風に維持する努力も同時にある訳ですから、大変。

知りたいと思ったのが膨大な量の水の循環・濾過系システムのしくみです。
水辺の様子を見た限りではあれだけのシーサイドに位置しながら、
潮位変動の影響が全く見られません。
独立した淡水の水系なのだと思いますが、見た目の水質は非常に良好。
これを維持するのにどれだけのコストが掛かっているのだろうかと
いろいろ想像してしまいました。
写真はミステリアスアイランドの一角。
水は青く澄んで、岩もよく出来ているし、奥の小さな岩で遠近感も出て
ダイナミックな修景が現場を実際以上に大きく見せています。

植栽は雰囲気重視の自然とはほど遠いものですが、
とても上手だなあと感じました。と同時に、
「ここ(浦安)では、こんなものが露地に植栽できるんだ!」と
驚く様な熱帯性の植物もあり、まさか冬季には植栽の変更工事を
しているとも思えないので、見識が改まりました。
温暖化って、ディズニーシーには追い風なのかも・・・(笑)

生き物もちゃんと見ましたよ。数種類のセミが鳴いていましたが、
午前中の主役はやはりというべきか、何とというべきか、クマゼミ!
子供にもようやく、声だけでなく姿も見せることが出来ました。
何種類かのサトイモ科には、アオドウガネがくっ付いて葉を齧っていました。
カルガモ君もぷかぷか浮いていましたね。
気になったのはスズメ。あそこのスズメ、ちょっと違いません?
詳しくないのでよくわからないのですが、
何だかヨーロッパイエスズメみたいなのが沢山いた様な気が・・・
詳しい方がいらしたら教えてください。

山も岩も溶岩も作り物ですが、よく出来ていました。
リアルに表現するということは、
文化的・科学的に誠実な表現をするということなのですね。
もちろんそれらはぎゅっとまとめた中で
ごちゃまぜのめちゃくちゃに詰め込んだ部分もありますが、
まとめの演出が自然に楽しく見せてくれています。

本来の楽しみ方もしたのですが、風景や自然に関しては
少し仕事の目線でも楽しませてもらいました。
充分、勉強になりました。ただ・・・やっぱ人が多過ぎだったなぁ。

Disney_sea0808

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水生昆虫? -ジュンサイハムシ-

毎日書きますがムシ暑いです〜。
今日は本当に湿度がたっぷりで、もう水蒸気が飽和の限界(言葉が変?)、
空気が水分で重いという感じでした。
いい加減降ってくれるのではと期待してます。

今日は午前中調査の仕事でつくば市内の某ため池に出掛けました。
祝物の調査でしたが、行ってみると
つい1〜2日前にきれ〜いに草刈りされたようで、
調査しようにも何とも・・・
それでも70種類以上のリストアップが出来ました。(根性!)
刈られて干涸びた破片で出した種類もあります。

このため池、水面部分の殆どをヒシがびっしりと覆っているのですが、
よく見るとヒシの葉っぱはもれなく穴だらけ。
犯人は写真の昆虫、ジュンサイハムシでした。

ジュンサイハムシはその名の通りジュンサイをはじめ、ヒシやシロネに
つくので、池沼やため池とは切れない仲の昆虫です。
シロネはともかく、ヒシとジュンサイはともに水中に根を張り
水面に葉を広げる浮葉植物、
成虫も幼虫もそれを食べるジュンサイハムシは
当然、水面が生活域となります。

これってもはや水生昆虫と言ってもいいのでは?
それとも直接水面ではなく、あくまで葉の上なのでやはり陸生なのかな?
よく見てみると、他の葉に移動する際、表面張力を使って
能動的に水上移動しているように見えます。
時々こてんと水面でひっくり返るのですが、
ぱっと翅を広げて器用に起き上がります。
ビロウド状に微毛が生えた体表面が水をはじくので、
こんなことが出来るようです。やっぱり水生昆虫じゃん!?
アメンボが水生昆虫なのとほとんど変わらないように思えます。
しかし、水生昆虫をまとめた文献の中に、
ジュンサイハムシを見つけることは出来ませんでした。
水生昆虫の定義って、何なのでしょうね。

Junsaihamushi

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湖上にて2

写真は霞ヶ浦湖上からみた土浦の街並です。
昨日に引き続き「水のたんけん隊」の2日目、
朝から猛暑の様相となり、船の出発前の土浦港の気温は
午前9時の時点ですでに35℃!
各地でも朝から気温が30℃以上になっているようで、ラジオのニュースでは
そんな話題があちこちから聞こえて来ました。

驚いたのは昨日より格段に増えているアオコの状況!!
昨夜はあまり水温が下がらなかったので、そのせいもあるのでしょう。
アオコは昨日見えなかった沖に出てもあちこちに漂っていました。
プランクトンネットによる採集でも、昨日は殆ど入らなかったアオコが
今日はバッチリ採集できていて、
どうやらミクロキスティスという藍藻類のように見えました。

霞ヶ浦は、220平方キロメートルという広大な面積(琵琶湖に次いで2番目)を
持つ湖ですが、平均水深はたったの4メートル。
浅くて巨大な水たまりです。
こう紙皿のように浅いと、少しの気象の変化で底泥が巻き上げられ
沈殿している有機物が水の濁りをもたらします。
この濁りの中にはアオコを形成する植物プランクトンの養分が
多量に含まれているため、このところの小雨、高温の条件が加わると
これらの植物プランクトンが大量増殖して、
アオコが出るのではないかと想像できます。

湖心部近くの水を調べた限りでは、例年同様、植物プランクトンをエサとする
動物プランクトンも大量に発生しています。
普通、完成された生態系の中では、さらにより上位の生物へと
食べる・食べられるの関係が繋がっていって、
鳥(漁業という形で人間も含めることが出来ます)などの最上位の捕食者によって
湖内の栄養分は湖外の生態系へと持ち出されるのですが、
われらが霞ヶ浦の場合、どうもそこに至るまでの中間的な生物層が
欠落あるいは貧弱化していて
湖内の生態系が健全でないような気がしています。(あくまで個人的な見解)

その理由もいろいろ思い当たるのですが、それはまた機会があったら書くとして、
とりあえず霞ヶ浦の将来をどうするのか、管理者の国がリーダーシップをとって
本気で論議する時期なのかも知れませんね。

この問題は工業、農業、漁業、流域住民など、
あまりに多くの人や組織の利害が絡んでいますし、茨城県や流域市町村と
国との連携ももっと見直す必要がありそうです。
全国各地で湖沼や河川、沿岸海域の管理のあり方について
議論が活発化している昨今、霞ヶ浦流域にすむ一人として
どんな霞ヶ浦が「持続可能なあるべき霞ヶ浦」の姿なのか
考えなくちゃいかんなあ・・・腕組みしてちょいとシリアスなひとときでした。

Kasumigaura080725


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湖上にて1

今日と明日は土浦市の主催する恒例の子供向け環境教育プログラム
「水のたんけん隊」の講師を務めます。
初日の今日は日射しこそ無いものの、
かなり蒸し暑く少々辛い野外活動となりました。

この「水のたんけん隊」では、午前中、
土浦港より船で霞ヶ浦(西浦)の湖心部近くまで出て、水質を調べたり、
周囲の様子や採取したプランクトンの観察を行い、
午後は流入河川の桜川を遡った支流のひとつ、筑波山麓の「又次沢」の
自然の中で生まれ出たばかりの水や周囲の自然を観察し、
霞ヶ浦や河川の汚れ、私たちの生活が水環境に及ぼす影響について考えます。

船に乗って湖上に出ることも、源流部の自然に触れることも
子供たちにとってはかなりの「非日常」。
一日で両方を見る濃いプログラムにもかかわらず、
エネルギッシュに走り回っていました。
今年は初の試みとして親子での参加形式としたため、
同伴のお父さん、お母さんたちも生活者の視点で地域の環境を見つめ直す
とてもよいきっかけになったようです。

ところで、ここ10年ほど水質が横ばいだった霞ヶ浦ですが、
今年は少し悪い方への変化が見られます。
随分久しぶりに、アオコが復活してしまいました。
昨年の猛暑の最中にも一時的に見られたアオコですが、
今日は土浦港で大量に膜状に打ち寄せられているのが確認でき、
腐臭を放つほどの量ではないものの、独特の青臭い匂いが僅かに漂っていました。

素人の私自身は原因の特定など到底出来ませんが、
6月、7月の小雨と、昨年よりもハイペースな猛暑日・真夏日の連発などが
影響しているであろうことは、すぐに察しがつきました。
それでも湖心部の水はアオコの影響を感じさせるものではなく、
かつて(昭和60年代)の惨状に至ることは無さそうだと一安心。
これ以上自体が悪化しないうちに恵みの一雨が切望されます。

Kasumigaura080724

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蝶と蛾1

今日は七夕ですが、他の多くの所と同様、当地も残念な空模様。
でも、先ほど(23:50頃)、少しだけ星が覗いていました。
ず〜っとウォッチングしていると、織り姫とひこ星も見えるのかも・・・

さて、今日は時々観察会などでも話題になる蝶と蛾の違い。
多くの皆さんのご意見で最も多いのが「蝶は昼、蛾は夜」というもの。
これは概ね確かなことですが、若干の例外もありです。

蝶は昼間活動し、夜は葉影などで休むのですが、
蛾の方は夜だけとは限りません。
昼間に積極的に活動する蛾や、昼夜を問わず活動する蛾も
小数派ですが確かにいます。

例えば花を訪れる種類、多くの花が昼間に咲くため昼に活動することは必然です。
写真の蛾はキンモンガといいますが、
クリの花などで蝶に混じってひらひらと舞い飛んでいます。
写真の個体は黒地にクリーム色の模様ですが、
模様は白から割と濃い黄色まで変異があります。

クリの花には他にトンボエダシャクなどエダシャクの仲間も多く見られます。
また、アベリアやブドウ科の花にはスズメガ科のホウジャクがよく飛来します。
この蛾の仲間はホバリングで空中静止しながらストローを伸ばして吸蜜するため、
よく「うそっ、ハチドリ!!」なんて間違われたりします。

「チョウみたいな蛾」とよく引き合いに出されるイカリモンガも昼葉に活動し、
ハネを立てて閉じる所など、まったく蛾らしくありません。
この蛾はテングチョウというチョウによく似ています。

これ以外にも、配偶行動として相手を探して昼間に飛び回る種類もいます。
マイマイガ、ホタルガ、カノコガなどなど、この手の種類も色々います。

蛾に夜行動する種類が多く見られるのは、
冷涼・低温な環境に合わせた進化の影響だとも言われています。
確かに高山や北地に行くとチョウの種類は限られてきますが、
蛾はそれなりにそういう所を好む種類も多く存在しますし、
フユシャクのようにわざわざ冬のさ中に登場する氷河期の遺存種もいます。
逆に、蝶も蛾もひっくるめた鱗翅目という昆虫の中で、
昼間だけに活動を限定したグループが蝶なのだと言えるのかも知れませんね。

Kinmonga


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大和蜆と申します

シジミという貝があります。
古代より日本人の食事に欠かせなかった二枚貝ですから、
採集食材の中でもかなり身近で歴史の古いものということになりましょうか。
そもそもこのシジミという名の語源には、
大きな貝である「カラス貝」に対して付いた
小さな「スズメ(貝)」だという説があるのだそうで・・・

この大きなカラスと小さなスズメにちなんだネーミングでは、
マメ科植物のカラスノエンドウとスズメノエンドウが知られていますね。
この場合も小さな方がスズメノエンドウということになりますが、
両者の中間的な種類にカスマグサ(カラスとスズメの間の意)なんて
シャレみたいな名前もあります。

さて、写真のチョウはヤマトシジミといいますが、
私たちが通常食べる貝のシジミも汽水性のヤマトシジミ。全く同じ名前です。
シジミは小さいことの象徴として用いられた語で、
ヤマトは言わずともがな、我が国日本を表します。

チョウのヤマトシジミはその名の通り、
日本を代表するほど身近なシジミチョウ、ということですが、
実際に分布は北海道を除く全土。
食草が都会のコンクリートの隙間にも果敢に生えるカタバミですから
よく探すと銀座や新宿の街中でも見ることが出来る数少ないチョウです。
意外に、人の生活の影響が及びにくい大自然の中では
あまり見かけない、スズメの様なシジミです。

写真は交尾の最中。
互いに逆向きとなり、お尻とお尻をくっ付ける交尾姿勢は
チョウやガでは定番の方法です。
蝶ネクタイの様なシンメトリーが面白いですね。

このチョウは体を小さくし、食草も小さなスペースで育つ小さな草を選び、
短い期間で成長し、年に5〜6回も世代交代するという
まさにコンパクトに徹した生活戦略です。
この方法は、今のところ成功していると言えそうですね。

一方、貝のヤマトシジミは水質汚濁や河川整備の影響をまともに受ける
汽水域が生活圏、重要な食材でありながら、全国の名産地でさえ減少傾向です。
わが茨城県にも涸沼という美味しいヤマトシジミの産地がありますが、
近年漁獲が激減していると聞きます。

それぞれに身近なヤマトシジミ、しかし、明暗の分かれた現状は
水の中の危機に鈍い日本の行政体質も垣間見え、ヘビーな気持ちに・・・
しかし最近大きな二つの朗報がありました。
ひとつは中海の解放が決定したこと。
もうひとつは諫早湾の5年間の解放が司法の場で命じられたこと。
数少ない光明ですが、とりあえず良かった・・・

水から繋がる生態系を再生することは、
環境面でも産業面でももっと重視されるべき命題だと思います。
あ、シジミチョウから話題が遠足しちゃいましたね。失礼!

Yamatoshijimikoubi

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林下の灯火 -キンラン-

やっとやっと晴れて、気持ちよい一日でした。
晴れた割に気温が上がりすぎず、6月のスタートは5月の爽やかさでした。

そんなお天気に誘われて、筑波山麓から石岡(旧八郷町)を抜けて
笠間の先、城里町の方まで一回りしてきました。
あちこちの気になっていたフィールドを一日で一気に覗いてきました。

写真は最初に行った筑波山麓で見つけた野生ラン、キンランです。
本来もう少し早い時期・・・5月中旬ごろによく見られる花ですが、
この株の周囲には他にもまだ数本が咲いていました。
黄色を「金」と名付けるのはよくあることで、
もっと小柄ですが、よく似た白い花を咲かせるギンランやササバギンラン
といった同属の仲間があります。
キンランは松林などにも見られますが、もっとも好むのは
コナラやクヌギを主体とした雑木林の中で、林縁の直射光があたりやすい所より
林内に届く少量の木漏れ日を好みます。
ということは当然ぼうぼうに篠(アズマネザサ)が繁茂している様な林は苦手で、
よく手入れされた明るく風通しのよい林が大好きです。

そういう場所に咲きますので、写真撮影が難しい花でもあります。
林の中を照らす様な美しい黄色がどうも周囲の色に影響されて
緑がかぶってしまう、葉の色を正確に表現しようとすると花がオーバーに、
花に陰影が付くようにすると葉がダークに・・・と行った具合。
晴れより明るい曇りのコンディションの方が色は出しやすいのですが
それだと今度は光量が足りないのでシャッターが遅くなってしまいます。

この花に関しては、私の駄作はともかくとして
プロがとった書籍の写真と比べても、実物の美しさが光っています。
条件の良い雑木林だと結構な個体密度で咲いていますから
外部の明るさと対照的な林の影の中で、
灯火のように点々と咲く様がなかなか感動的です。
もっともこの花は目立つのでたいてい放っておかれることが無く、
見事に咲き誇っている林は、いつも掘りとられて失われます。
持っていってもまず栽培が成功することは無いと思うのですが・・・

というのも、このランは生きていくための栄養を
自らの光合成以外に根の共生菌の働きに依存しているようで
生えている場所が変わると根菌の働きが失われ、数年で消えてしまうためです。
キンランやギンランを栽培するためには、共生菌が生きてゆけるよう、
まず雑木林の土壌を植栽地に復元する必要がありそうです。無理ですね(笑)

林下を照らすこの黄色い灯火を見るたびに、
来年もまた見られますようにと祈る様な気持ちになってしまいます。

Kinran

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クモが見ている!

5月の締めくくりの一日も、寒くて暗い雨天になってしまいました。
今日の最低-最高気温は11℃-14℃、どうなっちゃったのかしら〜。
この5月、振り返ってみると、当地で完全な晴天だったのは8日間のみ。
さすがにちょっと農作物が心配になってきました。
我が家は太陽光発電ですが、毎年5月が年間の最多発電量を記録します。
日が長い上に晴天率が高いからなのですが、今年はぜ〜んぜんダメでした。

てなわけで今日も先週撮影したカットです。
チャノキの生け垣の根元から生えたハルジョオンの花の咲いているあたり、
一匹のハエトリグモが花を訪れたマメヒラタアブを見つめているところ。
ハエトリグモの種類は、ネコハエトリだと思います。
(違ってたらごめんなさい、mushizukiさんチェックヘルプ!)
マメヒラタアブはマクロ撮影の事情でピンが合っていませんが、
右下の花の上のボンヤリした影がそうです。

ハエトリグモの仲間はみな、網を張らずにタックルして獲物を捕らえます。
一瞬のジャンプの早業で飛びかかるのです。
この時一番大切なことは、獲物との距離を正確に把握していること。
そのため、彼らはフクロウやネコと同じ様な、
真正面を向いたまん丸い2つの目を持っています。
いや、正確に言うとハエトリグモの目は2つではなく8つなのですが
うち顔の正面についた前向きの2つが飛び抜けて大きく、発達しているのです。

真正面を向いた2つの目を持つことで、立体視の能力は格段に向上します。
こうした目の特徴を持つ動物は、おおむねすぐれたハンターか
霊長類のように高知能な生物種ですね。

ハエトリグモは、獲物との距離をちょっとでも正確に掴むため、
目を獲物の正面に向けようとしますが、目が頭胸部に埋め込まれているため
必然的に体全体の向きををこまめに調整し、獲物の方を向きます。
この様子、本人は必死ですが、観察している側から見ると
大変ユーモラスでかわいいものです。「一生懸命」が伝わって来るんですよね。

どうやら自分が有効にタックルできる距離はよくわかっているようで、
その範囲内に獲物が入ってこない場合は
いくら御馳走を前にしても飛びかかりません。
それでもこまめに照準だけは合わせて、有効射程内への進入に備えるのです。

ところで、2つ並んだ真円のレンズアイがとても可愛らしいためか
ぴょこぴょこ動く仕草のせいかわかりませんが、
ハエトリグモは案外人気があるようですよ。実際女性ファンもいます!
色や模様が美しい種類もいるので、
クモという生物の中にあってはかなりアイドル的かもしれませんね。

抵抗のない方は、真剣に獲物を見つめるつぶらな瞳を
ポチッと大きくしてご覧くださいませ。

Nekohaetori

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葬儀屋さんの葬儀 -オオヒラタシデムシ-

何だか今日はちょっと底冷えを感じました・・・大げさでしょうかね。
でも、予報よりも気温が低く、桜の花が咲くころの陽気だったとか。
最低気温は12℃、最高気温は14.5℃、ほとんど変化なしでしたね。
一日暗かったので、庭にカメラを持ち出すこともありませんでした。

というわけで写真は先週阿見町で撮影したカットです。
2匹の虫が写っていますがどちらも同じ種類、オオヒラタシデムシといいます。
片方(持ち上げられている方)は既に死んでいるものですが、
別に共食いの決定的瞬間というわけではありません。
これは歩道で踏みつぶされて死んだ個体を、別の個体が食べるために
土の上に運ぼうとしているところです。(結局物理的には共食いでしたね)

この虫、つまりシデムシの仲間は「森の葬儀屋さん」と呼ばれます。
死んだ生き物の体を土に埋めながら食べるためです。
その働きは大変なもので、鳥やネズミの死体などはほぼ一昼夜で
殆ど土の中に埋もれてしまうほどです。
さすがに大きな哺乳類などはそう簡単に片付かないでしょうが、
こういう大きな死体は鮮度が落ちないうちに、カラスやタヌキなどのエサとして
消費されるので、手つかずで全体が腐敗する様なことはあまりありません。
自然は上手く出来ていますね。

実際今の時期に森を歩くと、オオヒラタシデムシは驚くほど沢山います。
常に地面を歩き回って、埋葬すべき死体を探しまわります。
今回は、見つけた死体がたまたま同業者だったということ。
やはり例外無く食べながら土に還します。

ただ、昆虫の死体に関しては偉大なるライバル「アリ葬儀社」もありますので
先に見付けた者勝ちということになります。
実際、20メートルほど離れたところで、
アリによるオオヒラタシデムシの葬儀も手際良く営まれていました。

注目は生きている方の体に乗っている数匹のダニ、わかりますか?
大抵のシデムシにこのダニが沢山付いています。
シデムシだけでなく、糞に集まるコガネムシの仲間にも
同じ様なダニが沢山付いています。
このダニは昆虫に寄生しているのか、昆虫のエサとなっている
死体などの腐敗物や糞に用があるのかわかりませんが、
少なくとも生活環境を確保するためにはシデムシにくっ付いているのが
好都合なようです。今見えている数匹のダニは
死んでしまったシデムシから大急ぎで移動してきた連中です。
よくわかりませんが、どうやらシデムシがシデムシを葬儀することで、
幸運にも命拾いしたみたいです。

生き物たちのつながりは本当に複雑で無駄が無いですよね。
みんなが微妙に役割を分担しているので
必要の無い生物なんてひとつもいない・・・毎度ながら、勉強になります。

Oohiratashideroadkill

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こんにちは赤ちゃん

今日はいきなり暑くなりましたね。当地での最高気温は28℃!
本当にいきなりです。

ここ数日忙しくてゆっくり外を見ていなかったのですが、
いつの間にかエゴノキの花が咲いていたようで、
散って地面に落ちた花で開花に気付きました。
上を見上げる余裕が無かったんだなあ・・・
なんかちょっと損した気分です。
それでもまだまだ蕾がありますから、
明日以降じっくり楽しむとしましょう。

今日は隣町(阿見町)の「ふれあいの森」で
少しの時間、雑木林の散策をすることが出来ました。
林はすっかり初夏の装いで、クサイチゴの実が奇麗に熟していました。
もちろん美味しくいただきましたよ。
里山に見られる野いちごの仲間は数種類ありますが、
渋味や苦味がほとんど無く、一番はずれが少ないのがこのクサイチゴ。
まんまるで赤い実は見てくれを裏切らない甘さです。
黄色い実の モミジイチゴも美味しいですが、クサイチゴに比べると
種がちょっと大きいのが口の中で気になります。

写真のバッタ、かわいいでしょ。
大きさは4〜5ミリ、ふ化してまだ日の浅い幼虫です。
種類はおそらくトノサマバッタかクルマバッタあたりだと思います。
園路の一部にこの小砂利のところがあって、そこにたくさんいました。
こうしてマクロ撮影すると目立ちますが、
現場では案外周囲の色に溶け込んで目立ちません。
近づいた時ピンピン跳ねたので気が付いたのです。

バッタの仲間は、割合高い積算温度でふ化するといわれています。
積算温度とは毎日の足していった累積の温度のことです。
つまり、春が来て他の昆虫たちがスタートを切っても
まだ土の中で卵のまま気温の積み重ねを待ち、
遅ればせながら今頃登場するというわけです。どうしてなのでしょうね。
好むエサのイネ科植物との関係があるのでしょうか?
そういえばカマキリのふ化も今頃ですね。
こちらはエサとなる他の昆虫たちの状況が
赤ちゃんカマキリの摂食に適する時期を待ってのことかもしれません。

バッタの仲間もカマキリの仲間も、ちょうど今がベビーラッシュ。
みなさんの身近にある公園や河原できっと見つかると思います。

Battababy

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最も身近なコリダリス -ムラサキケマン-

今まで栽培しているコリダリスを何種類か紹介しましたが、
最も身近な種でありながら、いつも写真を撮りそびれている種類がありました。
都会の線路わきや路地でも見かける二年草のコリダリス、ムラサキケマンです。
平野部ばかりでなく山や川に出掛けても
作業小屋の裏や木に覆われた道ばたで、群生している姿を見かけます。

我が家ではもうとっくに咲き終わってしまったのですが、
先日出掛けた県北部の山道にかなりの数が連なって咲いていました。
花のピークは既に過ぎていますが、
濃淡をぼかした紫色の花は遠目にもよく目立ちます。

他のコリダリスのどれとも違う特徴がみずみずしい黄緑色の葉、
若々しくて、爽やかな気持ちになる色です。
この植物はたいてい複数の株が固まって咲くので、
葉も密集してわっさりしているのですが、
細かい切れ込みが多いので何だか涼しげに見えます。

見ようによってはサラダにしたら美味しそうな感じもするのですが、
この仲間は弱いながらも有毒ですので決して食さないように・・・
眩しい日射しからふと解放される緑陰に見つけた「見て美味しいサラダ」です。

Murasakikeman

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春眠暁を・・・なんて言ってられないぞ!

春本番とはいいながら、まだ時折風が冷たいですね。
今日も少し冷たい北風が昨日の嵐の余韻を残していました。
今日は午後から回復するはずのお天気が、逆にちょっと下り坂、
風でもひいたら厄介ですから、外出するにも装いに気を遣います。

写真のニホンアマガエルもそんなところでしょうか?
動きが鈍くて目の前に手をかざしてもボンヤリしてて動きません。
まだ冬眠明けの寝起きで目もうつろな感じ。まさに春眠暁を覚えず、ですね。
このカエルは体色と模様をコントロールできる擬態の名手ですが、
どうやら本日の装いを決めかねている様子。
とりあえず柄物でいくことは決まったようですが、春らしいグリーンを選ぶか、
周りの落ち葉に合わせてシックなベージュでキメるか、迷っているようです。

それでも時々のどの鳴嚢を膨らませて鳴く準備をしていますから
やはり気持ちはうきうきの春なんでしょうね。
これから、今いる丘の雑木林から300メートルほど南に降りた谷津田まで
繁殖のために移動するところです。
彼らは移動の途中も「クェッ・クェッ・クェッ・クェッ・クェッ・クェッ」と
鳴きながら、メスに自分の存在を知らせます。
田んぼに辿り着くまで、どのくらい掛かるのでしょう。
おそらく数日掛けるのだと思いますが、途中には危険がいっぱい!
ヘビにも鳥にも見つからずに無事田んぼで仲間たちと合流できるでしょうか?
命がけの大冒険は、間もなくスタートします。

Amagaeru0804

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春を告げるティディ・ベア

本日の写真は ビロードツリアブ、もちろん昆虫です。
3月から登場する春告げ虫の一つで、
アブといっても人を刺したりすることはなく、花を専門に訪ねるハト派で
長い口吻は筒状の花から蜜をもらうためのものです。
この容姿ですからアブの仲間としてはかなりの人気者で、
この虫を知らない人でも観察会などで初めて見た瞬間に
「なんかカワイイのがいた!」なんて声をあげます。

和名ですがビロードの方は見ての通りの毛むくじゃらに付いた表現、
ツリアブはホバリングが得意でよく空中静止している様子から
吊っているみたい・・・ということです。
ビロードツリアブは複眼を見ると雌雄が判別できます。
二つの複眼がオスはくっついていて、メスでは離れています。
日本人の感覚だとメスの方が「カワイイ」と言われそうですが、
私はこのオスのくっついた複眼もサングラスっぽくて好きです。
この写真はオスですね。
ティディ・ベアがなつかしいレイバンのモデルを掛けているみたいで、
とってもユーモラスです。

実はこの虫、幼虫時代はヒメハナバチの仲間の幼虫や蛹に寄生して育つとか。
ヒメハナバチの巣は地中にありますが、
一体どうやってそこに辿り着くのでしょう?
同じ様な生態を持つ甲虫類のハナノミは生まれたての幼虫が花に待機していて
ハナバチが訪花した際に飛びつき、巣に侵入することが知られていますが、
同じ方法なのでしょうか?
それとも巣の入り口近くに産卵するのでしょうか?
いずれにせよ、寄生に成功する確率はものすごく低いのだと思います。
ほんわりした外見からは想像し難い、苦難の生活誌が垣間見えますね。
短い春を精一杯生きるティディ・ベアに
ファインダーごしのエールを送りました。

Biroudoturiabu

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山頂の貴婦人 -マキノスミレ-

今日は暑いくらいの陽気のもと、友人と石岡市郊外のとある山を訪ねました。
友人曰く、「マキノスミレがある」とのこと。
実はこのスミレ、私は茨城県内ではまだ見たことがありません。

マキノスミレは西日本に広く分布するシハイスミレの東・北日本型で
かの牧野富太郎博士をその名の由来とします。
すらりと極端に細長いハート形の葉を花の上に掲げるように広げ、
花の色は少し濃いピンク、知っていればまず見間違うことの無いスミレです。
既に友人のブログで昨年見ていたので
半信半疑などということは全くありませんでしたが、
茨城県南部で見られるとは思っていなかったのでワクワクドキドキです。

案内された山はおそらく標高100メートルあるかないかの小さな山ですが
なかなかの急傾斜で、短い道のりでも息が切れます。
周囲はコナラやイヌシデにカシ類が混じる混交林。
比較的乾いているように思えます。ゆえに落ち葉の量の割には腐植層が薄く
まるで熱帯地方のようなやせた表土でした。
この山を6〜7割登ったあたりに最初の一株を発見!なるほど、マキノスミレ。
さらに登ると徐々に株数も増え始め、山頂付近に最も多く見られました。
先週掲載したナガハシスミレほどではありませんが、
自生地はかなりスポットエリア、いやいや珍しいものを見せてもらいました。
案内してくれた友人に感謝、感謝です。

実はこの友人、私の仕事のパートナーでこのブログにも度々コメントを
書いてくれているmushizukiさんです。
彼は大変特殊な能力を持っていて、野外を一緒に歩いていると、
なぜか実に面白いものを見つけます。どうも私にはこの能力が無いらしく、
側を歩いているにも関わらず、見つけることができません。
正直はじめは少々悔しい気持ちもあったのですが、
最近は開き直って重宝させてもらっています。
どうもこういう能力をもっている人は時々いるようで、
何を隠そううちの家人(こちらは即ち人生のパートナー)もその一人、
白状するとナガハシスミレは彼女が見つけたものです。
ついでにその少し先にたった二株だけの大物、
ヤマシャクヤクまで見つけられちゃいました。さっきそこ見てた筈なのに・・・
欲しくても手に入らないこの能力、仕方が無いので
面白そうなフィールドに出掛ける時はどちらかを同伴することに決めました。

Makinosumire


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ちょっと洋風? -ニオイタチツボスミレ-

朝は湿っぽい冷え込みを感じましたが、
ひとたび晴れると気温が急上昇、少し暑い位でした。

本当に久しぶりに里山へ出掛けました。
我が家から比較的近隣のちょいといい里山、阿見町の小池城趾公園です。
実は明日、ここで春の植物観察会を行うことになっていて、
その下見がてら、草花の様子を観察しました。

昨年の今頃と比べると、植物の動きは遅いようです。
フデリンドウはまだ一輪しか咲いていませんでした。
明日は晴れてくれたらもう少し咲きそうです。
キジムシロもまだ咲き始めの小さな花でした。
そのかわりヤマザクラがまだ見頃で、こちらは楽しめそうです。
ルリシジミやミヤマセセリ、ツマキチョウなど、春の蝶が沢山見られました。

写真はニオイタチツボスミレ。
タチツボスミレと同じ様な草姿ですが、花びら、全体の花型とも丸っこく、
花色も気持ち濃いめなのでタチツボスミレの様に薄紫とは表現できない色です。
特に唇弁の紫色と白のコントラストがはっきりしているため、
ちょっと園芸種のビオラに似た印象があります。
完全な日本の野草なのですが、
洋風な花壇に混じっていても違和感がなさそうです。
ふつう雑木林の中など、タチツボスミレより暗いところによく見られますが
この公園ではご覧のように開けた芝地でも咲いていました。
むしろ日当りが良くて早く咲いたようで、林の中の株はまだ小さな蕾でした。
こちらはもう少ししてから、
ジュウニヒトエとのデュエットで楽しめそうです。

Nioitachitsubo

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蝦蟇の聖地

昨日に続いて筑波山麓すそみの田んぼのレポートです。
すそみの田んぼは、谷津のほぼ最上部にあるため、
筑波山の豊かな森が生み出す豊富で清らかな沢水に恵まれています。
このような沢水は夏場でも水温が一定して低いため、
田んぼに入れる前にため池に一旦溜めたり、堀を切ってそこを通したりして
水温を上げます。そしてやがて水田を潤し、
オーバーフローして川に合流します。
この過程で自然のままとは違う様々な水環境が作り出され、結果、
多様な水生生物の生態系が健全に保たれています。

人がかかわる事で豊かな生態系が持続されているという点では、
雑木林とよく似ていますね。
そしてこの水の生態系と周囲の山麓の森の生態系も
互いに深くかかわりあっています。

その代表例がカエル。
中でもヒキガエルは筑波山を代表するキャラクターとしてちょっと特別です。
筑波山には多くの蝦蟇(アズマヒキガエル)がいますが、
特に筑波山だから多いという訳ではないようです。
おそらく、「蝦蟇の油売り」があっての筑波の蝦蟇なのでしょう。
生物学的な根拠で名物になったというより、
民俗学的に派生した地域生物キャラ・・・珍しいかも知れませんね。

写真はすそみの田んぼの最上部にあるしぼれ水の溜まりの光景です。
蝦蟇の聖地の貫禄充分なこのおびただしい卵塊の数。圧倒されそうです。
我が家の池に集まった20〜30匹でもかなりの迫力でしたから、
ここの蝦蟇合戦は相当なものでしょうね、一見の価値がありそうです。
筑波山麓の懐の深さが伺い知れる光景でした。

Susomigamatama


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薫春のすそみ

今日はさほど風も無く、春の空気が戻ってきましたね。
でも、朝は1.5℃まで下がりました。まだ油断は出来ないようです。

今日は仕事?を兼ねつつ我が家のジュンサイを里子に出すため
筑波山麓の谷津田に出掛けました。
先月紹介した「NPO法人つくば環境フォーラム」が活動展開する
「筑波山すそみの田んぼ」です。
昨年ここの一角につくったビオトープ池に環境の多様性の創出のため
(いえ、本当は栽培収穫が目的の半分以上かもしれない・・・)
ジュンサイを移植するのです。

このジュンサイの由来は牛久沼の流入水系のとある池。
ちょっと遠隔地の個体なのでビオトープ用の種苗としては
あまり適当ではないのですが、純粋な自然再生というのではなく、
栽培種苗と捉えて導入を提案したものです。
栄養たっぷりな底泥+溶存酸素たっぷりの山麓の冷たい湧き水、
という環境ならきっと機嫌良く育ってくれるはずです。

筑波山麓の桜はこれからが見頃ですが、最下部のこのあたりでは
写真の通りちょうど良い開き具合でした。
バックの筑波山のパノラマが雄大なのですが、
青空じゃなかったのがちょっと残念でした。

桜の右隣りはケヤキですが、冬芽の鱗片が膨らんでスライドしているので、
冬の枯れ枝とは少し色合いが違いますね。
この明るい赤茶色は鱗片の重なって隠れていた部分の色です。
ほかの落葉樹もこの時期同じように色が変化して
「芽吹きの前触れ」を見せてくれますが、色合いは木によって
紫がかっていたり、黄色っぽかったりと様々です。
いよいよ生き物たちで賑わう季節が始まりました。
すうっと吸い込む空気にも花や土や新緑など、
甦った生命の薫りが感じられます。

Susomiharu


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今日の「三丁目の夕日」

ほぼ雨の一日でしたが、最後の最後にちょっとだけ陽が射しました。
午後から晴れという予報でしたから、はずれでしたね。
今日のさくら台三丁目の夕日は
がっかりした顧客のところへやっと現れた営業マンみたいに
「あ〜っ、ごめんなさいっ!ちょおっと予定が狂っちゃって、とりあえず顔だけ
出さしてもらいましたぁ〜!じゃまた明日、あらためて伺いますんで・・・」
てな感じでそそくさと沈んでゆきました。

ちなみにこの写真、我が家の窓から撮影したものです。
JR常磐線の牛久駅前からずうっと続いている家並が、
我が家のあたりでぴたりと途切れます。
いつもブログに載せている里山然とした景色とまるで違うでしょう。
そう、いつもの景色と逆向きの窓からの眺めです。
ここを境に町と里山が接している・・・つまり、さくら上池は
町と里山のボーダーライン上に存在するビオトープなんです。

個人的には、こちら側の景色も嫌いではありません。
人や車や自転車が行き交い、暮らしの匂いがしてきます。
犬の散歩や自転車で疾走する子供たちの気配を背中に感じて
庭を訪れる鳥や虫をながめています。
この2つの景色が両立しているから意味があり、
これからもそうあるべきだと思い、願っています。

ところで、今日の写真には電柱と電線のシルエットがたくさん写っていますが
みなさんはこれをどう思われるでしょうか?
じつは私はそれほど嫌いではありません。
世代的にそうなのかも知れませんが、電柱や電線に暖かみを感じるんです。
とくに夕方はこのシルエットに郷愁すら覚えます。
あの、「三丁目の夕日」の背景にも、電柱や電線が必須だと思います。
結局昭和の人間なんでしょうね。

最近景観関係のワークショップに何度か関わりましたが、
どこへいっても電柱と電線は相当な嫌われ者ですね。
確かに、景観上「無ければもっといい」ところはあります。
でも、住宅地に有る電柱や電線は機能の面からみても、
地中化すればいいというものではないようです。
歴史的な町並みや田園風景の保全などでは配慮が必要でしょうが、
暮らしとともにあった町の景観アイテムとして、
もうちょっと愛してあげてもいいのでは・・・と思うのですが。

Yuhi080331

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頑張る枯れ葉 -ヤマコウバシ-

昨夜からの雨は今日一日降り続き、
お昼頃からは北東の風が強まったせいで、降りは弱いものの横殴りでした。
明日の前半迄降り続ける予報で、久しぶりに長い雨です。
気温の方も最低の5℃はともかく、最高も9.5℃止まり。
このところのにわか春で緩んだ気持ちが冷や水を浴びました。

写真は昨日と同じ牛久自然観察の森でのカット。
バックの太い幹はクヌギですが、主役は手前のオレンジ系茶色の葉を付けた枝。
クスノキ科のヤマコウバシです。
枝葉に香りがあるのでこの名がついていますが、
この木の特徴は何と言っても紅葉の後春まで残る美しい葉です。
秋の紅葉ではオレンジ〜朱赤が鮮やかですが、
枯れきった後も落葉せずに冬の間中枝に残り頑張ります。
その色はサーモンオレンジがかった茶色で
冬の低い日射しに逆光で透けるとなんとも温かな美しい色合い。

近所の里山に沢山生えている低木ですが、
庭に植えたいと思い植木屋さんで苗木を見ると意外な高額にびっくり!
きっと作り込んで形を整え、手間が掛かっているのでしょうね。
サワフタギやナツハゼ、カマツカなどもいい値段がついていますね。
自然風の雑木で仕立てた庭が流行っているようですので、そのせいでしょうか?

黒い球果は人間にはちょっと辛い味ですが、鳥が好んでついばむようです。
我が家は鳥にお接待をしているので、
義理堅い鳥がそのうち庭に持って来てくれないかと
淡い期待をしているんですが・・・

Yamakobashiharu

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「だまし」と「もどき」

このところ春本番みたいな毎日でしたから、今日は少し気温が低く思えました。
しかし最高気温は15℃まで達していて、平年よりはまだ高め。
お日様が無いというだけで、写真の色合いも寒そうになってしまいます。

このクモはコガネグモダマシ、決して珍しいクモではないのですが、
かといってどこにでもいるというほど普通種でもない、そんなクモです。
ただ、私自身は、この季節に見たのは初めてです。
夏から秋に掛けて見かけることが多く、
林などよりは少し背の高い草が生えた草はらでよく見るでしょうか。
写真は近所の牛久自然観察の森で撮影しました。

名前に付いた「ダマシ」ですが、生物の和名によく用いられますね。
騙されそうなくらい●●に似ている・・・から●●ダマシ。
テントウムシダマシとか、クモだったらトリノフンダマシなんてのもいます。
同様のネーミングパターンに「モドキ」もあります。
ゲンゴロウモドキやアゲハモドキ、植物にもヒシモドキというのがありました。
もひとつおまけに「ニセ」、ニセアカシアなど、植物に多いでしょうか。
「ニセ」が付く場合は、本家に分類上も近縁であることが多いようですね。

わかりやすい何かに対しての「ダマシ」「モドキ」「ニセ」ですから、
分類識別の足掛かりとして判りやすいのですが、
付けられた本人たちはちょっと不名誉ですよね。
何だかパクりやパロディみたいで気の毒です。

写真のコガネグモダマシですが、
はっきりいってそれほどコガネグモに似ていません。
むしろ、全く科の異なるシャコグモというやつに
プロポーションがよく似ています。
葉影に隠れているときなど一瞬紛らわしいくらいで、
クモの図鑑にもその旨が書かれています。
だったら「シャコグモモドキ」が、ふさわしいんじゃないのかな〜!?

Koganegumodamashiharu

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午後1時の月

西風が強くて何もかもが揺さぶられている中、
真っ青な空に残像の様な薄い月がじっとしていました。
望遠レンズで覗くと、空気のゆらぎで少し震えていますが
大気の創り出す青い海の中にそれは確かに浮かんでいました。

子供の頃、月が球形の天体であることを学び
「ボールみたいな立体なんだ」と意識して見上げた半月が
はじめて本当に浮かんでいる球体に見え、
何だかぞくぞくしたのを思い出しました。

そういえば先日のニュースで、太陽系にとてもよく似たバランスで
太陽(恒星)と惑星が存在する太陽系が見つかったとか・・・
地球はたったひとつの奇跡の星ですが、
全く別のところで、また違った奇跡が起きていても不思議ではありませんよね。
またひとつ、宇宙の夢が膨らみました。

Moon0802

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にわか房総の旅

寝正月も4日目ともなると寝飽きた・・・という訳ではありませんが
悲しい事にちゃんとした目覚めがやってきます。
今日は天気も良いようなので、房総方面をぶらついてみよう!ということになり、
にわかに自宅を出発、勝浦までひた走り、海中展望台を楽しんでから
海岸沿いを北上、九十九里経由で銚子の手前まで走破しました。

冬とはいえさすがに房総、暖かい!今年一番の菜の花見ちゃいました。
海の色も伊豆方面と同じ明るく澄んだ色で「やっぱり違うなあ」と納得。
年末年始とインドアの時間が長かった事もあり、
太平洋の開放感を思いっきり満喫して、いい気分転換ができました。

写真は日没時の九十九里浜。
こんな時間でも意外に多くのサーファーで賑わっていました。

海岸通りのすぐ内側を通る有料道路沿いには、海辺らしいショップや
レストランが軒を連ねていかにもシーサイドな雰囲気ですが、
個人的にはそれらの建物の周囲に植栽された植物にう〜むと感心。

数種類のヤシ、ソテツ、満開のアロエ、クロトンやドラセナの生け垣など、
我が家の周囲では考えられない造園植物で溢れていました。
もちろんみな外来植物ですが、
そんな種類で外構植栽が出来るところに海浜性の温暖な気候が伺え、
「自然とは違うけど、これも一種のご当地性だなあ」と結構楽しめました。

ところで、昨今はイルミネーションなどの町並み演出が全国的に流行ですが、
気候や産業、歴史など、その地域に根ざした特性を地域資源にして
住む人にも来る人にも「らしさ」が見える町並みづくりが大切だと思います。
毎年毎年、出かける先にわが町と共通の郊外型店舗が並んだり、
流行となるといきなり南欧風だったりするのにはちょっとうんざりですね。

Nichibotsu99ri

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蛾の美しさ1 -ヒトリガ-

展翅という言葉を聞いて、「あぁあれだな」とわかる方は本当に少ないです。
蝶や蛾のようにはねの大きな昆虫は、このはねをきっちり見せるように
標本を作らねばなりません。このため、虫を溝の空いた桐の板に並べ、
はねを水平に開いて固定した状態で乾燥し、
全てのはねがきちっと開いた形に整える作業・・・これが展翅です。

写真は今日、展翅板からはずしたヒトリガの標本です。
少し傷の多い個体ですが、きっちり展翅できました。
別に標本コレクターではないので、これで充分です。
実は私、とても蝶好きですが、蛾の方はもっと好きだったりします。
話すと非常に長くなりますが、蝶には無い魅力を感じています。
このヒトリガは、秋も深まった頃に登場する蛾ですが、
少し山地に多く見られ、身近な平地ではほとんど見かけません。
夜ともなると結構冷える時期ですので、灯火の近くでひっそり止まっています。

止まる時は前のはねを三角に伏せていて、後のはねはその下にかくれています。
ですから止まった姿をただ見ただけでは、白黒の石垣模様が見えるだけで
地味な蛾に見えるのですが、実は隠れた後ばねがこの色と模様です。
この想像外の展開が蛾の魅力のひとつです。
展翅して全貌を現したその姿は実にサイケデリックではありますが、
同時に「和の美」も感じます。
地味に見えた前バネの色と模様も、柿色の後ばねと合わせるとぐっとモダン!
ダークブルーに輝く蛇の目も効いています。

ヒトリガとは「灯取蛾」、「一人蛾」ではありません。
「飛んで火にいる夏の虫」といいますが、
大昔は電灯なんて無かった訳ですから、ひとの暮らしを照らす微かな灯りでも
虫たちの走光性をかき立てるには充分すぎたのでしょう。
ヒトリガも油の灯す僅かな光に反応して飛び込み、
灯りが消えてしまい「灯を取られた!」なんてこともよくあったのでしょうね。
ひとの暮らしと自然の距離がとても近かった時代の昔語りですね・・・

Hitorigatenshi

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ある個体群 -ヒタチマイマイ-

ここへきてなんと時期外れな・・・と言われてしまいそうですが、
ちょっとカタツムリのお話を。

写真のカタツムリはヒタチマイマイ、茨城では割合普通に見られる種類ですが
どこにでもたくさん・・・という訳ではなく、
身近で何気なく目にする時はだいたい1匹から数匹程度です。
しかしこのカタツムリ、桑の木がとても好きなようで
大きくて古い桑が何本かある様なところでは大量に見つかる事があります。

この写真のものは石岡市(旧八郷町)の一カ所でまとめて見つかったものです。
そこは数年前に「整備に先立つ生物調査」を行った際に沢山いる事を知り、
ヒタチマイマイ、というとすぐ頭に連想する産地だったのですが、
11月に通りかかった際、工事が始まっていたので立ち寄って様子を見ました。
ヒタチマイマイが沢山見つかった桑の木は全部で十数本あったのですが、
水路沿いの5本ほどが解体抜根されていて、そこらじゅうに粉々につぶされた
ヒタチマイマイが散らばっていました。

この中から、まだ生きている19個体を拾って帰ったのですが、
殻が割れ、かなり重傷を負っているものもいて何とも見るに耐えません。
ネットで知り合ったカタツムリに詳しい方のお話では、
越冬させなくても温度と湿度を保全してやれば通年活動状態で飼育できる
とのことでしたので、何とか温室で元気になってもらおうと思っています。
飼育環境は簡単な滅菌をして極力健全に飼育するつもりですが、
生息地の工事が終了した後、戻せるかどうかは不明です。

ここのヒタチマイマイは殻に通ったラインが大胆なステッチ状に
途切れるタイプと、ラインそのものが見当たらないタイプがいて、
後者にはややピンク掛かった美しい殻のものもいます。
前者はこの産地の特徴かなと思い、
地名をとって勝手に高友タイプと呼んでいます。
我が家の庭や近所で見るヒタチマイマイは、もう少しラインの途切れ幅が狭く、
ラインがぐりぐりと目立つものが多いです。

このように、近い場所でも微妙な違いがあるのは、カタツムリのような
移動能力の低い生物が、地域によって細かく種分化していることを
端的に表した現象です。同じヒタチマイマイでも相当の年数をかけて、
その地に適応している事がわかります。
日本全国的に見るとカタツムリの種類は800種前後いるという事ですが、
絶滅が危惧されている種類も少なくないようですね。
どちらかというと地味で研究者も少なく、スポットの当たらない生物ですが、
地域の地域らしさをよく表した「もの言わぬ語り部」・・・
私も調査の担当がなければ、そこにいた事を知る由もなかったわけで、
こんな風に誰にも知られず存在自体が抹消された生き物たちも
少なくないのだろうな・・・としみじみ思いました。

Hitachimaimai9

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X'mas間近 -ツルリンドウ-

雑木林の縁をあるいていて、かわいい赤紫の実を見つけました。
ツルリンドウの実です。

文字通りつるになるリンドウ科の多年草で
このような実をつけるところから普通のリンドウ属(Gentiana属)とは
分けられていますが、花の形はリンドウによく似ています。
その花はごく薄いブルーをにじませる程度の色なので
見慣れたリンドウのイメージとは少し異なりあまり目立ちません。

ところが実の方は他に似た色の実がなく、
一度おぼえてしまうとけっこう目に付きます。
もう葉がすっかり霜枯れてしまっているのに、
まだ張りのあるつややかな実をたくさん付けていました。
部屋に飾ってから実生してみようと思い、少しもらってきました。

それにしても、あらためて見るとなんとも似ていませんか?
クリスマスイルミネーションの小さなランプに。
つるに規則的に付いているので余計似ているのでしょう。
本当に光って赤紫が透けて見えたらさぞ美しいと思います。

近頃はこの時期になると、住宅の庭や玄関先を
賑やかにデコレーションするお宅がふえましたね。
我が家も玄関のもみの木がもう少し大きくなったら、
そこだけはやってみようかと話していますが、
まだまだ小さいのでいったい何年先になるやらわかりません。
とりあえず今年は、このツルリンドウを
リースにあしらってみようかと考えています。

Tsururindoumi

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広葉樹自治区

茨城県の最高峰は1022.2メートルの八溝山。
最高標高の低さでは千葉県、沖縄県、京都府に次いで4位だったと思います。
それでもこの八溝山の山頂付近にはブナ、ミズナラ、ダケカンバなどが生育し、
これらの落葉広葉樹が支える自然には、
より北方に分布の中心を置く珍しい動植物も多く見られます。
また、八溝山は良質の湧水群を持つ事でも知られていて、
その水を生み出すのは先に記したブナを中心とした落葉広葉樹林です。

一方、八溝山の一帯は優良な杉の産地でもあり、
茨城県の林業を支える大規模な植林地帯が広がっています。

写真は八溝山から谷を挟んだ向かいの山を撮ったもので、
ほぼ山全体が杉の植林地となっていますが、
ほんの一角にだけ八溝山に見られるのと同じ落葉広葉樹林が残っています。

本来、この辺りの潜在自然植生(自然状態で成り立つ植物の生え方)は
この落葉広葉樹林なはずで、周囲の杉林は人による改革がもたらした樹林です。
落葉広葉樹たちは四方を杉に包囲され、少々窮屈そう。
しかし、見方を変えると初冬の日差しをたっぷりと受けて、
歌っている様な賑やかさも感じます。
まるで少数民族が自治区内で昔ながらの暮らしを営んでいるように・・・

樹林帯の保全が地球温暖化対策のひとつである事は間違いありませんが、
私たちの国の、私たちの地域の山林がどのようなものであるべきか
国策・地域策としてもう少し考えた方がいいのでは・・・とつくづく思います。
林業の今後はどうなるのか、建築材だけが林業を支えるのか、
自然との共生、水源涵養能力、防災・・・

生き物たちがつくりあげる生態系や少数民族たちの持続的な暮らしには、
いつも学ぶべきことが多いように思いますね。

Kouyoupachi


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黄昏のイマジン -キチョウ-

今日、12月8日と言えば旧日本軍が真珠湾を奇襲攻撃して
太平洋戦争が始まった日であるという事は、
昭和30年代終盤生まれの私の世代だと、まだ半分常識みたいなものです。
加えて高校2年の年以来この日は、
「ジョンレノンが凶弾に倒れた日」として忘れられない日でもあります。

私がジョンの件を知ったのは渋谷公園通りの楽器屋さんの前でした。
店員のお兄ちゃんが泣きながら訃報の張り紙を店頭に貼っていた姿は
今でもはっきり憶えています。
その日は初めてのアルバイトの初めての給料日で、
ずっと欲しかったあこがれのカメラ、
オリンパスOM-1と50ミリマクロレンズを、どちらも中古ですが
やっと手に入れた帰り道の出来事でした。

翌日、そのカメラとレンズを持って川崎の生田緑地にゆき、
初めての一眼レフ接写を試みました。
そして最初の被写体が枯れ葉の日だまりで見つけたキチョウだったのです。
時折ゆるやかに飛んでは枯れ葉に止まるレモン色のはねは
動いていると鮮やかに目立つのに、
とまってしまうと意外に周囲に溶け込んでしまい、
目で追っていたはずなのに一瞬どこにとまったかわからなくなります。
夢中でシャッターを押しているうちに24枚撮りのエクタクロームは
もう残り数枚になっていました。
フィルムの1シャッターの重みは今のデジカメ撮影では考えられないものです。
そして、撮影が済んで取り出したフィルムが
現像されてくるまでのワクワク感も・・・

キチョウは蝶の姿で冬を越します。
あのレモン色は、やはり春にこそ似つかわしい色だと思います。
今でもこの時期にキチョウを見かけると
なぜかセットでイマジンのメロディーが流れてきます。
そして、無事に春を迎えてほしいと願わずにはいられません。

Kichou

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若葉一徹 -ワカバグモ-

枯れ葉の上にこれはみずみずしい緑色!思いっきり目立ってます。
その名もワカバグモ。
以前に紹介したホソミオツネントンボと異なり、この色のまま越冬します。
樹上性の蜘蛛で、冬以外は木の枝や高い草の上にじっとしている事が多く、
人の気配を感じるとササッと葉影に隠れます。
越冬は落ち葉に糸を縢って隠れ家をつくり、その中で春まで過ごすのですが
急な風で葉が落ちた際に、隠れ家が壊れてしまったようです。
早く作り直して潜り込まないと、鳥に見つかっちゃうぞ。

黄色の土台に黒いレンズがマウントされた眼がよく目立ちますね。
蜘蛛は昆虫の様な「複眼」ではなく、
ひとつのレンズでできた「単眼」を何対か組み合わせて持つ生き物ですが、
その数や並び方が分類上の大きなポイントになっています。
眼が一対しかない人間から見ると「どこ見てんのさ」という感じですが、
並びの位置や角度が微妙に異なり、視野を分担し合っているのがわかります。
昆虫と違い、「首が動いて視野を調節することができない」という点が
この眼のつくりと関係しているのかもしれません。

ところで、この手の蜘蛛を見るといつも思うのですが、
細長い腹部を除いたら、なんだか北陸で今が旬の「あれ」ににていませんか?
脚のぷっくり感が何ともたまりません。
今夜も冷えそうだし、海鮮鍋であったまりたいなぁ・・・

Wakabagumo_2


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まだ頑張ってる -ベニシジミ-

もし、身近な蝶で春をイメージする種類は?と人に訊かれたら
ツマキチョウ、モンシロチョウ・・・と始まって
5、6番目に名前がでてくるのがこのベニシジミだと思います。

実際は冬以外ずっと見られるありふれた蝶ですが、
タンポポやヒメジョオンに止まっている姿が印象的なためか、
はたまたオレンジを基調とした暖色系の色合いが春の到来を感じさせるのか、
春の記憶にはいつもこの蝶がくっついています。

これは先日ホソミオツネントンボを紹介した時の場所で撮影したカット。
成虫で冬越しできる蝶ではないので、「生き残り」という表現になりますか
春は3月から見られますから、低い気温もそう苦手ではないのでしょうが
さすがに師走ですから、もう何日頑張れるのでしょう。
羽の模様もだいぶかすれていますが、飛び方はしっかりしていました。
寒さより、花がほとんど無くなってしまった事の方がこたえそうですね。

ここにはまだノコンギクの花が少し残っているから
残り少ない蜜をしっかり吸って体力を落とさないように。
気温が下がる前に霜が当たらない葉陰に隠れるように・・・などなど
診察を終えたお医者さんのようにいい訊かせつつシャッターを押しました。

Benisijimi

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冬色とんぼ -ホソミオツネントンボ-

一昨日は小春日和に誘われ、よく訪ねる県北部の里山へでかけました。
紅葉には少し遅いものの、まだ生き物たちの活動も見られ、
日当りのよい林縁は暖を求めて集まった昆虫たちで、ちょっとした賑わいです。

その中に、近づくとすーっと飛んで移動するスリムなイトトンボを発見。
よく見るとここそこにいます。
その名もホソミオツネントンボ、漢字で書くと細身越年蜻蛉。
「越年」は成虫で冬越しをする事を意味し、同様の生態を持つよく似た
オツネントンボ(越年蜻蛉)より細身であるというわかりやすい命名です。
天敵から身を守るため、周囲にとけ込む色彩と模様をしていますが、
まさに冬色、動いてくれなければなかなか見つけられません。
写真はマクロレンズで撮影しているため、
バックがぼけてトンボの輪郭がはっきり浮き出して見えますが、
バックの色彩系統と体色がうまく同化している様子を見て取れると思います。

じっと観察していると時々すいっと飛んでは戻ります。
どうやらアブラムシや小型のユスリカが結構たくさん飛んでいるようで
それをしきりに捕らえているのです。豊富な餌を俊敏な動きで捕まえられるのは
もうそろそろ最後のチャンスだと思います。
やはりここにも、冬を生き抜こうとするひたむきな姿がありました。

無事に春を迎えた個体は、信じられない様な鮮やかな体色に変身します。
特にオスは焦げ茶の部分はより黒く、枯葉色の部分はスカイブルーになり、
若草色に映える美しいコントラストです。
彼らが無事に越冬できたら、またこのブログで晴れ姿を紹介したいと思います。
「それまでどうか無事で、ちょっと早いですが・・・よいお年を」

Hosomiotsunen

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